医学のあゆみ281巻2号 免疫系の概日リズム

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2022年4月
  • 電子版発売日 : 2022年4月6日
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商品情報

内容

企画:生田宏一(京都大学医生物学研究所免疫制御分野)

・概日リズム(体内時計)は神経,内分泌,消化,代謝,循環など,さまざまな生命活動をコントロールしている.近年,これらの生体機能に加え,概日リズムによる免疫系の制御機構が明らかにされている.
・概日リズムが,リンパ球自身の生物時計や交換神経の活動,糖質コルチコイドなどを介してリンパ球のリンパ器官への集積を促し,免疫応答能を高めるというものである.
・今回の特集は概日リズムと免疫系の関係のみならず,概日リズムと免疫が関係する病態や疾患との関係性にも焦点を当てたものである.

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序文

はじめに


概日リズム(体内時計)は神経,内分泌,消化,代謝,循環など,さまざまな生命活動をコントロールしている.近年,これらの生体機能に加え,概日リズムによる免疫系の制御機構が明らかにされている.概日リズムが,リンパ球自身の生物時計や交換神経の活動,糖質コルチコイドなどを介してリンパ球のリンパ器官への集積を促し,免疫応答能を高めるというものである.免疫系は,リンパ球や免疫細胞を全身のリンパ器官や粘膜・皮膚組織に配置し,外から侵入する病原微生物をすばやく排除する機能を担っている.そのため,リンパ球はリンパ組織と血液を常時から再循環することで,全身をくまなくパトロールしている.病原微生物の侵入は主に動物の活動時間に起こるため,免疫応答能に日内変動があるということは理にかなっている.インフルエンザワクチンによる中和抗体の誘導も,午前中に接種すると抗体価が高くなるという報告もある.さらに,早朝や運動後の喘息の好発,関節リウマチにおける朝のこわばりなどの免疫系と概日リズムの関係性が以前から知られており,概日リズムを考慮した病態の理解や投薬への応用が模索されている.

今回の特集は概日リズムと免疫系の関係のみならず,概日リズムと免疫が関係する病態や疾患との関係性にも焦点を当てたものである.以前から研究が進んでいる神経系や内分泌系を介した免疫の概日制御に加えて,本特集では癌,アレルギー,関節リウマチなどの免疫が関係する病態や疾患と概日リズムの関係性のトピックスを多く取り上げている.本特集が,免疫と概日リズムの最新の動向を理解する一助となることを願っている.

最後になりましたが,ご多忙ななか,寄稿していただいた著者の方々に感謝申し上げるとともに,本特集が免疫系と概日リズムに基づく生体システムの理解と病態の解明に寄与することを期待している.


生田宏一
京都大学医生物学研究所免疫制御分野

目次

特集:免疫系の概日リズム

はじめに

生田宏一

グルココルチコイドによる免疫応答能の概日制御

榛葉旭恒・生田宏一

交感神経を介する免疫細胞動態の日内変動

鈴木一博

体内時計による免疫機能と癌の制御

大戸茂弘・他

アレルギー疾患と概日リズム

中尾篤人

体内時計による関節リウマチの制御

吉田幸祐・柱本 照

関節リウマチの特徴を考慮した時間薬物療法

藤 秀人

連載

オンラインによる医療者教育23(最終回)

コロナ有事における教員と学生のコミュニケーション─ 名古屋大学の事例

名古屋大学COVID−19対策WG 学生委員

COVID-19診療の最前線から ─ 現場の医師による報告15

呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論

笠原 道・小倉崇以

バイオインフォマティクスの世界4

マイクロバイオームと臨床メタプロテオミクス:共棲細菌がチームで働く仕組みの解明

三浦信明

TOPICS

輸血学

「血液製剤等に係る遡及調査ガイドライン」の一部改正について  室井一男

脳神経外科学

がん遺伝子パネル検査による脳腫瘍治療  高柳俊作・他

再生医学

日本の再生医療等安全性確保法に遵守した臨床用ヒトES細胞株の樹立とその現状  川瀬栄八郎

FORUM

中毒にご用心 ─ 身近にある危険植物・動物8

キョウチクトウ ─ アレクサンダー大王は遠征中に多くの兵を失ったと伝えられているが……  福島英賢・他

オンライン診療の二元論3

新規と既存 ─ オンライン診療参入企業は何思う  横山優二

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書籍情報

  • ISBN:9784006028102
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2022年4月
  • 電子版発売日:2022年4月6日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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