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医学のあゆみ283巻10号 遺伝性神経・筋疾患―診療と研究の最前線

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2022年12月
  • 電子版発売日 : 2022年11月28日
¥2,860(税込)
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商品情報

内容

企画:西野一三(国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部)
・20世紀には遺伝性神経・筋疾患は治療法のない疾患の代表であったが,21世紀に入ってその様相は大きく変わりつつある.
・治療可能な疾患はいずれも治療開始時期が早ければ早いほど予後がよいことが知られており,遺伝性神経・筋疾患の診断は迅速に進めることが必要となっている.
・しかし,いずれもまだ詳細な病態が明らかにされたといえる状況にはない.今後,分子病態が解明されることで,治療法開発への道筋がみえるようになるものと期待される.

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序文

はじめに

今回,遺伝性神経・筋疾患の診療と研究の最前線に関する企画を担当する機会をいただいた.ミオパチーや筋ジストロフィーに加えて,神経筋接合部疾患,脊髄性筋萎縮症(spinalmuscular atrophy:SMA),球脊髄性筋萎縮症(spinal and bulbar muscular atrophy:SBMA),シャルコー・マリー・トゥース病(Charcot-Marie-Tooth disease:CMT)を含む神経・筋疾患の全体を網羅しつつ,それぞれ第一線で活躍されているエキスパートの先生方に執筆をお願いした.また最近,診断への応用が進みつつある次世代シークエンサーによるRNA の網羅的解析技術や超高齢社会を迎えて大きな問題となっているサルコペニアについても項を設けた.

20 世紀には遺伝性神経・筋疾患は治療法のない疾患の代表であったが,21 世紀に入ってその様相は大きく変わりつつある.特にデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchennemuscular dystrophy:DMD),ポンペ病,SMA はすでに治療薬が実用化され,診療や遺伝カウンセリングのあり方も変化した.福山型先天性筋ジストロフィー(Fukuyama congenitalmuscular dystrophy:FCMD)やSBMA についても精力的な治療法開発が進められている.治療可能な疾患はいずれも治療開始時期が早ければ早いほど予後がよいことが知られており,遺伝性神経・筋疾患の診断は迅速に進めることが必要となっていることを強調しておきたい.

近年になって原因遺伝子が同定された疾患もある.そのような疾患の代表として,眼咽頭遠位型ミオパチー(oculopharyngodistal myopathy:OPDM)とADSSL1(adenylosuccinatesynthase-like 1)ミオパチーを対象に含めた.しかし,いずれもまだ詳細な病態が明らかにされたといえる状況にはない.今後,分子病態が解明されることで,治療法開発への道筋がみえるようになるものと期待される.

遺伝性筋疾患の確定診断には次世代シークエンサーの導入により網羅的なものへと変わりつつあるが,現実的には多数みつかるバリアントのどれが疾患原因であるかの判定が困難なことが多い.中心核ミオパチーの項では,その解決策のひとつとして,ハイスループットのバリアント病原性評価法の開発の可能性について記載していただいている.またスプライスサイトやディープイントロンに変異がある際には,RNA-seq が有力な解析ツールとなる可能性がある.

本特集が多くの方にとって神経・筋疾患分野の最前線を知るきっかけとなれば幸いである.


企画:西野一三(国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部)

目次

第1土曜特集 遺伝性神経 筋疾患 ─診療と研究の最前線

はじめに……西野一三

診断技術の進歩

RNA-seq技術を用いた遺伝性筋疾患診断……大久保真理子 林 晋一郎

ミオパチー,筋ジストロフィーの病態 診断 治療法開発

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療法開発の現状……大越一輝 他

眼咽頭遠位型ミオパチー─明らかになった原因遺伝子と病態……江浦信之 西野一三

ここまでわかった眼咽頭型筋ジストロフィーの病態と治療戦略……山下 賢 村井弘之

GNEミオパチー─病態解明と治療の最前線……吉岡和香子

自己貪食空胞性ミオパチー:ダノン病とその類縁疾患……杉江和馬

ADSSL1ミオパチー─遠位型ミオパチーなのか?……斎藤良彦 西野一三

福山型筋ジストロフィーとジストログリカン異常症……戸田達史

筋強直性ジストロフィー……中森雅之

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー平向洋介

Dysferlin遺伝子異常に伴う筋ジストロフィー─Dysferlinopathy……青木正志 髙橋俊明

Ⅵ型コラーゲン関連筋疾患の原因遺伝子変異,病態と治療法開発……野口 悟 小川 恵

細管集合体ミオパチー(tubular aggregate myopathy)とその関連疾患……小笠原真志 西野一三

中心核ミオパチーとミオチューブラーミオパチーの発症機序─T管形成における膜ダイナミクス制御異常からの視点……竹田哲也

ポンペ病の病態,診断,治療法の開発……小林博司

その他の神経 筋疾患の病態 診断 治療法開発

先天性筋無力症候群……大野欽司

サルコペニアの発症機序上住 円……上住聡芳

脊髄性筋萎縮症の治療法確立とその先佐橋健太郎……勝野雅央

球脊髄性筋萎縮症……橋詰 淳 他

遺伝性ニューロパチーの遺伝子診断─早期診断の実現に向けて……樋口雄二郎 髙嶋 博

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書籍情報

  • ISBN:9784006028310
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2022年12月
  • 電子版発売日:2022年11月28日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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