医学のあゆみ274巻3号 HIFと疾患―ノーベル賞受賞と将来展望

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2020年7月
  • 電子版発売日 : 2021年12月1日
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内容

HIFと疾患――ノーベル賞受賞と将来展望
企画:南学正臣(東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科)


・2019年のノーベル医学・生理学賞は,低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(HIF-PH)の酸素感知および応答経路を解明したGregg Semenza,Peter Ratcliffe,William Kaelin Jr.が受賞した.
・酸素生物学は生命の最も基本的な原理に密接に関連するものであり,さらに虚血性心血管疾患,脳卒中,腎臓病から癌に至る,さまざまな疾患の病態生理にも重要であり,そのことが評価されノーベル賞の受賞対象となった.
・本特集では,酸素生物学およびHIFとその関連する問題について,各分野のトップランナーの先生方をお招きし,解説をしていただく.

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序文

はじめに

2019年のノーベル生理学・医学賞は,低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(hypoxia inducible factor-prolyl hydroxylase:HIF-PH)の酸素感知および応答経路を解明したGregg Semenza,Peter Ratcliffe,William Kaelin Jr. が受賞した.酸素を使用したエネルギー産生である好気的解糖は効率よくATPを産生することができ,すべての多細胞生物は好気的解糖を利用して生命を維持している.このため,酸素不足は細胞あるいは生体にとってただちに致死的な結果をもたらす.酸素生物学は生命の最も基本的な原理に密接に関連するものであり,さらに虚血性心血管疾患,脳卒中,腎臓病から癌に至る,さまざまな疾患の病態生理にも重要であり,そのことが評価されノーベル医学・生理学賞の受賞対象となった.酸素生物学とHIFの研究を続けてきた者として,今回のノーベル医学・生理学賞をとても嬉しく思っている.また,Peter Ratcliffeは腎臓内科医によるはじめてのノーベル生理学・医学賞受賞であり,腎臓内科医としてもたいへん嬉しいことである. 酸素代謝異常とHIFはさまざまな疾患の病態生理に密接に関連しているが,いよいよHIFに直接するはじめての治療薬が,腎性貧血の治療薬として上梓された.HIF活性化による腎性貧血治療薬は複数の会社から次々に発売される予定であり,この動向についても,臨床医としては目が離せない. 本特集では,酸素生物学およびHIFとその関連する問題について,各分野のトップランナーの先生方をお招きし,解説をしていただいた.本特集が読者の皆様の酸素生物学およびHIFに対する興味と理解を深める一助となれば幸いである.


南学正臣(東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科)

目次

特集 HIFと疾患─ ノーベル賞受賞と将来展望

酸素生物学の重要性と将来展望……森泰生

ミトコンドリアの酸素代謝異常と疾患……広田喜一

HIFシグナルと肺高血圧症……武田憲彦

HIFs,PHDsと肝疾患……林絵莉子・合田亘人

HIFと腎臓病……山崎智貴・田中哲洋

がんにおける低酸素応答性転写因子HIF……谷本圭司

臓器の低酸素状態の評価方法……岡田浩一

臨床応用が始まったHIF安定化薬……濱野高行

TOPICS

【脳神経外科学】

覚醒下脳神経外科手術の進歩……三國信啓 

【循環器内科学】

奇異性脳梗塞再発予防を目的とした卵円孔開存に対するカテーテル治療……赤木禎治 

【神経精神医学】

ギャンブル障害の診断と治療……鶴身孝介・村井俊哉 

連載

【老化研究の進歩】

16.カロリー制限による抗老化機構の解明とその制御物質の探索……近藤嘉高・他 

【再生医療はどこまで進んだか】

8.iPS細胞臨床応用をめざしたゲノム編集による低抗原性iPS細胞の作製……徐淮耕・堀田秋津 

【臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学】

はじめに……河本宏 

1.免疫応答の仕組み:自然免疫と獲得免疫の連携……河本宏 

フォーラム

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に有効な消毒法……加藤眞吾

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書籍情報

  • ISBN:9784006027403
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2020年7月
  • 電子版発売日:2021年12月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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