糖尿病プラクティス38巻4号 糖尿病網膜症診療Update -最新の知見からチーム医療の現状まで-

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2021年7月
  • 電子版発売日 : 2021年12月8日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

糖尿病網膜症診療Update―最新の知見からチーム医療の現状まで―
1.最新の糖尿病網膜症治療―新たな分子標的薬の開発を含めて
2.糖尿病網膜症診療におけるAI(artificial intelligence)の役割
3.診療科間連携,多職種連携のシステム構築:その理念と具体像―総論 ほか

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序文

特集にあたって


糖尿病患者を取り巻く環境は日々変化している.進化していると言いたいが,言ってもよいものであろうか.念のためその前に網膜症で視覚障害を有する患者の立場からみた医療を含む社会環境について,あらためて考えたい.

眼科領域では分子標的薬や画像診断技術および手術の進歩は目覚ましく,早期診断,詳細な病態把握,細分化された治療選択肢,治療成績の向上がみられる.そしてAI(artificial intelligence)の登場で画像診療の比重の高い糖尿病網膜症診療では,未曽有の変革期に直面しているとも言える.そこで本企画の前半では,各分野のトップランナーに糖尿病網膜症診療の現状と展望をご解説いただいた.

しかしこれは患者を取り巻く社会のほんの一部である.そして2019年末から始まったCOVID-19のまん延により,社会の仕組みや価値観が根底から揺るがされ,1年以上経過したいま,医療体制の問題点も明らかになってきた.ITやAIを駆使したニューノーマルと呼ばれる医療・社会体制が構築されつつある.これまで正常であるとか,優れているとかと考えられていたことの価値に転換が生じ,ノーマルであった日常の価値観は崩れ去り,新しいノーマルを受け入れて新しい日常を築いていく時代が来ている.否,さらに考えを進めてニューノーマルではなくノーノーマル,すなわちそもそも正常は存在しない,視覚障害の有無にかかわらず同様の生活が可能な社会を目指すときである(神戸アイセンター病院・髙橋政代先生の言葉).奇しくも2019年には糖尿病患者が糖尿病のない人と変わらない生活を送ることができる社会環境の構築を目指すアドボカシー委員会が設立された.SDGs(sustainable development goals:持続可能な開発目標)を目指す社会のなかで糖尿病網膜症診療も同じ意識で進んでいきたい.患者が診療を継続しながら社会生活を営むあらゆる局面での支援のためには複数の専門職が必要である.診療においては治療だけではなく身体的・精神的な苦痛や不安に寄り添い前向きに取り組む意識へのサポートが,日常生活においては労働や経済活動を含む衣食住の各局面での支援が重要である.入院の際は退院から社会生活へのシームレスな移行が生活復帰の鍵になることも少なくない.後半では社会への架け橋となる患者を取り巻くチーム医療にフォーカスし,医療ソーシャルワーカー(medical social worker:MSW)・公認心理師・視能訓練士といった専門職の視点から現状と課題を述べていただいた.

そして最後に全身管理という視点から,糖尿病専門医の先生に医師を含む眼科スタッフが知っておくべき糖尿病患者の全身管理のポイントを解説いただいた.

本稿が,糖尿病診療に関わるすべての医療チームスタッフがお互いの理解を深め,多職種の連携による集学的ケアの向上に役立つ一助になることをこころから願う.


篠田 啓
埼玉医科大学病院 眼科

目次

MAIN THEME 特集 糖尿病網膜症診療Update―最新の知見からチーム医療の現状まで―

(扉)特集にあたって  篠田啓

1.最新の糖尿病網膜症治療―新たな分子標的薬の開発を含めて  小沢洋子

2.糖尿病網膜症診療におけるAI(artificial intelligence)の役割  安川力

3.診療科間連携,多職種連携のシステム構築:その理念と具体像―総論  蒔田潤

4.多職種連携の実際

4-1.糖尿病と視力障害―チーム医療における心理職の現状と課題  花村温子

4-2.医療ソーシャルワーカーの支援とチーム医療  早坂由美子

4-3.ロービジョンケアを窓口とする多職種連携  丸林彩子

5.眼科医と眼科メディカルスタッフが知っておきたい糖尿病の全身管理  西村明洋・他

医師・医療スタッフが行く 全国病院・クリニック訪問

うるうクリニック港南台

徹底した時間価値の尊重により院内での充実した診療と検査を実現  取材/園田玲未

特別寄稿

米国の糖尿病診療から見た日本の糖尿病治療の現状  伴紀充

FORUM

病因と診断

第1回 糖尿病の病因と診断  堀川幸男

合併症I―胃麻痺―

第1回 糖尿病と消化管運動の関連  菅沼由美

合併症II―NASH―

第1回 NAFLD/NASHの概要  米田政志

薬剤

第1回 経口GLP-1受容体作動薬  塩見めぐみ

食事

第1回 糖尿病性腎症の食事療法―糖尿病透析予防指導―  茂山翔太

運動

第1回 コロナ禍であらためて見直す身体活動の重要性  本田寛人・他

自己管理

第1回 患者の「自己管理」を実現するための主治医の役割  小谷紀子


OVERSEAS

HbA1cの正常化による2型糖尿病患者における神経障害の改善効果  久保田諭史・他

SERIES 糖尿病と保険診療

第55回 糖尿病とDPC/PDPS制度2020―後編:糖尿病と関連疾患―  中島尚登

SPOT 歯科と歯周と糖尿病と

第4回 歯周病はどうやって治す?  和泉雄一

糖尿病の療養指導Q&A

統合失調症  菊池昂太・他

ゴリムマブの1型糖尿病への治療効果  及川洋一・他

CLINICAL RESEARCH

2型糖尿病入院患者に対するインスリンデグルデクの導入・調整アルゴリズム  仁科周平・他

STUDY 続々・そこが知りたかった 糖尿病の大規模臨床試験

第4回 BARI 2D  住谷哲

ESSAY 鉄・輪だより─鉄人糖尿病ドクターによる銀輪の旅─

第19回 東京の環状道路  山下滋雄

REPORT 子どもたち/AYA世代の糖尿病―活動・実践ダイアリー―

[大阪杉の子会スキーキャンプ]病気との付き合いかたは?  川村智行

CONGRESS

(社)東京臨床糖尿病医会 第169回例会  菅野一男

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書籍情報

  • ISBN:9784006303804
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2021年7月
  • 電子版発売日:2021年12月8日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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