がんを見逃さない−頭頸部癌診療の最前線〈ENT臨床フロンティア〉

  • ページ数 : 308頁
  • 書籍発行日 : 2013年1月
  • 電子版発売日 : 2021年12月10日
¥14,300(税込)
ポイント : 260 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

耳鼻咽喉科プライマリケアにおいて,頭頸部癌をできる限り早く発見することは極めて重要である.本書は癌発見の遅れを少しでも無くすことを目的として,外来での診察時の注意点やコツ,問診の仕方,前癌症状の見つけ方,最新の知見・診断技術,紹介後経過観察のポイントなど余すことなく解説.わが国の頭頸部癌領域の専門家を総動員して執筆にあたった耳鼻咽喉科医必携の診療マニュアル.

あわせて読む → 「ENT臨床フロンティア」シリーズ

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

普段,頭頸部がん診療に直接携わらない耳鼻咽喉科の先生方においても,日常診療で頭頸部がん患者に遭遇することは少なからずあるはずです.しかしながら忙しい日常診療において,がんを見落としたり,がんと診断するまでに長時間を要したりすることがないとは言い切れません.がんの治療において大切なことは早期発見,早期治療であり,こういったがんの見落としや発見の遅れは生命に関わるものとなり,また深刻な医事粉争に発展する危険性もはらんでいます.

そのような事態を防ぐために大切なことは,頭頸部がんの病態を把握し,新しい診断法を身につけ,そしていつも本疾患を念頭に置きながら診療することであります.特に最近では表在癌をはじめとする早期癌に対する新しい診断法,治療法が開発されてきたことにより,従来よりさらに早い段階でのがんの診断が要求されるようになってきました.例えば下咽頭の表在癌は,我々耳鼻咽喉科医が通常用いている内視鏡で発見することは困難で,NBI 内視鏡という特殊な内視鏡でしか認識できないことがあります.そのため筆者を含めて大学病院の勤務医でさえ,がんを見つけることが出来ず,その後消化器内科あるいは消化器外科でより高性能の内視鏡を用いて微細な下咽頭がんが発見され,つらい思いをすることがあります.

本書は,そういった頭頸部がんの見逃し,発見の遅れを少しでも無くすことを目的として編集されました.日本における頭頸部がんの専門家をほぼ総動員して,最新の頭頸部がんの知識を解説し,がん診断のためのさまざまな技術やコツが披露され,そしてがん発見までの無駄のない道筋を提示することができたと思います.ぜひ一読していただいて,頭頸部がんの確実で早期の診断法を身につけられることを願っています.

本書のもう一つの特色は,非常に専門性が高くまた最新の内容が織り込まれていることです.そのため,若い耳鼻咽喉科の先生方の頭頸部がん入門書としても多いに役に立つものと思われます.ぜひご活用下さい.


2012年12月

東京医科歯科大学頭頸部外科
岸本 誠司

目次

第1章 頭頸部癌とは

頭頸部癌とは

第2章 頭頸部のさまざまな症状─どのようなときに癌を疑うべきか,どのように検査を進めるか

耳の症状

鼻の症状

咽喉頭症状

口腔の症状

眼の症状

顔面の症状

頸部の症状

第3章 頭頸部の前癌病変

鼻・副鼻腔乳頭腫

口腔粘膜前癌病変

喉頭乳頭腫

第4章 癌を見過ごしやすい疾患─どのように鑑別すべきか

難治性外耳道炎

顔面神経麻痺

滲出性中耳炎

慢性副鼻腔炎

難治性口内炎

咽喉頭異常感症

頸部腫瘤

第5章 知っておくべき頭頸部癌検査法

視診・触診のコツ

超音波検査で何が分かるか

CT,MRI検査のオーダー方法と読影所見の解釈

PET検査の意義

ここまで進歩した内視鏡 ?ファイバースコープから最新のNBI内視鏡まで

診療所で行う穿刺吸引細胞診と生検ー適応とコツ

第6章 頭頸部癌治療の最前線

機能温存手術

ロボット支援手術

鏡視下手術─甲状腺

多様化した放射線治療

超選択的動注療法

分子標的治療

第7章 診療所における頭頸部癌への対応─発見・検査・紹介・退院後経過観察

鼻・副鼻腔癌

上咽頭癌

口腔・中咽頭癌

喉頭・下咽頭癌

唾液腺腫瘍

甲状腺腫瘍

第8章 頭頸部癌をめぐるトピックス

頭頸部癌診療ガイドラインから見た現在の治療法の動向

行政からみた癌対策

インターネットにおける癌情報─頭頸部癌を中心として

頭頸部癌の診断遅延による医事粉争

頭頸部癌検診の現状

付録 診察に役立つ資料集

患者への説明用イラスト

 耳の構造

 鼻・副鼻腔の画像診断

 口腔・咽喉頭所見

 発声機能

 頸部所見

 CT所見

UICC臨床病期分類要約

索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:32.4MB以上(インストール時:72.6MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:129.6MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:32.4MB以上(インストール時:72.6MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:129.6MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784521734637
  • ページ数:308頁
  • 書籍発行日:2013年1月
  • 電子版発売日:2021年12月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。