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マンモグラフィによる乳がん検診の手引き 精度管理マニュアル 第8版

  • ISBN : 9784784942220
  • ページ数 : 202頁
  • 書籍発行日 : 2022年3月
  • 電子版発売日 : 2022年2月25日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数 : 3
販売価格 (ダウンロード販売)
¥4,950 (税込)
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商品情報

初版刊行から20年!
2021年10月1日付「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(厚生労働省)に対応!


◆精中機構(日本乳がん検診精度管理中央機構)の各種講習会を受講する方にお勧めです。
◆乳がんの組織型の表記等も更新しています。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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■ 序文

改訂第8版刊行にあたって


わが国で初めてマンモグラフィ検診が50歳以上を対象に導入されたことに合わせて, 第1版が2000年5月25日に刊行された。当初はフィルムマンモグラフィを残しつつもデジタル化が進み(第2版),検診対象が40歳代までに拡大された2004年度には第3版が刊行され,2005-2006年度の厚生労働省「健康フロンティア戦略~マンモグラフィ緊急整備事業~」において,デジタルマンモグラフィによる標準化が図られた際には,その手引書として活用された。

2007年にがん対策基本法が施行され,第1 期がん対策推進基本計画が策定された。がん検診の受診率50%以上を目標とし, すべての市町村において精度管理および事業評価とともに,科学的根拠に基づくがん検診が実施されることを目標とした。その後,厚生労働省から提出された「がん検診事業の評価に関する委員会報告書」では,がん検診のアウトカムを死亡率減少としつつ,その達成のために「技術・体制的指標」「プロセス指標」が設定され,これらの指標を盛り込んだのが2008年刊行の第4版である。その後もマンモグラフィ検診の精度管理に関する撮影および読影講習会の改定や機種更新情報などを追加した(第5版,2011年)。

2012年からの第2期基本計画では,がん検診の重要性が改めて明記され,科学的根拠に基づくがん検診の実施が基本的施策となり,2012年5月に厚生労働省「がん検診のあり方に関する検討会」が発足した。2015年9月に「がん検診のあり方に関する検討会中間報告書~乳がん及び胃がん検診の検診項目等について~」で乳がん検診については「マンモグラフィによる検診を原則とすること」が提言され,2016年度の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」に明記された。これを受けて第6版には,「乳がん検診のためのチェックリスト」および「仕様書に明記すべき必要最低限の精度管理項目」を掲載した。

一方,若年女性におけるマンモグラフィ検診の精度は十分でなく,限界が指摘されている。40歳代女性を対象に,がん対策のための戦略研究「超音波検査による乳がん検診の有効性を検証する比較試験(J-START)」が2006年度から開始され, プライマリエンドポイント結果が2016年にLancet に公開された。マンモグラフィと超音波検査を併用した場合,マンモグラフィ単独に比べて,感度およびがん発見率が優れることが示されたが,死亡率減少効果はまだ検証されていない。したがって,乳がん検診の原則はマンモグラフィであることに変わりはない。このことから,2020年の第7版では「マンモグラフィ検診の偽陰性と高濃度乳房問題」を加えた。

2021年10月1日,「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」一部改正が発出された。この改正は厚生労働省「がん検診のあり方に関する検討会」において,2018年5月から計6回にわたり検討され2020年3月に報告された「議論の中間整理」に基づくものである。特に乳がん検診に関する項目が多く盛り込まれていることから,このたびの第8版刊行に至った。

主な改正点は,診療放射線技師法施行規則の省令改正・施行に伴い医師の立ち会いなく乳房X線検査の実施が可能となったこと,がん予防重点健康教育として従来の自己触診から乳房を意識する生活習慣(ブレスト・アウェアネス)へ改められたこと,検診受診を「特に推奨する者」を40~69歳としたこと, 乳房X線検査における過去画像の比較読影が明記されたことが挙げられる。一方, 国民の4~6割が職域においてがん検診を受けていることから,職域についても市町村事業と等しく,プロセス指標とチェックリスト等の遵守を求めることが提起された。国民すべてが適切な乳がん検診を受けられるよう動き出したといえる。

初版刊行から20年を経て, マンモグラフィによる乳がん検診は, わが国において標準的な検診として定着した。最近ではAI 画像支援診断など,乳がん診療は格段の進歩を遂げている。乳がん検診を適正に切り替えることによって,かくも診療レベルが向上したことは多くの関係者の実感であろう。

進化し続ける乳がん検診,そのあり方は科学技術の進歩のみでなく検診を受ける人の行動にも大きく影響を与える。本書が乳がん患者さんのQOL向上および死亡率減少に結びつくことを願っている。


2022(令和4)年2月

編者 大内 憲明

■ 目次

1 がん予防重点教育及びがん検診実施のための指針(ガイドライン)─乳がん検診─

1. 目 的

2. 対象者

3. 実施回数

4. 検診方法

5. 検診の実施

別添 がん予防重点教育及びがん検診実施のための指針~がん検診等実施上の留意事項(抜粋)

2 マンモグラフィ検診実施施設の基準

3 撮影機器

[1]構 成

[2]性 能

1. 電源設備

2. X 線装置

 1. X 線出力

 2. X 線高電圧装置

 3. 照射条件の設定と表示

 4. 焦点,ターゲットおよび付加フィルタの選択と表示

 5. AEC

 6. X 線管装置と付加フィルタ

 7. X 線撮影台

 8. X 線画像処理装置

3. X 線受像器

4. CR カセッテ

5. CR 読取装置

6. 画像観察装置

 1. シャウカステン

 2. モニタ

7. イメージャ

[付]日本医学放射線学会の仕様基準を満たした乳房X線撮影装置一覧表

4 撮影法

[1]撮影情報の表示,撮影前の準備

1. 撮影情報の表示

2. 撮影条件の表示

3. 撮影前の準備

[2]読影環境

1. シャウカステン

2. モニタ

[3]乳房の圧迫

[4]ポジショニング

[5]標準撮影法

1. 内外斜位方向(MLO)撮影

 1. MLOのポジショニング

 2. MLOの合格基準

2. 頭尾方向(CC)撮影

 1. CC のポジショニング

 2. CC の合格基準

[6]撮影技術に関する課題

[7]撮影に関する基本講習プログラム

5 撮影に関する品質管理の実際

[1]受入試験と品質管理

1. 受入試験

2. 品質管理

[2]検査実施の記録と保存

6 画像評価

[1]ファントム画像評価

1. ファントムとその撮影法

 1. アナログシステム

 2. デジタルハードコピーシステム

 3. デジタルソフトコピーシステム

2. 視覚評価

 1. アナログシステム

 2. デジタルハードコピーシステム

 3. デジタルソフトコピーシステム

[2]臨床画像評価

1. アナログシステム,デジタルハードコピーシステムの臨床画像評価

 1. 指定した乳房の構成の理解(4点)

 2. 画 質(56点)

 (1)乳腺濃度(12点)

 (2)ベースの濃度(8点)

 (3)乳腺内コントラスト(8点)

 (4)乳腺外コントラスト(8点)

 (5)粒状性(度)(8点)

 (6) 鮮鋭度(明瞭度)(8点)

 (7) アーチファクト(4点)

 3. ポジショニング(24点)

 (1) 左右の対称性(4点)

 (2) 乳頭の側面性(4点)

 (3) 大胸筋(4点)

 (4) 乳腺後隙(4点)

 (5) 乳房下部(4点)

 (6) 乳腺組織の伸展性(4点)

 4. フィルムの取り扱い(16点)

 (1) 照射野の範囲(4点)

 (2) 撮影情報・フィルムマーク(8点)

 (3)撮影条件(4点)

2. デジタルソフトコピーシステムの臨床画像評価

 1. 指定した乳房の構成の理解(必須)

 2. 画 質(44点)

 (1) 初期表示画像での乳腺内・外の表示およびコントラストの評価(10点)

 (2) windowingを実施しての乳腺内・外の表示およびコントラストの評価(10点)

 (3) 粒状性(度)(10点)

 (4) 鮮鋭性(明瞭度)(10点)

 (5) アーチファクト(4点)

 3. ポジショニング(36点)

 (1) 左右の対称性(6点)

 (2) 乳頭の側面性(6点)

 (3) 大胸筋(6点)

 (4) 乳腺後隙(6点)

 (5) 乳房下部(6点)

 (6) 乳腺組織の伸展性(6点)

 4. 画像情報・条件の表示(20点)

 (1) 撮影情報の表示(8点)

 (2) 撮影条件の表示(6点)

 (3) 画像処理あるいは画像表示に関する項目(6点)

[3]総合評価

[4]付記:マンモグラフィ施設画像評価の申込みに関して

7 検診マンモグラムの読影と判定

[1]乳房画像診断用語集(breast imaging lexicon)

1. 腫瘤(masses)

 1. 形状(shape)

 2. 境界および辺縁(border,margin)

 3. 濃度(density)

2. 石灰化(calcifications)

 1. 明らかな良性石灰化(typically benign)

 2. 良悪性の鑑別を必要とする石灰化(possibility or probability of malignancy)

3. その他の所見

 1. 乳腺実質の所見

 2. 皮膚所見

 3. リンパ節の所見

4. 病変の部位(location of lesion)

 1. 内外斜位方向(MLO)撮影の部位の記載

 2. 頭尾方向(CC)撮影の部位の記載

 3. 2方向撮影の場合

[2]読影所見の記載方法(reporting system)

1. 所見用紙の構成(report organization)

 1. フィルムの評価

 2. 乳房の構成に関する記載

 3. 所見の記載

2. 判定(カテゴリー分類)

 1. 読影不能

 2. 読影可能

[3]カテゴリー分類のアルゴリズム

1. 腫 瘤

 1. 境界明瞭平滑な腫瘤

 2. 微細分葉状,微細鋸歯状,境界不明瞭な腫瘤

 3. スピキュラを伴う腫瘤

2. 石灰化

3. その他の所見

[4]報告書

[5]マンモグラフィの読影診断

1. フィルムによる読影診断

 1. 読影環境

 2. マンモグラムのかけ方

 3. 基本的読影法

2. モニタによる読影診断

 1. 読影環境

 2. マンモグラフィ読影用モニタ

 3. マンモビューアソフトウエア

 4. マンモグラフィのモニタによる読影診断操作

[6]読影に関する基本講習プログラム

1. マンモグラム読影講習に関する基本事項

2. 試験とその評価

8 検診受診者への説明

9 マンモグラフィ検診の偽陰性と高濃度乳房問題について

[1]背 景

[2]高濃度乳房問題に対する対応の経過

[3]高濃度乳房に対する対応の方向性

[4]考 察

10 ブレスト・アウェアネス

[1]背 景

[2]わが国におけるブレスト・アウェアネスの定義と4つのポイント

1. ブレスト・アウェアネスとは

2. 実行する際の4つのポイント

[3]ブレスト・アウェアネスと自己触診

[4]ブレスト・アウェアネスの啓発・普及により期待される効果,今後の課題

11 乳がんの臨床

[1]乳がんの罹患と死亡の動向

[2]乳がんの診断法

1. 視触診

 1. 問 診

 2. 視 診

 3. 触 診

2. マンモグラフィ

3. 超音波検査

4. MR- マンモグラフィ

5. FDG-PET(fluorodeoxyglucose-positron emission tomography)

6. 細胞診

7. 針生検(core needle biopsy:CNB)

8. 吸引式組織生検

9. 外科的生検

10. 乳腺疾患の診断の流れ

[3]乳がんの治療

1. 局所療法

 1. 手術方法の種類

 2. 乳房温存術

 3. 乳房切除術

 4. 乳房温存療法が生まれた背景

 5. センチネルリンパ節生検

 6. 乳がんの治療成績

 7. 乳房再建術

2. 全身療法

 1. 全身療法の種類

 2. 内分泌療法

 3. 化学療法

 4. 進行・再発乳がん

12 乳がん検診の現状と展望

[1]世界標準としてのマンモグラフィによる乳がん検診

[2]超音波による乳がん検診

[3]今後の課題

13 がん検診事業の推進と精度管理

[1]乳がん検診方法の検討

1. マンモグラフィによる検診

2. 視触診単独による検診

3. マンモグラフィと視触診の併用による検診

4. 超音波による検診

[2]がん検診の事業評価における主要指標

1. がん検診受診率

2. 要精検率

3. 精検受診率

4. 陽性反応適中度

5. がん発見率

[3]主要指標の目標値と検討内容

[4]検診カテゴリーと診断カテゴリーに基づく乳がん検診精検報告書作成マニュアル

1. 乳がん検診精検報告書作成マニュアル

 1. マニュアル作成の背景

 2. 乳房画像診断の精度管理を可能とするマニュアルの作成

2. 検診カテゴリー

 1. 検診におけるカテゴリー分類の意義

 2. 乳がん検診における有症状者の扱い

3. 診断カテゴリー

 1. 検診マンモグラフィと診断マンモグラフィ

 2. 検診超音波検査と診断超音波検査

 3. 診断カテゴリーごとのマネジメント

[5]検診実施体制を自己点検・評価するためのチェックリスト

1. 検診実施機関用チェックリスト

2. 市区町村用チェックリスト

3. 都道府県用チェックリスト

4. 仕様書に明記すべき必要最低限の精度管理項目

別添 「がん検診のあり方に関する検討会」における議論の中間整理(令和元年度版)

■ 特記事項

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