脊椎脊髄ジャーナル34巻8号 Failed back surgery syndromeへのアプローチ―診断と対処法

  • ページ数 : 68頁
  • 書籍発行日 : 2022年2月
  • 電子版発売日 : 2022年3月11日
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内容

■特集 Failed back surgery syndromeへのアプローチ―診断と対処法

特集にあたって・・・原 政人
総論―FBSSの病態・・・渡邉和之,他
腰椎椎間孔狭窄に対する顕微鏡下の対側進入椎間孔除圧術・・・乾 敏彦,他
ほか

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序文

特集にあたって


今回,「Failed back surgery syndromeへのアプローチー診断と対処法」という特集を組ませていただいた.2009年にも本誌で取り上げられたものであるが,今も解決できているとはいえない.その原因の1つとして,MRIなどの画像診断機器の発達が目覚ましいため,昔ながらの神経診察がおろそかになっている点が挙げられる.神経診察は原因部位を紐解くにはあまりにも重要で,本来なら,画像診断機器は神経学的高位診断を確認するための補助であるべきである.私個人としても,脊椎変性疾患とよく似た症状を示す末梢神経絞扼障害を診断できなかったばかりに,しばらくしてから末梢神経に対する手術を追加した経験が幾度もある.

脊椎変性疾患による神経症状は,ほとんどの症例で手術後改善が得られ,感謝されることが多い.手術に満足されなかった症例を振り返ると,予定手術部位の減圧不足であったと思われる症例,併存していた椎間孔狭窄の処置がなされていなかった,もしくは不十分であった症例,末梢神経絞扼障害が術前から合併,もしくは術後に発生した症例などが考えられた.これらは術前高位診断が正しく,かつ痛みに対する患者側の反応に問題のない症例であれば,確実な手術を行うことによって解決する問題である.経験とともに手術手技による神経症状の改善不良例はほとんどなくなってきたが,成績不良例は依然として存在する.最も厄介なのはL5/Sの椎間孔狭窄である.減圧のみで術後症状の改善は得られるものの,比較的早期に再発をきたし,結局固定手術を行わざるを得なくなることがある.

これまでの経験を踏まえると,手術前に確実に高位診断ができていれば,良好な手術成績につながるが,高位診断に悩まされた症例においては,術後成績が必ずしも良好ではない.すなわち,神経学的所見がこれまでに経験したものと少し食い違うが,画像では疑わせる所見がある場合などである.ときに脊椎変性疾患が主病変であるが,末梢神経絞扼障害も併存していそうな症例にお目にかかったりする.この場合,術前に患者にその可能性について話しておけば,信頼関係を損なうことを避けられるかもしれない.

今回の特集にあたっては,この分野で真摯に取り組んでおられる先生方の考え方や取り組みについて紹介させていただいた.確実な診断,確実かつより低侵襲な手術,解決困難な場合の現在における対処法について,貴重な投稿をいただいた.よりよい医療,患者に寄り添った医療を実践するための端緒になれば幸いである.


愛知医科大学病院脊椎脊髄センター
原 政人

目次

特集:Failed back surgery syndromeへのアプローチ―診断と対処法

特集にあたって・・・原 政人

総論―FBSSの病態・・・渡邉和之,他

腰椎椎間孔狭窄に対する顕微鏡下の対側進入椎間孔除圧術・・・乾 敏彦,他

Full-endoscopic spine surgery(FESS)によるfailed back surgery syndrome(FBSS)へのアプローチ・・・竹林研人,他

椎間孔,椎間孔外への診断と治療・・・大鳥精司

腰椎周辺疾患および下肢絞扼性末梢神経障害のFBSSへの関与・・・金 景成,他

減圧手術ではよくならないfailed back surgery syndromeに対する治療―Pain clinicの立場から(内服治療も含めて)・・・丸山一男,他

減圧手術ではよくならないfailed back surgery syndromeに対する治療―神経外科医の立場から:脊髄刺激療法(SCS)・・・笹森 徹

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書籍情報

  • ISBN:9784013003408
  • ページ数:68頁
  • 書籍発行日:2022年2月
  • 電子版発売日:2022年3月11日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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