ICUとCCU 2022年3月号(Vol.46 No.3)【特集】心不全薬物治療update

  • ページ数 : 54頁
  • 書籍発行日 : 2022年3月
  • 電子版発売日 : 2022年5月27日
¥3,410(税込)
ポイント : 62 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

特集 心不全薬物治療update
集中治療において知っておくべき新規心不全治療薬/サクビトリルバルサルタン/SGLT2 阻害薬 ほか

≫ 「ICUとCCU」最新号・バックナンバーはこちら

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

特集にあたって


循環器疾患の患者数は減少することなく,医療費の多くを費やしている。そのなかでも心不全の予後は癌よりも不良であり,入院を要した患者の再入院率も改善し得ていない現状がある。このようななか,左室駆出率が低下した心不全患者の予後改善に有用性が示された薬剤が数多く開発されてきている。本邦においてもそのうちの4剤が承認され使用可能となった。左室駆出率の低下した心不全患者においてこれらの新規薬剤についてしっかりと把握しておくことは循環器医のみならず,集中・救急領域の医師にとっても重要なことである。新規心不全治療薬4剤とは,1.レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系抑制に加えてナトリウム利尿ペプチド系を亢進することで予後改善効果を発揮するサクビトリルバルサルタン,2.まだ十分に直接的な臓器保護作用が解明されていないが,糖尿病薬として開発されたSGLT2阻害薬,3.安定期の心拍数は高いほど予後不良であることが以前からさまざまな研究で示されていることから洞結節の心拍調節機能を抑制し心拍数を低下させ,かつ陰性変力作用を有さず,予後改善効果を示したイバブラジン,4.一酸化窒素の感受性を高めるとともに可溶性グアニル酸シクラーゼを直接刺激する作用によって環状グアノシン1リン酸(cGMP)産生を促しcGMP依存性プロテインキナーゼを介した心血管系保護作用を発揮し予後改善効果を示したベルイシグアト,である。

それぞれの薬剤をすべて導入する必要はないと思うが,かつての標準治療で心不全症状・徴候が改善しない場合のみならず,左室駆出率が改善しない場合,あるいは心負荷の重要な指標である脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP/NT-proBNP)が低下しない場合も導入を検討することが必要である。また,入院中に心不全悪化を来した場合,それを来さなかった患者に比して極めて予後不良であることが多くの研究で示されている。したがって,軽度でも入院中に心不全悪化を来した患者は,行われている心不全治療を見直し新規薬剤への切り替えも念頭において治療を強化することを忘れてはならない。このように従来の心不全治療にはまだまだ介入する余地はあり,その余地を見逃すことなく早期にかつ適切に新規薬剤を利用して対応することがこれからは重要となる。心不全治療は新たな展開を迎え,パラダイムシフトが起こっているのである。流れに乗り遅れることなく,おのおのの薬剤の特性を理解し,どのような患者に適応となるのかについて知識をもっていただきたい。本特集は,おのおのの薬剤についてエキスパートの先生方に解説をいただいた。本特集を利用して,パラダイムシフトした心不全治療を理解し実践していただきたいと思う。


佐藤 直樹
かわぐち心臓呼吸器病院循環器内科

目次

【特集】[心不全薬物治療update]

特集にあたって  佐藤 直樹

集中治療において知っておくべき新規心不全治療薬  佐藤 直樹

サクビトリルバルサルタン  筒井 裕之

SGLT2 阻害薬  中田 康紀・斎藤 能彦

イバブラジン  泉田 俊秀・絹川弘一郎

ベルイシグアト  坂田 泰史

【症例】

COVID-19回復後,遅発性に呼吸不全,ARDSを認めた1症例

濵田 暁・濵田 奈保・野中 裕子・入江 直

小川 達彦・濵口 英佑・鬼頭 英介・難波 健利

高カロリー輸液の過誤的な末梢静脈路投与により皮膚および神経合併症を発症した1例

小柴 真一・藤田 勇介・和田 美幸・黒田 裕介

足立 裕史

片麻痺を呈した多発性骨髄腫による高カルシウム血症の1例

堀内 俊孝・石川 智喜・山本由美子・吉迫 祐太

片岡 亨・森口 慎・麥谷安津子・謝 慶一

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:4.3MB以上(インストール時:10.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:17.1MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:4.3MB以上(インストール時:10.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:17.1MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784865174700
  • ページ数:54頁
  • 書籍発行日:2022年3月
  • 電子版発売日:2022年5月27日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。