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- 新耳鼻咽喉科学 改訂12版
商品情報
内容
1967年に初版を発行して以来,わが国の耳鼻咽喉科領域のバイブル的役目を果たしてきた本書は,時代に即して改訂を重ねてきた.今回の改訂では,図表の見直しを行い,最新の知見を加え大幅な改訂を行った.
総論では解剖や生理,検査法などが丁寧に書かれており,各論では各疾患の診断や治療などについて多くの図表を用いて簡潔にわかりやすくまとめられている.医学生や研修医のみならず,専門医にも手にしていただきたい書である.
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序文
序文
『新耳鼻咽喉科学』改訂12版は,2013年2月に改訂11版が刊行されて以来9年ぶりの刊行となります.この9年間は,基礎医学,臨床医学,社会医学のどの分野においても大きな進歩があり,第12版には耳鼻咽喉科頭頸部外科学のすべての分野の進歩を積極的に取り入れられるように改訂を進めてきました.
本書の原著者は,当時東京大学耳鼻咽喉科学教室の第4代教授(1947.6~1969.3)切替一郎先生です.学生や初学者のために1967年に『新耳鼻咽喉科学』を発刊しました.今回の改訂で55年が過ぎたことになります.半世紀を越えて,耳鼻咽喉科頭頸部外科学の座右の書として親しまれてきた本書の改訂は,初版から第8版までを切替一郎先生,第9版・10版を東京大学名誉教授の野村恭也先生,第11版と本書の第12版を小生が担当しました.
今回の改訂では,切替一郎先生の読者へ向けての言葉「全人的な患者への対応」を最初に掲載しました.切替一郎先生の哲学的な考えと懸念と願いが表現されています.
画家のポール・ゴーギャンのタヒチの娘たちを描いた絵のタイトルに「われわれはどこから来たのか,われわれは何者か,われわれはどこへ行くのか」というのがあります.改訂11版より各分野にその専門領域の歴史が書かれています.古代エジプト・ギリシャ・ローマ時代より現在に至るまでの長い歴史の中でどのように歩んできたかがわかるように,その領域を俯瞰できるようにしました.この部分を読んだ後,その分野を学びやすくなると同時に過去・現在だけではなく,われわれはどこへ行くのかを考え,想像することも期待いたします.
本書は,どの分野も総論に発生学,解剖学,生理学を扱っています.本書を通して“考える”耳鼻咽喉科頭頸部外科学の教育を目指してきました.各論は,現在までの伝統的な内容と,この9年間の進歩により定着した検査,診断,治療,手術を大幅に取り入れました.その例として内耳奇形,内耳道奇形の図があります.この分野ではその分類が世界に受け入れられているトルコ・ハジェテペ大学のLevent Sennaroɡ̆lu教授の御協力を得て掲載いたしました.この分類は人工内耳手術のための診断に欠くべからざるものになっています.緩和ケアについても全人的医療の例として新たに付け加えることにしました.
今回より執筆者として岩﨑真一,近藤健二,吉本世一の3名が加わりました.本書は著者以外の多くの先生方にも御協力をいただきましたことをここに感謝申し上げます.
本書は改訂を重ねるごとに,より充実し,かつ厚くなってきました.学生,初学者に限らず,専門医,医学教育関係者にとっての座右の書としてこれまで以上に利用して活かされ,教育・診療・研究,そして明日の医学を考えるためのレファレンスとして役立つことを願います.同時にこれからの耳鼻咽喉科頭頸部外科学の発展に大いに貢献できるように期待します.
改訂12版にあたり,南山堂の高見沢恵氏に御努力をいただきました.愛読者を含め多くの皆様から貴重な御助言をいただきました.心より御礼を申し上げます.
2022年2月
加我君孝
目次
Ⅰ.耳科学・神経耳科学
耳科学の歴史
総論
第1章 耳の発生と異常
1.外耳の発生
1) 外耳道
2) 耳 介
2.中耳の発生
1) 鼓 膜
2) 耳小骨
3.内耳の発生
第2章 耳の解剖
1.外 耳
1) 耳 介
2) 外耳道
2.中 耳
1) 耳 管
2) 鼓 膜
3) 鼓 室
4) 乳様突起(乳突洞,乳突蜂巣)
3.内耳(迷路)
1) 内耳液
2) 蝸 牛
3) 前 庭
4) 三半規管
5) 内耳の血管
6) 内耳の神経と中枢経路
第3章 耳の生理
1.聴覚生理
1) 耳 介
2) 外耳道
3) 中 耳
4) 中耳伝音器の臨床病態生理
5) 内耳液の波動と基底板の振動
6) 蝸牛の電気現象
7) 内耳液
8) 中枢聴覚伝導路と聴皮質中枢
2.体平衡の生理
1) 深部知覚・脊髄運動系の機能
2) 眼運動系の機能
3) 前庭系の機能
4) 小脳の機能
5) 脳幹および基底核と運動機能
6) 大脳の関与
第4章 耳疾患の一般症状
1.耳 漏
2.耳 痛
3.耳疾患と頭痛
4.耳周囲腫脹
5.発 熱
6.耳閉塞感
7.難 聴
1) 難聴の程度
2) 難聴程度の数的表現
3) 難聴の治療
8.めまい,眩暈
9.みみなり,耳鳴
1) 耳鳴の分類
2) 耳鳴音の性質
3) 病 因
4) 耳鳴の発生機序
5) 検査法
6) 治 療
10.神経麻痺と神経痛
第5章 耳の検査法
1.視触診
2.耳鏡検査法
3.鼓膜の耳鏡像
1) 鼓膜の正常所見
2) 鼓膜の病的像
4.耳管機能検査法
1) 耳管通気検査法
2) 逆通気法
3) ティンパノメトリーによる検査法
4) inflation-deflation test
5) 耳管鼓室気流動態法
6) 音響耳管法
5.聴覚機能(聴力)検査法
1) 音叉による検査法
2) オージオメータによる検査法
3) 言語による検査
4) 方向感検査
5) インピーダンスオージオメトリー
6) 聴性誘発電位
7) 耳音響放射
8) 幼児聴力検査
9) 難聴の分類
10) 純音聴力検査による難聴の診断
6.平衡機能検査
1) 自発症状の検査
【付】自覚的視性垂直位
2) 負荷刺激検査
【付】温度眼振の視覚性抑制
3) 末梢性ならびに中枢性障害における平衡機能検査所見
4) めまい,平衡障害の検査法の選択,手順
7.耳のX線検査法
1) Sonnenkalb法
2) Schüller法
3) Stenvers法
8.耳の画像検査法
1) CT
2) MRI
各論
第1章 外耳疾患
1.耳介疾患
1) 耳介奇形
2) 耳血腫
3) 耳介軟骨膜炎
4) 耳性帯状疱疹(ヘルペス)
5) 反復性多発性軟骨炎
2.外耳道疾患
1) 外耳道閉鎖症
2) 耳垢栓塞
3) 外耳道異物
4) 急性限局性外耳道炎(耳癤)
5) 悪性外耳道炎
6) 外耳道湿疹
7) 外耳道真菌症
8) 外耳道真珠腫
9) surfer's ear
10) 外耳の良性腫瘍
11) 外耳道癌
3.鼓膜疾患
1) 鼓膜損傷
2) 鼓膜炎
第2章 中耳疾患
1.中耳奇形
2.中耳の損傷(耳小骨連鎖障害)
3.耳管疾患
1) 急性および慢性耳管炎,耳管狭窄症
2) 耳管開放症
3) 脆弱性耳管
4.滲出性中耳炎
【付】コレステリン肉芽腫
5.急性中耳炎
【付】特殊な経過をとる中耳炎
6.慢性化膿性中耳炎
1) 単純性化膿性中耳炎
2) 真珠腫性中耳炎
3) 好酸球性中耳炎
7.中耳炎後遺症
1) 鼓膜穿孔
2) 萎縮陥凹
3) 鼓室硬化症
4) 癒 着
5) 耳小骨の一部欠損
6) 難 聴
8.急性乳様突起炎
9.錐体尖化膿症,錐体尖炎
10.中耳の手術
a.古典的な術式
1) 乳様突起単削開術
2) 中耳根治手術(中耳根本手術)
3) 中耳保存的根治手術
b.現代的な術式
1) 鼓室形成術
【付 1】open methodとclosed method
【付 2】canal wall up法とcanal wall down法
11.中耳炎の合併症
a.頭蓋外合併症
b.頭蓋内合併症
1) 硬膜外膿瘍(外硬膜炎)
2) 硬膜静脈洞炎と血栓
3) 化膿性髄膜炎
4) 脳膿瘍
12.耳硬化症
【付】van der Hoeve症候群
13.中耳傍神経節腫,頸静脈球腫瘍
14.顔面(神経)麻痺
【付】顔面痙攣症
15.中耳癌
第3章 内耳疾患
1.内耳奇形・内耳道奇形
1) 内耳奇形
2) 内耳道奇形
2.外リンパ瘻
3.上半規管裂隙症候群
4.メニエール病
【付 1】レルモワイエ症候群
【付 2】遅発性内リンパ水腫
【付 3】急性低音障害型感音難聴
【付 4】前庭性片頭痛
5.頭位めまい症
1) 良性発作性頭位めまい症
2) 悪性頭位めまい症
6.前庭神経炎
7.内耳炎
1) 急性びまん性化膿性内耳炎
2) 漿液性内耳炎
3) 限局性内耳炎
4) 髄膜炎性内耳炎
5) 内耳梅毒
8.ウイルスによる内耳疾患
a.後天性疾患
1) 流行性耳下腺炎(ムンプス)
2) 麻 疹
b.先天性疾患
1) 風 疹
2) サイトメガロウイルス
9.突発性難聴
10.特発性両側性感音難聴
11.薬剤中毒による内耳障害
1) 抗菌薬による内耳障害
2) そのほかの薬剤による内耳障害
12.加齢性難聴
【付】高齢者のめまい
13.頭部外傷による聴器障害
【付1】頭部外傷後遺症
【付2】狭義の頭部外傷後遺症
14.音響外傷性難聴と騒音性難聴(職業性難聴)
1) 強大音響によるもの(音響外傷)
【付】ロック難聴
2) 気圧性外傷
3) 騒音によるもの(騒音性難聴)
15.新生児・乳幼児・小児の難聴
1) 難聴の程度による分類
2) 先天性難聴児
3) 難聴の種類
4) 早期発見,聴覚の早期活用
16.補聴器
1) 補聴器の種類
2) 補聴器の適応
3) 補聴器の不適合
4) 聴能訓練
17.人工中耳
18.人工内耳
19.高度難聴とリハビリテーション
1) 末梢障害(伝音難聴と感音難聴)
2) 両側聴神経障害(蝸牛神経障害)
3) 聴覚失認,皮質ろう(聴皮質・聴放線障害)
第4章 中枢性めまいと聴覚障害
1.椎骨脳底動脈疾患
1) 椎骨脳底動脈循環不全
2) 椎骨動脈圧迫による間欠性循環不全(乏血)
【付 1】頸腕症候群
【付 2】外傷性頸部症候群(鞭打ち損傷)
2.Wallenberg症候群
3.前下小脳動脈症候群
4.聴神経腫瘍
【付】神経線維腫症Ⅱ型
5.脳幹性難聴
1) 聴覚障害の特徴
6.聴皮質・聴放線障害による難聴
1) 片側性聴皮質・聴放線障害
2) 両側性聴皮質・聴放線損傷(聴覚失認と皮質ろう)
Ⅱ.鼻 科 学
鼻科学の歴史
総論
第1章 顔面および鼻の発生と異常
1.顔面,鼻腔,口腔の発生
2.鼻甲介の発生
3.副鼻腔の発生
4.顔面,顎の先天異常
1) 遺伝性症候群
2) 染色体異常
3) 胎生期障害
第2章 鼻の解剖
1.外 鼻
2.鼻 腔
1) 鼻前庭
2) 鼻 腔
3.副鼻腔
1) 前副鼻腔群
2) 後副鼻腔群
4.鼻腔,副鼻腔の血管
5.鼻腔,副鼻腔の神経
6.鼻腔,副鼻腔のリンパ管
7.鼻腔,副鼻腔の組織
1) 鼻前庭
2) 呼吸部
3) 嗅 部
4) 副鼻腔粘膜
第3章 鼻の生理
1.鼻腔の生理
1) 嗅覚作用
2) 気道としての鼻腔
3) 共鳴作用
4) 鼻腔からの反射
5) 鼻腔の自律神経支配
2.副鼻腔の生理的意義
第4章 鼻疾患の一般症状
1.鼻 閉
2.鼻 漏
3.鼻乾燥感,痂皮形成
4.くしゃみ
5.嗅覚障害
1) 末梢性嗅覚障害
2) 中枢性嗅覚障害
3) 加齢に伴う嗅覚障害
4) 先天性嗅覚障害
6.共鳴障害
1) 閉(閉塞性)鼻声または鼻音症
2) 開(開放性)鼻声または鼻音症
7.眼症状
8.下気道症状
第5章 鼻の検査法
1.外鼻の視触診
2.鼻鏡検査法
1) 前鼻鏡検査
2) 後鼻鏡検査
3.内視鏡検査法
4.生理機能検査法
1) 鼻腔通気度検査法
2) 嗅覚検査法
第6章 鼻の画像診断法
1.画像診断法の種類と意義
1) X線検査法
2) 撮影法の種類
3) CT
4) MRI
5) 血管造影法
2.画像診断法の適応と選択
第7章 鼻疾患の治療
1) 薬物療法
2) 鼻処置
3) 鼻洗浄
4) 副鼻腔洗浄
5) エアーゾル療法(ネブライザー療法)
6) Proetz置換法
7) 上顎洞穿刺
各論
第1章 外鼻および鼻前庭疾患
1.外鼻の外傷
1) 斜 鼻
2) 鞍 鼻
2.外鼻の奇形
1) 複 鼻
2) 鞍 鼻
3) 後鼻孔閉鎖症
3.外鼻の皮膚疾患
1) 鼻前庭湿疹
2) 鼻 癤
3) 痤瘡,酒皶鼻
4.乾燥性前鼻炎
5.外鼻の腫瘍
第2章 鼻中隔疾患
1.外 傷
2.炎 症
1) 鼻中隔膿瘍
2) 鼻中隔潰瘍と鼻中隔穿孔
3.鼻中隔弯曲症
【付】外傷性鼻中隔弯曲症(職業性鼻中隔弯曲症)
第3章 固有鼻腔の疾患
1.固有鼻腔の異物
【付】鼻 石
2.急性感染症
1) 麻 疹
2) 猩紅熱
3) 急性上気道炎
3.鼻出血
4.急性鼻炎
5.慢性鼻炎
6.アレルギー性鼻炎
【付】薬物性鼻炎
7.萎縮性鼻炎
8.特殊性炎症
1) 鼻結核
2) 鼻梅毒
9.進行性壊疽性鼻炎(進行性鼻壊疽)
1) 多発血管炎性肉芽腫症 〔GPA,旧名Wegener肉芽腫症〕
2) 悪性リンパ腫
3) 悪性肉芽腫
第4章 副鼻腔疾患
1.副鼻腔異物
2.急性副鼻腔炎
3.慢性副鼻腔炎
1) 分 類
2) 成 因
3) 病 理
4) 症 状
5) 診 断
6) 合併症
7) 治 療
【付1】副鼻腔気管支症候群
【付2】toxic shock syndrome
4.副鼻腔真菌症
【付】アレルギー性副鼻腔真菌症
5.小児副鼻腔炎
6.新生児上顎骨骨髄炎
7.歯性上顎洞炎
8.鼻茸(はなたけ)
【付】アスピリン喘息
9.副鼻腔粘液嚢胞(ムコツェーレ),膿囊胞(ピオツェーレ)
【付】前頭洞気(嚢)胞
第5章 顎顔面骨折
1.下顎骨折
2.上顎骨折
3.頬骨骨折
4.外鼻骨折
5.眼窩壁骨折
6.顔面骨折の治療
第6章 鼻・副鼻腔の腫瘍
1.良性腫瘍
1) 鼻前庭嚢胞
2) 乳頭腫
3) 腺 腫
4) 血管腫
5) 骨 腫
6) 軟骨腫
7) 線維腫
8) 神経鞘腫
9) 神経線維腫
10) 神経膠腫
11) その他
2.悪性腫瘍
1) 鼻腔・副鼻腔癌
2) そのほかの悪性腫瘍
Ⅲ.口腔・咽頭科学
口腔・咽頭科学の歴史
総論
第1章 口腔・咽頭(舌・扁桃・唾液腺・甲状腺を含む)の発生と異常
1.舌の発生
2.扁桃の発生
3.唾液腺の発生
4.甲状腺の発生
第2章 口腔・咽頭の解剖
1.口 腔
2.口 蓋
3.舌
4.唾液腺
1) 耳下腺
2) 顎下腺
3) 舌下腺
5.咀嚼筋
6.口腔の血管,リンパ管
1) 動 脈
2) 静 脈
3) リンパ管
7.口腔の神経
1) 運動神経
2) 知覚神経
3) 味覚神経
B.咽頭の解剖1.咽頭の3領域
1) 上咽頭または鼻咽頭(腔)
2) 中咽頭または口部咽頭
3) 下咽頭または喉頭部咽頭
2.咽頭粘膜の組織
3.咽頭筋と筋膜
4.咽頭の血管
5.咽頭のリンパ管とリンパ節
6.咽頭の神経
7.咽頭のリンパ組織
1) 口蓋扁桃
2) 咽頭扁桃
第3章 口腔・咽頭の生理
1.咀嚼と口腔消化
2.唾液の分泌
3.味 覚
4.構 音
5.呼 吸
B.咽頭の生理1.呼吸作用
2.嚥下作用
3.共鳴作用
4.扁桃の生理
扁桃の生理的機能と病的扁桃
第4章 口腔・咽頭疾患の一般症状
1.一般症状
2.局所症状
1) 血液成分の変化
2) 知覚と反射の障害
3) 運動障害
4) 呼吸障害(閉塞性呼吸困難)
5) 口 臭
6) 聴器の障害
7) 口内乾燥
8) 構音障害
第5章 口腔・咽頭の検査法
1.視触診
1) 口腔の視診
2) 咽頭の視診
3) 口腔の触診
2.画像検査
1) 咽頭の画像検査法
2) 唾液腺造影法
3) CT
4) MRI
5) 超音波検査法
6) 放射性同位元素(RI)による検査
3.味覚検査法
1) 濾紙ディスク検査法
2) 電気味覚検査法
4.唾液腺機能検査と口腔乾燥の検査
1) 視診による口腔乾燥度臨床分類
2) 機能検査
第6章 口腔・咽頭疾患の治療
1.全身療法および予防
2.局所療法
1) 含嗽(うがい)
2) 吸入,噴霧
3) 塗 布
4) トローチ薬
各論
第1章 口腔疾患
1.口腔の奇形
1) 口唇裂,口蓋裂
2) 口唇裂,口蓋裂以外の口腔奇形
2.口腔の外傷と中毒
1) 機械的外傷
2) 熱傷と腐食
3) 中 毒
3.口腔の炎症
1) 口内炎
2) 舌 炎
3) 口腔底炎
4.口腔アレルギー症候群
【付】ビタミン欠乏症
5.口唇および口腔の嚢胞
1) 粘液嚢胞
2) がま腫
3) 皮様嚢胞
4) 歯性嚢胞
6.口唇と口腔の腫瘍(良性)
1) 口唇の腫瘍
2) 歯肉の腫瘍
3) 硬口蓋の腫瘍
4) 舌の腫瘍
5) 歯牙と関係のある腫瘍
7.口唇と口腔の癌腫
8.顎骨疾患
1) 顎骨骨折
2) 顎関節脱臼
3) 顎骨骨膜炎と骨髄炎
4) 顎関節症
第2章 咽頭・扁桃疾患
1.急性炎症
1) 急性咽頭炎
2) 急性口蓋扁桃炎
3) 急性咽頭側索炎
4) 急性咽頭扁桃炎
5) 急性舌扁桃炎
6) 扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍
7) (Plaut-)Vincentアンギナ
8) 猩紅熱性アンギナ
9) 猩紅熱以外の急性感染症疾患に伴うアンギナ
10) ヘルペス
11) 伝染性単核球症
12) 血液疾患に由来する扁桃疾患
13) PFAPA症候群
14) 咽後膿瘍
15) 傍咽頭間隙膿瘍
2.慢性咽頭炎
3.扁桃の慢性疾患
1) 慢性口蓋扁桃炎
2) 腺様増殖症(アデノイド)
【付】Tornwaldt病
3) そのほかの扁桃肥大と慢性炎症
【付】舌根部静脈瘤
4.咽頭・扁桃の特殊炎症
1) 咽頭・扁桃結核
2) 咽頭・扁桃梅毒
3) 咽頭ジフテリア
4) 後天性免疫不全症候群(AIDS)の口腔・咽頭症状
5) そのほかの口蓋扁桃にまれにみられる慢性炎症
5.扁桃と病巣疾患
6.そのほかの咽頭・扁桃疾患
1) 扁桃角化症
2) 咽頭の異物
3) 扁桃内の骨と軟骨
4) 過長茎状突起,Eagle症候群
5) 梨状陥凹瘻
6) 睡眠時無呼吸症候群
7) 咽喉頭酸逆流症
7.口蓋扁桃摘出術,アデノイド切除術
1) 口蓋扁桃摘出術の適応,合併症,禁忌
2) アデノイド切除術の適応,合併症,禁忌
3) 口蓋扁桃摘出術,アデノイド切除術
8.咽頭の神経障害
1) 咽頭の知覚障害
2) 咽頭の運動障害
第3章 唾液腺の疾患
1.分泌異常
1) 唾液分泌過多症,流涎症
2) 口内乾燥症
2.唾液腺の炎症
1) 流行性耳下腺炎(ムンプス)
2) 急性化膿性耳下腺炎
3) 急性舌下腺炎,急性顎下腺炎
4) 反復性耳下腺炎
5) 慢性唾液腺炎
6) 線維素性唾液管炎
7) サルコイドーシス
8) Sjögren症候群
9) IgG4関連疾患
10) 唾液瘻
11) 唾石症
12) 木村病(軟部好酸球肉芽腫症)
13) 唾液腺症
3.唾液腺の腫瘍
1) 上皮性腫瘍
2) 上皮性悪性腫瘍
3) 非上皮性腫瘍
4) 唾液腺腫瘍の画像診断
5) 治 療
【付】Frey症候群
6) 予 後
第4章 咽頭の腫瘍
1.上咽頭の腫瘍
1) 良性腫瘍
2) 悪性腫瘍
2.中咽頭の腫瘍(扁桃腫瘍を含む)
1) 良性腫瘍
2) 悪性腫瘍
3.下咽頭の腫瘍
1) 良性腫瘍
2) 悪性腫瘍
Ⅳ.喉頭科学
喉頭科学の歴史
総論
第1章 喉頭の発生と異常
第2章 喉頭の解剖
1.喉頭の軟骨
1) 甲状軟骨
2) 輪状軟骨
3) 披裂軟骨
4) 小角軟骨
5) 楔状軟骨
6) 喉頭蓋軟骨
2.喉頭の筋肉
1) 外喉頭筋
2) 内喉頭筋
【付】輪状披裂関節の構造と内喉頭筋のはたらきに基づく披裂軟骨の運動
【付】仮声帯の動きに関係する筋
3.喉頭腔
1) 声門上腔
2) 声門部
3) 声門下腔
4.喉頭の神経
1) 上喉頭神経
2) 下喉頭神経(反回神経)
5.喉頭の血管
6.喉頭のリンパ系
7.喉頭の粘膜
8.声帯の層構造
第3章 喉頭の生理
1.喉頭の主要機能
1) 呼 吸
2) 下気道の保護
3) 発 声
2.喉頭機能各論
1) 呼吸通路としてのはたらき
2) 下気道の保護
3) 発声機能
3.声帯の振動
1) 声帯振動機構
2) 声帯の振動様式
3) 声の高低
4.構音時の喉頭調節
第4章 喉頭疾患の一般症状
1.音声障害
2.気道狭窄に伴う呼吸障害
1) 呼吸困難
2) 喘 鳴
3) 咳嗽(せき,咳)
3.分泌異常,痰
4.疼 痛
5.知覚障害
6.運動障害
第5章 喉頭の検査法(喉頭の視診)
1.間接喉頭鏡検査法
1) 検査の実施
2) 間接喉頭鏡像
2.直達喉頭鏡検査法
1) 前処置と麻酔
2) 患者の体位
3) 喉頭鏡の挿入法
【付】マッキントッシュ型喉頭鏡とビデオ喉頭鏡
4) 自保喉頭鏡検査法
5) 顕微喉頭鏡検査法
6) ビデオラリンゴスコピー
3.そのほかの内視鏡検査
1) 側視型喉頭内視鏡(側視鏡)
2) 喉頭ファイバースコープ
3) 電子内視鏡
4.喉頭ストロボスコープ検査
【付】高速度デジタル撮像
5.喉頭の画像検査法
1) 単純撮影
2) CTおよびMRI
【付1】喉頭断層撮影法
【付2】デジタル撮影法
【付3】喉頭X線映画またはVTR
(ビデオ)検査法第6章 喉頭疾患の治療
1.全身療法
2.局所療法
1) 罨法(湿布)
2) 注入法
3) 噴霧法
4) 吸入法
5) ネブライザー法,霧滴吸入法
各論
第1章 喉頭の先天性奇形および狭窄
1.先天性奇形
1) 先天性喉頭横隔膜症
2) 先天性喉頭喘鳴
3) 喉頭軟弱症
【付】猫鳴き症候群
2.喉頭狭窄
第2章 喉頭外傷および熱傷
第3章 喉頭異物
第4章 喉頭の炎症
1.急性(単純性)喉頭炎
2.急性特異性喉頭炎
3.急性喉頭蓋炎
4.急性声門下喉頭炎
5.急性喉頭気管・気管支炎
【付】仮性クループ
6.喉頭アレルギー
7.慢性喉頭炎
8.慢性特異性喉頭炎
1) 喉頭結核
9.声帯溝症
第5章 喉頭の非腫瘍性腫瘤,腫脹,肥厚
1.喉頭ポリープ
2.声帯結節
3.ポリープ様声帯(声帯のポリープ様変性)
4.喉頭肉芽腫
5.喉頭の嚢胞性疾患
1) 喉頭蓋嚢胞
2) 喉頭嚢胞(喉頭気嚢胞)
3) 声帯嚢胞
6.喉頭の上皮性肥厚
7.喉頭アミロイドーシス
8.血管腫
第6章 喉頭の運動・知覚障害
1.喉頭痙攣
1) 小児の声門痙攣
2) 成人の喉頭痙攣
2.喉頭運動麻痺
1) 神経性麻痺
【付1】反回神経麻痺の声帯位を決める要因
【付2】部分的喉頭筋麻痺
2) 混合性喉頭麻痺
3) 筋性麻痺
3.喉頭の異常運動
1) 喉頭ミオクローヌス
2) 症候性異常運動
B.喉頭の知覚障害1.知覚過敏症
2.知覚鈍麻
3.知覚異常
第7章 喉頭の腫瘍
1.良性腫瘍
1) 乳頭腫
2) そのほかの良性腫瘍
2.悪性腫瘍
1) 喉頭癌
2) 喉頭肉腫
Ⅴ.気管・食道科学
気管・食道科学の歴史
総論
第1章 気管・気管支の発生
第2章 気管・食道の解剖
1.気管・気管支の解剖
1) 気管と周囲との関係
2) 血管と神経
3) 気管・気管支リンパ節
4) 気管支の分岐および肺区域と気管・気管支鏡像
5) 気管支分岐の命名と肺区域
6) 気管・気管支の組織
2.食道の解剖
1) 食道とその狭窄部
2) 食道の走行
3) 食道の組織
第3章 気管・気管支および食道の生理
1.気管・気管支の生理
1) 気管の線毛運動
2) 気管・気管支の動き
2.食道の生理
【付】期stageと相phaseについて
第4章 気管・気管支および食道の検査法
1.内視鏡検査法
1) 内視鏡検査の設備と器具
2) 気管支鏡検査
3) 気管・気管支の検査と所見
4) 食道鏡検査
5) 食道の正常および病的所見
【付】縦隔鏡検査法
2.気管支および食道の画像検査法
1) 気管支のX線検査法
2) 食道のX線検査法(食道造影検査)
3.そのほかの検査
第5章 気管切開術
1.適応症
1) 気道閉塞
2) 下部気道(気管・気管支)における分泌物貯留の処置と予防
3) 呼吸不全
2.気管切開の時期
1) 気道閉塞
2) 進行性麻痺性疾患
3) 呼吸器疾患(気管支炎,気腫,肺炎)
3.患者の体位と麻酔
4.術 式
【付1】輪状甲状切開術(喉頭切開術)
【付2】経皮的気管切開術
【付3】気管カニューレ,気管切開チューブ
5.術後管理
6.合併症
7.気管カニューレ抜去困難症
各論
第1章 気管・気管支の疾患
1.気管・気管支の炎症
1) 急性気管・気管支炎
2) 慢性気管・気管支炎
【付1】COPD
【付2】one airway, one disease
2.気管・気管支の狭窄
3.気管・気管支の腫瘍
1) 腺 腫
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書籍情報
- ISBN:9784525370527
- ページ数:787頁
- 書籍発行日:2022年4月
- 電子版発売日:2022年7月8日
- 判:四六変判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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