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全部のせ!LCI経鼻内視鏡よくばり完全マスターガイド-挿入・観察のコツから診断・治療まで全部まとめちゃいました-

  • ページ数 : 368頁
  • 書籍発行日 : 2022年9月
  • 電子版発売日 : 2022年9月9日
9,900
(税込)
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商品情報

内容

経鼻内視鏡バイブル、爆誕!

経鼻内視鏡の使い方・活かし方、真のパフォーマンスを本当に理解できていますか?
本書では、経鼻内視鏡を“ハナカメ”と呼んでこよなく愛する著者が、最新のLCI技術を中心に、その活用方法と魅力のすべてを1冊にまとめ上げました。
熱のこもった解説と症例写真を目いっぱい盛り込んだ、経鼻内視鏡の見方が一変すること請け合いの楽しくて使い勝手満載の“マニュアル兼リファレンス”の誕生です。
経鼻内視鏡に関する知識を整理したい、アップデートしたい、その技術をしっかり自分のものとして身につけたいと願う(完全マスターしたいと願う)すべての方におすすめします!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文

序文

今回、大好きな「ハナカメ」の本を出すことができて本当にうれしいです。しかも大ファンである川田先生とご一緒できるなんてもうこの上ない幸せです。

私が経鼻内視鏡にどっぷりはまったのは、当時勤務していた病院の山本俊院長から「経鼻内視鏡を導入するから、この年末年始の間になにかテーマを考えておきなさい」と冬休みの宿題を言い渡されたことがきっかけです。それまでもバイト先等で経験はありましたが、当時ライトガイドは1個で薄暗く、画像はなんだかぼんやりとしてメルヘンの世界、という印象でした。まあ、ぶっちゃけ好きではなかったのですが、今では受ける患者さんも使う医師もみんながハッピーになるよう“ハナカメのすばらしさ”を広めることが人生の歓びとなりました。

使用開始当時から院内で自然に経鼻内視鏡は「ハナカメ」と違和感なく呼んでいましたが、その呼び方いいじゃん、と川田先生にもご賛同いただき、堂々と「ハナカメ」と呼称させていただいております。

「ハナカメのすばらしさを世界に発信(=全国学会で発表)しよう」と駒澤先生とコンビを組んでから15年ほどになりますが、メーカーさんの努力と技術の進歩により画質はものすごスピードで進化しています。新しい経鼻内視鏡でもCMOSが搭載されたこともあり「経鼻は画質が悪いから」と今でも思っている先生がおられたら、ぜひ実際の画像を見ていただきたいと思います。

LCIの画像はいろいろな可能性を秘めていますが、初めはなんだか画像のギラギラ感が気になる先生もおられるかもしれません。この本を手に取っていただいた先生がLCIの、そして「ハナカメ」の魅力にはまっていただければ幸いです。


結城美佳


この度、同じハナカメ仲間の結城先生にお声がけ頂き、経鼻内視鏡とLCIの本を出すことになりました。

もともと私は外科医で、大学を卒業して1995年に母校である東京医科歯科大学第一外科に入局しました。当時、食道癌手術の名医である遠藤光夫教授が主任教授で、関連病院で研修を積んだのち、2001年に帰学する時にいくつかある専門班の中から食道班を選ぶことになりました。ちょうど専門班を決める前の年に在籍した多摩がん検診センター(現東京都がん検診センター)で半年間診断学の勉強をする機会があり、食道造影や胃透視、早期大腸癌の拡大内視鏡など、deepな消化管診断学を教育してくださる消化器内科の先生方に出会い、内視鏡診断に興味を持ちました。

ある関連病院を回った時に、手術症例が全然なくて、当時の上司の先生に「川田、自分で癌を見つけて、自分で手術する気持ちで内視鏡にも取り組め」とご指導いただき、「内視鏡検査治療にも明るい外科医」の基礎ができました。

食道癌は特に手術と内視鏡治療の侵襲の大きさが違います。外科手術後の患者さんの大変さを考えると、癌の早期発見が大事で、そのためにはどうしたらいいのか。医科歯科大では現日本消化器内視鏡学会理事長の井上晴洋教授、直接研究指導をいただいた河野辰幸教授、永井鑑先生、熊谷洋一先生ら、手術にも内視鏡にも明るい諸先輩がいらして熱心に食道癌診療に取り組んでおりました。さらに転機となったのは2002~2005年まで都立駒込病院でお世話になった門馬久美子先生です。門馬先生を知らない方はいないと思いますが、食道癌・頭頸部表在癌の内視鏡診療に関わるたくさんの事を教えて頂きました。門馬先生に出会えていなければ、今の私はないと心から感謝しています。

当時NBIや超拡大内視鏡など最新の技術を学んだ後に出会ったのが、性能が非常に悪かった経鼻内視鏡です。私はそのギャップに愕然としながら、経鼻内視鏡に取り組みましたが、ふとしたことで咽喉頭観察でのメリットに気づき、機器の性能向上、FICEからLCI/BLIの導入等、時代と共に経鼻内視鏡が進化していくのを肌で感じつつ、結城先生、駒澤先生を始め多くのハナカメ仲間に出会い、この本の執筆に至りました。経鼻内視鏡を握るのが「嫌々」だった私が、「検査をもう2度と受けたくないと思った方へおススメする」ようになるまでの過程がギュッと詰まった本に仕上がりました。

是非明日からの診療にお役立て下さい。


川田研郎

目次

PART 1 経鼻内視鏡の基本知識

SECTION 1 経鼻内視鏡を始めるにあたって

1 経鼻内視鏡の種類

2 経鼻内視鏡の歴史

≫ Dr.結城のつぶやき「新しい内視鏡」

≫ Dr.結城のつぶやき「拡大の代わりに近くで見て」

3 経鼻内視鏡で頭頸部に注意する患者さんは?

≫ Dr.川田のつぶやき「経鼻内視鏡による口腔咽喉頭観察はどの程度必要か?」

4-1 経鼻内視鏡の前処置(麻酔):標準的な進め方

4-2 経鼻内視鏡の前処置(麻酔):簡易的な進め方

≫ Dr.駒澤のつぶやき「経鼻内視鏡(ハナカメ)のレンズピカッと大作戦」

≫ おしえてKENRO!「レンズをきれいにする工夫」

≫ Dr.結城のつぶやき「内視鏡レンズのメンテナンス

5 経鼻内視鏡の注意点と偶発症(鼻出血など)

≫ Dr.結城のつぶやき「ミントオイルで蠕動抑制」

≫ Dr.結城のつぶやき「高齢者に使いこなす」

≫ Dr.結城のつぶやき「女性に使いこなす」

SECTION 2 経鼻内視鏡の挿入と観察の基本

1 挿入の実際(鼻腔から十二指腸まで)基本観察

2 下咽頭から食道へ正中から挿入するコツ

3 正常食道について

4-1 ハイリスク:お酒飲みの方の口腔中咽頭観察【動画】

4-2 ハイリスク:食道癌患者の中咽頭観察(中咽頭反転法も使おう!)【動画】

≫ Dr.川田のつぶやき「経鼻ならではの観察法—中咽頭反転法開発秘話—」【動画】

4-3 ハイリスク:お酒飲みのための口腔咽喉頭観察(Valsalva法を身につけよう!)【動画】

5-1 Valsalva法:どう使う?

≫ Dr.川田のつぶやき「Valsalva法誕生秘話」【動画】

5-2 Valsalva法:下咽頭はどこにあるの?【動画】

5-3 Valsalva法:百均風船でなんちゃってValsalva法

≫ Dr.結城のつぶやき「経口内視鏡でValsalva法はできないの?」

5-4 Valsalva法:Valsalva法がうまくいかないときのModified Killian法について

6-1 咽喉頭解剖:今さら聞けない正常の咽喉頭解剖

6-2 咽喉頭解剖:今さら聞けない咽喉頭解剖

7-1 周術期:食道癌・胃癌術後の経過観察(術後患者に経鼻内視鏡を勧めよう!)

7-2 周術期:食道癌周術期内視鏡(経鼻内視鏡による周術期吻合部観察)

≫ おしえてKENRO!「感染対策」

≫ Dr.川田のつぶやき「新型コロナウイルス感染症時代の経鼻内視鏡検診」【動画】

≫ Dr.川田のつぶやき「新型コロナウイルス対策にかかる費用」【動画】

SECTION 3 画像強調観察のコツ

1 LCI・BLIの原理と特性

2 LCIの利点:中咽頭反転法を用いて

3 LCIとピロリ菌感染状態

4 LCIによる早期胃癌観察

5 実臨床での病変拾い上げに対するLCIの有用性

SECTION 4 鑑別診断のとっておき!

1 咽頭癌の鑑別診断:リンパ濾胞と癌の鑑別

2 咽頭表在癌の鑑別診断

3 中咽頭後壁に小さなBrownish area

4 痛恨の症例:下咽頭右輪状ひだに気をつけよう

≫ Dr.川田のつぶやき「Valsalva法を広めてほしいという願い」

5 咽頭乳頭腫特集:I Love 乳頭腫

≫ おしえてKENRO!「咽頭観察と生検」

6 レーザー経鼻内視鏡における食道扁平上皮癌と異型上皮の鑑別診断

7 経鼻内視鏡・ヨード染色による食道早期癌の鑑別診断

8 逆流性食道炎とバレット食道癌・バレット食道

9 バレット食道癌ってどう見えるの?

≫ Dr.川田のつぶやき「経鼻内視鏡なんて大嫌いだった」

SECTION 5 経鼻内視鏡を使った内視鏡治療

1 経鼻内視鏡併用ELPS

≫ Dr.川田のつぶやき「耳鼻咽喉科医とのコラボレーション」

2 経鼻内視鏡による食道ESD

≫ Dr.駒澤のつぶやき「ハナカメだってESDができるもん!」

3 経鼻内視鏡による食道早期癌ESD困難例へのAPC治療

4 経鼻内視鏡による食道ブジー

≫ Dr.川田のつぶやき「経鼻内視鏡を世界へ」

5 経鼻内視鏡による大腸ステント挿入への使用【動画】

≫ Dr.結城のつぶやき「前処置下剤ゼロの大腸内視鏡:ハナカメ(経鼻内視鏡)を大腸内視鏡前処置に活用する」【動画】

6 極細径内視鏡での直接胆道観察【動画】

≫ Dr.駒澤のつぶやき「ハナカメは一石五鳥? 大腸ステント留置のときは強い味方!」

≫ Dr.駒澤のつぶやき「突っ込め突っ込め、ハナカメ突っ込め! 小さな穴にはハナカメ突っ込め!」

PART 2 経鼻内視鏡アトラス

SECTION 1 咽喉頭

1 咽頭魚骨

2 鼻腔(キーゼルバッハ部位)

3 鼻茸

4 鼻中隔欠損

5 口腔血管腫

6 口蓋隆起

7 口腔粘膜

8 口腔底癌

9 頬粘膜癌

10 舌の準備運動(舌癌)

11 舌癌

12 下咽頭リンパ濾胞

13 複数の下咽頭リンパ濾胞(1)

- 複数の下咽頭リンパ濾胞(2)

14 声帯ポリープ

15 声帯炎(1)

- 声帯炎(2)

16 舌根嚢胞

17 舌扁桃肥大

18 中咽頭乳頭腫

19 中咽頭癌(舌根)

20 中咽頭癌(側壁)

21 中咽頭癌(喉頭蓋谷)

22 中咽頭癌(上壁・口蓋垂)

23 中咽頭癌(上壁)

24 中咽頭癌(舌根)

25 中咽頭癌(側壁・P16 陽性)

26 中咽頭癌(後壁)

27 下咽頭乳頭腫

28 白い下咽頭癌(左梨状陥凹・0-Ⅱb)

29 赤い下咽頭癌(右梨状陥凹・0-Ⅱb)

30 下咽頭癌(0-Ⅱa)

31 下咽頭癌(右梨状陥凹)

32 下咽頭癌(左梨状陥凹)

33 下咽頭癌(上皮下層浸潤癌)

34 下咽頭癌(輪状後部)

35 上咽頭癌

36 下咽頭癌(2型)

37 下咽頭進行癌

38 蛙の卵様の下咽頭表在癌

39 下咽頭メラノーシス

40 メラノーシスを伴う中咽頭癌(後壁)

41 メラノーシスを伴う中咽頭癌(側壁)

42 喉頭肉芽腫(1)

- 喉頭肉芽腫(2)

43 喉頭癌と鑑別が難しい病変(乳頭腫)

44 喉頭癌放射線治療後

45 喉頭癌(声門癌)

なんじゃこりゃ〜の咽喉頭

SECTION 2 食道・胃

1 食道異物

2 Zenker憩室(1)

- Zenker憩室(2)

3 頸部食道 異所性胃粘膜

4 食道壁内偽憩室症

5 薬剤性食道炎(1)

- 薬剤性食道炎(2)

6 食道腺貯留嚢胞

7 食道静脈瘤

8 食道乳頭腫

9 食道乳頭腫(癌との鑑別)

10 食道アカラシア

11 好酸球性食道炎(1)

- 好酸球性食道炎(2)

12 食道壁外圧排(甲状腺癌)

13 食道異物特集

14 まだら食道

≫ おしえてKENRO!「まだら食道」

15 ニセBrownish area(扁平上皮の菲薄化)

16 食道Glycogenic acanthosis

17 食道GIST

18 食道平滑筋腫

19 食道顆粒細胞

20 食道癌放射線治療後

21 食道神経内分泌細胞癌

22 食道癌(0-Ⅰp)

23 食道癌(0-Ⅰs)

24 食道癌(0-Ⅱc)

25 食道癌(0-Ⅱb)

26 食道癌(0-Ⅱa+0-Ⅱb)

27 食道癌(0-Ⅱc+0-Ⅱa)

28 食道類基底細胞型扁平上皮癌(0-Ⅲ)

29 進行食道癌(1 +0-Ⅱc)

30 頸部食道進行癌

31 進行食道癌(2 +0-Ⅱc)

32 進行食道癌(3 型)

33 胸部下部食道癌

34 頸部食道表在癌

35 食道類基底細胞型扁平上皮癌

36 食道同時性多発癌

37 バレット食道癌(SSBE)(1)

- バレット食道癌(SSBE)(2)

38 バレット食道癌(LSBE)

39 食道メラノーシス

40 食道悪性黒色腫

41 食道癌肉腫

42 胃癌(1)(0-Ⅱc)

- 胃癌(2)(0-Ⅱc)

Q&A

Q1 経口内視鏡と経鼻内視鏡の使い分けはどうしていますか?

Q2 経鼻内視鏡で苦痛を感じる理由は何ですか?

Q3 経鼻内視鏡の弱点は何ですか?

Q4 鼻の手術歴がある方でも鼻から内視鏡を勧めますか?

Q5 アレルギー性鼻炎のある場合はどうしていますか?

Q6 鎮痙剤・鎮静剤はどうしていますか?

Q7 経鼻内視鏡の持ち方の工夫はありますか?

Q8 抗血栓療法中の方には経鼻内視鏡を勧めないほうがよいでしょうか?

Q9 咽頭観察でオエッとならないコツはありますか?

Q10 咽頭の生検はどうしていますか?

Q11 ヨードはどのように用いていますか?

Q12 胃噴門小弯など部位によって生検が取りにくい場所があるのですが、どうしていますか?

Q13 おススメの生検鉗子はありますか?

Q14 十二指腸下行脚へ入りにくい時はどうしていますか?

Q15 花粉症の時期に経鼻内視鏡は勧められますか?

Q16 経鼻ESDに使用可能なアイテムを教えてください

あとがき

執筆者紹介


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書籍情報

  • ISBN:9784765319140
  • ページ数:368頁
  • 書籍発行日:2022年9月
  • 電子版発売日:2022年9月9日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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