新篇眼科プラクティス 6 視能訓練士スキルアップ~これこそ座右の書

  • ページ数 : 326頁
  • 書籍発行日 : 2022年10月
  • 電子版発売日 : 2022年10月19日
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商品情報

内容

眼科診療のスタンダードをビジュアルに解説!実践的シリーズの決定版!!

「日常臨床にすぐ役立つ」をコンセプトとした直感的に理解できる“視る教科書”「新篇眼科プラクティス」シリーズの第6弾.近年,多岐にわたる視機能検査・ロービジョンケア・健診業務など,視能訓練士の活躍の場は大きく広がっている.本書は令和版「座右の書」をめざし,必要な知識を幅広く網羅.豊富な症例や写真により,日常診療に必ず役立つ内容.視能訓練士必携の一冊となっている.

あわせて読む → 「新篇眼科プラクティス」シリーズ

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序文

新篇眼科プラクティスシリーズ 序文


眼科学に数多くの書籍があれど,1992年から2009年までⅡ期にわたって刊行された「眼科プラクティスシリーズ」ほど,眼科医の書架を占拠した本はないでしょう.当初は隔月刊で,後に月刊となり,計131巻が刊行されました(1992年からの第Ⅰ期が101巻,2005年からの第Ⅱ期が30巻).1冊ごとにテーマが設定され,臨床に必要な知識が最新データとともに要領よくまとめられたもので,いわゆるムック本として多くの眼科医に愛されました.足掛け18年にわたって刊行された同シリーズは,増え続ける眼科医療情報を,正確かつタイムリーにまとめ,日常臨床にすぐ応用できる形で提供することにより,眼科成書の歴史に名を残すベストセラーとなりました.

前シリーズ終了から13年が経ち,令和時代の眼科に合った形でのプラクティスシリーズ復活を要望する声が寄せられていました.検査器機の進歩,デジタル化とネットワーク化,新たな薬剤の開発,治療法の多様化,再生医療の導入,遠隔診療やAI診療に向けた動きなど,眼科学の進歩は以前に比べてさらに加速している感があります.情報の新陳代謝が一層活発になった現状を鑑みるに,最新知見を実践的に解説する分冊型シリーズの復刻が期待されるのは,故無きことではないと思われます.

2020年に,9年振りに大改訂を行った「眼科学 第3版」を刊行しました.眼科学に関する基本的な知識を網羅した「眼科学 第3版」の刊行を受け,編集に携わった大鹿哲郎,園田康平,近藤峰生,稲谷 大の4名は,より臨床の現場に即した実際的な知識・技術,最新の情報を扱う「新篇眼科プラクティスシリーズ」の立ち上げを企画しました.前Ⅱシリーズのレガシーを尊重しつつ,かつ時代の要請に応えた編集方針としています.

新シリーズが目指す特徴の1つは,“ ビジュアル化” です.正確で詳細な知識の提供も重要ですが,多種の情報が溢れる現代において,わかりやすく記憶に残るプレゼンテーションをすることも重要です.視覚に訴える紙面作りによって,忙しい臨床の先生方に手に取っていただきやすい教材とし,“ 読む教科書”であると同時に“ 視る教科書” を目指しました.

各巻の編集企画は,原案を複数回の編集会議で繰り返し検討し,徹底的にブラッシュアップしました.執筆は,第一線の現場で臨床に携わっておられる方々にお願いしています.そして,出来上がった校正刷りを元に編集会議でさらに議論し,内容の一層の充実を図りました.

この新シリーズが,忙しい眼科医および眼科関係者の一助となり,眼科医療に少しでも貢献することを願い,序文と致します.


シリーズ監修 大鹿哲郎
シリーズ編集 園田康平
近藤峰生
稲谷 大



「視能訓練士スキルアップ―これこそ座右の書―」序文


わが国における視能訓練士は, 視能矯正分野に特化した医療専門職として 1971年に誕生しました.現在でも斜視や弱視の視能矯正,視能訓練が視能訓練士の専門性の根幹であることに変わりはありませんが,多岐にわたる視機能検査, 視覚に障害をもつ方へのロービジョンケア,健診業務など,視能訓練士として研鑽を積むべき分野は大きく拡大しています.

2002年に本書の前身の『眼科医と視能訓練士のためスキルアップ』が刊行されてから20年がたちました.この間の眼科医療の進歩は凄まじく,隔世の感があります.特に眼科検査機器は質・量ともに目覚ましい進歩を遂げています.これらの新しい機器を操作し,信頼性の高い結果を得るために,検者である視能訓練士は機器の測定原理および目的を十分に理解し,よりよいデータを得る方法を考えながら検査を行う必要があります.また本書では,視能訓練士が携わる業務分野だけでなく,医療安全対策,COVID- 19など最新の感染予防対策も臨床で対処する必要があると考え,新たに章を加えました.時代の変化に合わせ,視能訓練士には弛みない学びが求められています.

現在,日本の医療は国民の健康寿命延伸に向けた取り組みを推進しており,眼科医療においては生活の質(quality of life)とともに視覚の質(quality of vision)の維持・向上が求められています.また,急速な人口減少や社会構造の変化に合わせ,医療も変革していくなかで,これから先も変わらず,国民の眼の健康を守る専門職として学び続けていかなければなりません.

本書は,視能訓練士に必要とされる幅広い知識を網羅し,押さえておくべきポイントをわかりやく解説し,臨床現場ですぐに手に取っていただける令和版「座右の書」を目指して企画いたしました.本書が視能訓練士のスキルアップに役立つわかりやすい解説書となり,国民の眼の健康の維持・向上に少しでも貢献できることを祈念いたします.

最後になりましたが,臨床・研究の一線で活躍されている多くの先生方に執筆していただきました.ご多忙のところ,快くご執筆いただきました執筆者の皆様,文光堂の編集部の皆様に深く感謝申し上げます.


2022年10月

大鹿哲郎
南雲 幹

目次

【総説】

眼科医の立場から

視能訓練士の立場から

【解説】

Ⅰ.眼科一般検査

1.視力検査(成人)

[Advanced Techniques]視力の種類

2.他覚的屈折検査(成人)

3.波面収差解析

4.視力検査・自覚的屈折検査(小児)

[Topics]デジタル教科書使用の注意点

[Topics]限局性学習症(学習障害)とdyslexia

5.他覚的屈折検査(小児)

[Topics]他科で行われるフォトスクリーナーへの対応

[One Point Advice]発達障害児の特性と検査の留意点

6.コントラスト感度・グレア検査

[Advanced Techniques]実用視力

7.視野検査

1)動的視野検査

2)静的視野検査

3)中心暗点・変視検査

[One Point Advice]心因性視覚障害・詐盲への対応

8.眼圧検査

[Advanced Techniques]隅角検査

9.調節・輻湊検査

10.涙液量検査

[Advanced Techniques]マイボーム腺検査

11.眼瞼検査・眼球突出検査

12.瞳孔検査

13.眼位検査

14.眼球運動検査

15.眼球振盪の検査

16.両眼視機能検査

1)立体視検査

2)大型弱視鏡

3)網膜対応検査

4)不等像視検査

17.色覚検査

18.電気生理学検査

1)ERG(網膜電図)

2)多局所ERGと局所ERG

3)VEP(視覚誘発電位)

[Advanced Techniques]ERGを用いた暗順応検査

19.白内障術前検査

[Topics]多焦点眼内レンズの特徴と適応

[Advanced Techniques]トーリック眼内レンズ

20.画像検査

1)前眼部画像解析

2)超音波検査

3)外眼部・前眼部写真

4)眼底写真

5)蛍光眼底造影検査

[One Point Advice]蛍光眼底造影検査によるショック対応

6)眼底OCT(後眼部OCT)

[Topics]眼科領域におけるオンライン診療と人工知能(AI)による診療補助

21.角膜内皮細胞検査

22.中心フリッカ値(CFF)

23.眼鏡・コンタクトレンズ検査

1)成人の眼鏡

2)小児の眼鏡検査

[Topics]近視進行抑制

3)プリズム眼鏡検査

4)コンタクトレンズ検査

[One Point Advice]クラッチ眼鏡

Ⅱ.視能矯正

1.弱視の視能矯正

1)総論

2.弱視各論

3.弱視視能矯正の実際

1)弱視視能矯正に必要な検査と訓練方法

2)屈折異常弱視の視能矯正

[One Point Advice]保護者への眼鏡装用の説明

3)不同視弱視の視能矯正

[One Point Advice]遮閉治療の導入方法と説明

[One Point Advice]不同視弱視と微小斜視弱視の鑑別

4)斜視弱視の視能矯正

[One Point Advice]効果が得られないときの経過観察のポイント

5)弱視と心因性および器質性疾患との鑑別

[Topics]3歳児健康診査における視覚検査

4.斜視視能矯正の実際

1)総論 斜視の定義・病因論・分類

2)各論

 ①外斜視

 ②内斜視

[Topics]急性内斜視(スマホ内斜視)

 ③上下斜視

 ④回旋斜視

 ⑤AV型斜視

 ⑥核上性運動障害

 ⑦核・核下性眼球運動障害

 ⑧重症筋無力症

 ⑨眼筋の異常による運動障害

 ⑩眼窩壁骨折

 ⑪微小斜視(microtropia)

 ⑫固定斜視

[Topics]Sagging eye syndrome

5.小児の斜視視能矯正

1)間欠性外斜視への対応

[Advanced Techniques]Prism adaptation test(PAT)

2)調節性内斜視・乳児内斜視への対応

3)上斜筋麻痺への対応

6.成人の斜視視能矯正

1)複視(diplopia)への対応

2)手術前に必要な検査

3)術後経過観察時の検査

[One Point Advice]共同性斜視と非共同性斜視(神経眼科疾患)の違い

Ⅲ.ロービジョンケア

1.ロービジョンケアにおける視機能検査と評価

2.光学的補助具

3.非光学的補助具

4.ICT機器の活用

5.行政福祉への対応

[One Point Advice]院内環境の整備

Ⅳ.医療安全・感染予防対策

1.チーム医療

2.患者対応に必要なコミュニケーション

3.医療事故と医療過誤

4.インシデント事例

5.院内感染対策

[Advanced Techniques]研究のすすめ

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書籍情報

  • ISBN:9784830656170
  • ページ数:326頁
  • 書籍発行日:2022年10月
  • 電子版発売日:2022年10月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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