医学のあゆみ284巻3号 デジタルパソロジー/サイトロジーとAIの進歩

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2023年1月
  • 電子版発売日 : 2023年1月17日
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商品情報

内容

企画:前田一郎(北里大学北里研究所病院病理診断科,同医学部病理学)
・病理学に変革をもたらす可能性を秘めた技術が,デジタルパソロジー(digital pa-thology:DP)/サイトロジー(digital cy-tology:DC)systemである.
・病理のDP/DC systemは,バーチャルスライド〔現在は,WSI(whole slide imaging)とよぶ〕スキャナでガラス標本をデジタル化し,PC画面で所見を確認し,病理診断するシステムである.
・本特集ではDP/DC systemの実装から,潰瘍性大腸炎,子宮頸部細胞診,乳腺,胃,前立腺,肺など,各領域の専門の先生方に機械学習やAIでの解析などの解説をお願いする.

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序文

はじめに

病理学に変革をもたらす可能性を秘めた技術が,デジタルパソロジー(digital pathology:DP)/サイトロジー(digital cytology:DC)system である.

病理学は100 年以上の歴史を持ち,顕微鏡を通してさまざまな医療分野に影響を与えてきた.病理学自身も,検体処理としてアルコール固定からFFPE(formalin-fixed, paraffinembedded)へ,染色法としてパパニコロ染色,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色などから各タンパク質をターゲットとした免疫組織化学染色の臨床への実装など,発展を遂げてきた.

近年,医療においてゲノム医療の導入という大きな変革が起きている.ゲノム医療のゲノム異常の検索に使用するゲノムの抽出には,生(なま)検体あるいは凍結検体が最も適しているが,医療における汎用性の観点,また感染対策の観点から,FFPE からの抽出が行われている.近年では細胞検体のアルコール固定からのゲノム抽出の可能性を示す報告が目立つ.

病理のDP/DC system は,バーチャルスライド〔現在は,WSI (whole slide imaging)とよぶ〕スキャナでガラス標本をデジタル化し,PC 画面で所見を確認し,病理診断するシステムである.DP/DC system のメリットは,検体が採取され標本が作製された,その病院でだけでなく,システムが構築された環境であれば,日本国内にとどまらず,世界の病理医がリアルタイムで診断可能であることである.また機械学習,深層学習を使用した人工知能(AI)により,さまざまな解析が瞬時に結果として表示される.数年前までAI は学問としての論文が主流であったし,現在も進歩を続けている.しかし近年は良悪性判定,組織型判定,異型度判定,特定のゲノム異常の予測など,AI 解析の臨床への実装可能な研究論文が散見されるようになった.さらに,AI を搭載した機器の臨床への実装もはじまっている.AI は研究から臨床実装へと新たなフェーズに入った.

本特集ではDP/DC system の実装から,潰瘍性大腸炎,子宮頸部細胞診,乳腺,胃,前立腺,肺など,各領域の専門の先生方に機械学習やAI での解析などの解説をお願いした.この特集を通して臨床に実装可能な研究,あるいはすでに臨床実装されている先生方,これから研究,臨床実装を計画されている先生方のDP/DC system,AI の理解がさらに深まれば幸いである.


企画:前田一郎(北里大学北里研究所病院病理診断科,同医学部病理学)

目次

特集

デジタルパソロジー/サイトロジーとAIの進歩

はじめに 前田一郎

デジタルパソロジーの実装 ─ 現状の課題と将来の方向性 津山直子

潰瘍性大腸炎におけるデジタルパソロジー・AIの有用性 芹澤 奏・小林 拓

子宮頸部細胞診への新しいアプローチ─ 子宮頸部細胞診における自動スクリーニング支援装置 ThinPrepⓇ Integrated Imagerの有用性 金田敦代・安岡弘直

病理医はいかに病理AI開発にコミットしうるか─ 胃癌/乳癌/子宮頸部細胞診診断支援AI開発の経験をもとに 市原 真

前立腺がんにおける医療AIの現状 赤塚 純・山本陽一朗

肺疾患におけるデジタルパソロジーとAIの未来 北村由香・福岡順也

特報

第59回(2022年度)ベルツ賞受賞論文1等賞

アルツハイマー病および類縁疾患の病態解明研究ならびに診断・治療・予防法の開発 樋口真人

第59回(2022年度)ベルツ賞受賞論文2等賞

アルツハイマー病:疾患メカニズムに即した診断・評価と疾患修飾による治療・予防の実現を目指して 岩坪 威

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書籍情報

  • ISBN:9784006028403
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2023年1月
  • 電子版発売日:2023年1月17日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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