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- 関節外科 2023年4月増刊号 Vol.42 No.13 小児骨折 −見逃さないために−
商品情報
内容
introduction
Ⅰ 総 論
小児骨折を見逃さないための注意点
ほか
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序文
introduction
外傷治療が整形外科診療の基本中の基本であり，研修医にとってはその習得が将来の専門分野診療における成功の重要な鍵となることは言うまでもありません。成人外傷治療においても知見や手術デバイスは日進月歩であって，治療アルゴリズムの変化に対応するなかで，成人とは異なる特有の生理・解剖と経過を踏まえた治療が要求される小児外傷にも対応することは容易なことではありません。筆者が研修医だった頃は，小児骨折に関する成書はほとんどありませんでした。指導医には『Rockwood & Wilkins’ Fractures in Children』で勉強するように言われ，自分に経験のない小児骨折患者が外来に来ると医局のデスクまで走ってあの分厚い成書をひっくり返してさっと読み，さもわかっていたかのように患者さんの親に説明したものでした。それはそれでよい勉強にはなりましたが，学ぶことが多い現代の忙しい研修医には少し酷なのではないかと思います。今でこそ小児外傷の良質な成書はありますが，成人外傷に比べればはるかに少なく，また成書は改訂頻度がそれほど多くないので読んでいて内容が少し古いと感じることも少なくありません。
そこで小児外傷で頻度の高いもののエッセンスをアップデートして1 冊にまとめ，研修医が外来で気軽に手に取って目の前の患者さんに対応することに役立ててもらうことを目的に本特集を企画しました。ご執筆の先生方には豊富な症例，特に成績不良例を含めてご提示いただき，小児骨折治療のコツとピットフォールを大変わかりやすくご解説いただきました。
少子化の加速や少子化対策のニュースを連日のように耳にします。つい先日には2022年の年間出生数が80 万人を下回ったという報道がなされたばかりです。一方で，学校管理下での骨折が2000 年では1970 年の2 倍の発生率であったとの報告もあり，現代の子供の骨折は増えている，あるいは骨折しやすいとの報告は散見されます。それも問題であり別の対策が求められますが，小児外傷患者数には地域差があろうものの，個人的には増えこそすれ，減っている実感はありません。読者の先生方が今後も治療機会が多いであろう小児骨折を学ぶ一助となることを願っております。
流山中央病院
國吉一樹
目次
特集：小児骨折―見逃さないために― 企画・編集：國吉一樹
introduction 國吉一樹
Ⅰ 総 論
小児骨折を見逃さないための注意点 松村福広
小児骨折におけるリモデリングの可能性と限界 都丸洋平ほか
小児骨折の注意すべき合併症 藤本 陽
Ⅱ 各論 上肢
肩周辺の骨折−鎖骨から上腕骨近位部まで− 落合信靖
上腕骨骨幹部骨折 鍜治大祐ほか
上腕骨顆上骨折 髙木岳彦
上腕骨外側顆骨折の診断と治療 志村治彦
上腕骨内側上顆骨折 上里涼子
上腕骨遠位骨端離開 柿崎 潤
橈骨頚部骨折－見逃さないために・見過ごさないために－ 助川浩士
前腕骨幹部骨折 山田俊之
Monteggia 骨折の診断と治療 芝山浩樹ほか
橈尺骨遠位端骨折 岩倉菜穂子
指節骨・中手骨骨折 岡崎真人
Ⅱ 各論 下肢
大腿骨近位部骨折－見逃しのない診断と治療のためのポイント－ 中川知郎ほか
大腿骨骨幹部骨折 平良勝章
大腿骨遠位部骨折 金城 健
脛骨近位部骨折 青木 清ほか
下腿骨骨幹部骨折 平良勝章
足関節および足部骨折 垣花昌隆
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書籍情報
- ISBN：9784008204213
- ページ数：185頁
- 書籍発行日：2023年3月
- 電子版発売日：2023年3月23日
- 判：B5判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数：3
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