医学のあゆみ285巻5号 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療

  • ページ数 : 220頁
  • 書籍発行日 : 2023年4月
  • 電子版発売日 : 2023年4月24日
¥6,490(税込)
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商品情報

内容

企画:中神啓徳(大阪大学大学院医学系研究科健康発達医学寄附講座)/森下竜一(大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄附講座)
・COVID-19の世界的な感染拡大により,新興感染症の脅威と対峙するなかで遺伝子治療技術を用いたワクチンが迅速に開発されたことは,これからこの分野の研究をさらに加速させる大きな転機となると予感させる.
・本特集では,遺伝子治療の新技術,実用化に向けた挑戦,疾患治療の観点から,それぞれの分野のわが国の最先端の先生に執筆をお願いする.
・遺伝子治療製品開発の規制,企業の視点での課題,アメリカでの現状との比較に関しても取り上げることで,研究で育まれた技術をいかして,どのように社会実装へと発展させるのか,そのためのヒントになればと思う.

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序文

はじめに

1990 年に世界初の遺伝子治療として,ADA(アデノシンデアミナーゼ)欠損症に対する酵素補充療法の遺伝子治療が実施された.これが遺伝子治療の幕開けである.その後,約30 年が経過し,複数の遺伝子治療がようやく治療薬としてのステージに登場し,世界の遺伝子治療の研究開発が活性化している.現在,遺伝子治療の標的疾患も多岐にわたっており,先天性疾患,がんに加えて,循環器疾患,神経変性疾患,感染症に対する臨床試験が行われ,それぞれの分野で承認薬が登場するに至っている.さらに,遺伝子治療のモダリティにも大きな変化が生まれている.ウイルスベクターに加えて,核酸医薬やDDS(ドラックデリバリーシステム)とのコンビネーションなどますます多様化し,新技術のゲノム編集を活用したin vivo 遺伝子治療なども急速に発展している.特に,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大により,新興感染症の脅威と対峙するなかで遺伝子治療技術を用いたワクチンが迅速に開発されたことは,今後この分野の研究をさらに加速させる大きな転機となると予感させる.

本特集では,遺伝子治療の新技術(ウイルスベクター,ゲノム編集,核酸医薬,DDS など),実用化に向けた挑戦(CAR-T 細胞治療,ワクチン,ベクター製造など),疾患治療(がん,神経,皮膚,循環器,眼科,感染症など)の観点から,それぞれの分野のわが国の最先端の先生に執筆をお願いした.さらに,これらの遺伝子治療製品開発の規制,企業の視点での課題,アメリカでの現状との比較に関しても執筆をお願いすることで,研究で育まれた技術をいかして,どのように社会実装へと発展させるのか,そのためのヒントになればと思う.

本特集がわが国の遺伝子治療研究を志す研究者への動機づけとなり,人材育成につながることを願う.


中神啓徳(大阪大学大学院医学系研究科健康発達医学寄附講座)
森下竜一(大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄附講座)

目次

第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療

はじめに 中神啓徳森下竜一

遺伝子治療の歴史 金田安史

遺伝子導入技術

新規アデノウイルス製剤─非増殖型ベクターと腫瘍溶解性ウイルス 水口裕之

遺伝子治療用製品としてのAAVベクター製造 和田美加子岡田尚巳

レトロウイルス,レンチウイルスベクター─特徴から臨床応用まで 内山 徹

ゲノム編集技術の応用 石田紗恵子真下知士

ハイブリッド型ベクターシステム(HVJ-E)の開発 中島俊洋

mRNA医薬とmRNAワクチン 中西秀之位髙啓史

RNA創薬を実現する脂質ナノ粒子のデザイン─細胞内動態制御から体内動態制御まで 秋田英万

実用化に向けた遺伝子治療技術

遺伝子細胞治療─造血幹細胞を標的とする治療を中心に 大津 真

がんに対するCAR-T細胞療法 柳生茂希中沢洋三

腫瘍溶解性ウイルス 中村貴史

RNAウイルスベクターの開発 小瀧将裕他

mRNAワクチンで注目される遺伝子治療,RNA医薬の現在と今後 吉岡佑弥石井 健

遺伝子治療用ウイルスベクターの製造蝶野英人峰野純一

遺伝子治療技術を用いた疾患治療

先天代謝異常症─ライソゾーム病 真嶋隆一奥山虎之

血友病に対する遺伝子治療の現状 平本貴史大森 司

血液がんに対するCAR-T細胞療法 保仙直毅

眼科疾患に対する遺伝子治療池田康博

パーキンソン病 村松慎一

末梢閉塞性動脈疾患に対する遺伝子治療の最前線 眞田文博森下竜一

表皮水疱症に対する遺伝子治療の歴史と最近の動向 菊池 康玉井克人

神経変性疾患に対する遺伝子治療の現況 長野清一望月秀樹

肺癌に対する免疫細胞治療 諸富洋介他

消化器がんに対する腫瘍融解ウイルス療法 藤原俊義他

泌尿器がんの遺伝子治療,ウイルス療法─基礎研究と臨床試験の現状 竹島雄太福原 浩

アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療の最前線 定平卓也那須保友

グリオーマに対する遺伝子細胞療法ウイルス療法 田村亮太戸田正博

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)─COVID-19に対する核酸ワクチン開発 林 宏樹中神啓徳

遺伝子導入技術が切り拓いた感染症ワクチンの新時代 平井敏郎吉岡靖雄

遺伝子治療製品開発

遺伝子治療の臨床開発にかかる規制 内田恵理子他

遺伝子治療製品開発─アカデミアからみた現状の課題 久米晃啓

わが国における遺伝子治療製品開発─企業からみた現状の課題 村上晶彦

米国における遺伝子治療製品開発の現状 中村直彦他

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書籍情報

  • ISBN:9784006028505
  • ページ数:220頁
  • 書籍発行日:2023年4月
  • 電子版発売日:2023年4月24日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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