別冊「医学のあゆみ」臨床医が知っておくべき免疫学のいま

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2021年8月
  • 電子版発売日 : 2022年11月16日
¥5,500(税込)
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商品情報

内容

免疫の仕組みから,ワクチンや再生医療まで
臨床に役立つ免疫学の最新情報を解説!


●週刊「医学のあゆみ」の好評連載「臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学」を別冊として新たに編集.
●制御性T細胞など基礎研究の進展と,ワクチンや再生医療など治療への応用例をわかりやすくまとめ,紹介しています.

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序文

はじめに


免疫学は100年以上の間,免疫応答という現象を手がかりにして,細胞分化,細胞死,シグナル伝達,転写制御,サイトカイン,幹細胞など多くの生命現象の解明に貢献し,ライフサイエンスを牽引してきた.とくに20世紀の最後の40年間に大きく進展し,獲得免疫系の特徴である抗原特異性,多様性,自己寛容などの基本的な仕組みについては,分子メカニズムまで含めてほぼ明らかにされた.そのために,20世紀の終わり頃には「免疫学はもうやることがないのでは」などと口にする人もいた.しかしそうはならず,基本形がわかったからこそ,21世紀にさらに大発展を遂げている.基礎免疫学だけでなく,抗サイトカイン抗体による免疫の抑制が自己免疫疾患に,免疫チェックポイント阻害薬などによる免疫の活性化が悪性腫瘍に使われるなど,医療を大きく変革してきたという実績もある.

本書では,各項目の著者に以下のような章立てで執筆をお願いしている.

1.背景となる基本知識の概説

2.最近(ここ10年以内)の概念の進歩

3.臨床に関連する話題:病態の理解や治療への応用の話

また「羅列的にならないように」「重要な話題について焦点を絞って」,さらに「概念の進歩や変遷の記述を」とお願いしてあるので,面白いシリーズになると期待している.

次のページから,総論としてまず免疫の基本的な仕組みを概説する.しっかりと読み込んでいただければ,以降の内容を深く理解する助けになると思う.


京都大学ウイルス・再生医科学研究所再生免疫学分野
河本 宏

目次

特集:臨床医が知っておくべき免疫学のいま

はじめに(河本 宏)

1.免疫応答の仕組み:自然免疫と獲得免疫の連携(河本 宏)

Keywords 抗原,抗体,パターン認識レセプター,自己寛容,抗原提示

2.免疫学の歴史を俯瞰して現状と課題を考える(河本 宏)

Keywords 血清学,移植免疫,クローン選択説,MHC,T細胞レセプター

3.自然免疫が関与する炎症─自然炎症と自己炎症性疾患(改正恒康)

Keywords 自然免疫,病原体センサー,自然炎症,自己炎症性疾患

4.自然リンパ球と呼吸器疾患(大瀧夏子・久保田健太郎・茂呂和世)

Keywords 自然リンパ球,喘息,COPD,ACO,肺線維症

5.T細胞機能と細胞内エネルギー代謝(山下政克)

Keywords T細胞,解糖系,酸化的リン酸化,ミトコンドリア,脂肪酸代謝

6.制御性T細胞(大倉永也・坂口志文)

Keywords 制御性T細胞,エピゲノム,自己免疫疾患

7.PathogenicヘルパーT細胞と組織炎症(廣田圭司)

Keywords ヘルパーT(Th)細胞,サイトカイン,組織炎症

8.インバリアントT細胞(千葉麻子・三宅幸子)

Keywords iNKT細胞,MAIT細胞,CD1d,MR1,非ペプチド抗原

9.疾患特異的マクロファージの機能的多様性(佐藤 荘)

Keywords アレルギー,メタボリックシンドローム,線維症,疾患特異的マクロファージ,自然免疫

10.骨免疫学:創成から応用へ(室龍之介・高柳 広)

Keywords 骨免疫,炎症性骨破壊,IL-17,RANKL

11.生体イメージング研究により明らかになったこと(粟生智香・菊田順一・石井 優)

Keywords 生体イメージング,骨代謝,慢性炎症,薬効評価

12.腸内細菌叢とマルチオミクス解析(加藤 完)

Keywords 腸内細菌,マルチオミクス解析,dysbiosis

13.神経免疫学(内田萌菜・村上正晃)

Keywords 血液脳関門,中枢神経系,免疫反応,グルココルチコイド,神経回路

14.免疫チェックポイント阻害薬(濵西潤三・万代昌紀)

Keywords 免疫チェックポイント,PD-1,PD-L1,がん免疫療法

15.遺伝子改変T細胞療法(池田裕明)

Keywords がん免疫療法,細胞療法,遺伝子治療,CAR-T,TCR-T

16.サイトカインと抗サイトカイン療法(原 侑紀・西出真之・熊ノ郷淳)

Keywords サイトカイン,抗体製剤,関節リウマチ,気管支喘息

17.自己免疫疾患発症機構に迫るMHCクラスII分子の新たな機能─自己抗体の標的分子としてのミスフォールドタンパク質/HLAクラスII複合体(森 俊輔・荒瀬 尚)

Keywords MHC,HLA,疾患感受性アレル,ミスフォールドタンパク質,Invariant chain分子

18.近未来ワクチン─パンデミックから生活習慣病まで(小檜山康司・石井 健)

Keywords ワクチンアジュバント,非感染性疾患ワクチン,vaccine-preventable disease,新型コロナウイルス

19.アレルギー疾患の発症予防(斎藤博久)

Keywords アレルゲン,衛生仮説,発症予防,IgE

20.再生医療と移植免疫─iPS細胞由来再生細胞を他家移植で用いたときに起こりうる免疫反応(増田喬子・河本 宏)

Keywords iPS細胞ストック,NK細胞,ミッシングセルフ応答,HLA-C分子,KIR-リガンド不一致

21.免疫不全症の新展開(今井耕輔)

Keywords 原発性免疫不全症(PID),自己炎症性疾患,自己免疫性疾患,遺伝子検査,新型コロナウイルス感染症

22.免疫疾患とゲノム医科学(山本一彦)

Keywords 自己免疫疾患,遺伝因子,ゲノムワイド関連解析(GWAS),ヒト免疫学,ゲノム機能学

23.ヒト免疫研究の重要性(吉富啓之・上野英樹)

Keywords ヒト免疫学,自己免疫疾患,T細胞サブセット分化,超多色フローサイトメトリー,シングルセル遺伝子解析

サイドメモ

インフラマソーム

環状グアノシン一リン酸-アデノシン一リン酸(cGAMP)

プロテアソーム関連自己炎症症候群(PRAAS)

小胞体ストレス応答

TSLPと喘息

衛生仮説

自然リンパ球

インバリアントT細胞の頻度

γc(common γ鎖)

gp130

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書籍情報

  • ISBN:9784006528535
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2021年8月
  • 電子版発売日:2022年11月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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