医学のあゆみ268巻10号 顔面神経麻痺の形成外科的治療─最近の話題

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2019年3月
  • 電子版発売日 : 2022年11月30日
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商品情報

内容

顔面神経麻痺の形成外科的治療──最近の話題
企画:朝戸裕貴(獨協医科大学形成外科学教室)


・顔面神経に関する研究の進歩により,完全麻痺の状態で陳旧化する患者は減少したものの,麻痺の回復後に残存する異常共同運動や顔面拘縮に対する治療など,形成外科的治療は以前にも増して重要になってきている.
・マイクロサージャリーを用いた神経血管付き筋肉移植術の登場により,顔面神経麻痺に対する形成外科的治療は大きく発展し,陳旧性顔面神経麻痺の患者が閉瞼機能や“笑い”の表情を取り戻せるようになってきている.
・とくに神経端側縫合による神経再建術などは,形成外科的治療の幅を大きく広げるコンセプトとして最近注目を集めている.本特集では顔面神経麻痺治療のエキスパートの先生方に,各種治療法について解説いただく.

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序文

はじめに


近年,顔面神経に関する研究は大きく進歩した.Bell麻痺やHunt症候群などのウイルス性麻痺の重症化を防ぐ目的で抗ウイルス薬が使用され,また聴神経腫瘍などの術中神経モニターが一般化したため,麻痺性兎眼や口角の下垂など典型的な完全麻痺の状態で陳旧化する顔面神経麻痺の患者は減少している.それでも,麻痺の回復後に残存する異常共同運動や,顔面拘縮に対する治療など,形成外科的治療は以前にも増して重要になってきている.

1977年波利井らがマイクロサージャリーを用いた神経血管付き筋肉移植術を発表して以来,顔面神経麻痺に対する形成外科的治療は大きく発展した.従来行われてきた静的再建術にも改良が加えられ,また筋肉移行術や神経再建術などの動的再建術にも新たな術式が開発され,陳旧性顔面神経麻痺の患者が閉瞼機能や“笑い”の表情を取り戻せるようになってきている.とくに神経端側縫合による神経再建術や,筋肉の二重神経支配を積極的に意図する再建法は,形成外科的治療の幅を大きく広げるコンセプトとして最近話題になっている.

本特集においては,形成外科のなかでもとくに顔面神経麻痺治療に力を入れているエキスパートの先生方に,最近話題となっている各種治療法について,わかりやすく解説していただく.顔面神経麻痺の形成外科的治療についての理解が深まり,読者の先生方の日常診療における一助となれば幸いである.


朝戸 裕貴
獨協医科大学形成外科学教室

目次

特集:顔面神経麻痺の形成外科的治療-最近の話題

Overview:神経再建術,静的再建術,動的再建術……田中顕太郎・岡崎睦

閉瞼不全に対する静的再建術……林礼人

側頭筋による笑いの再建の新たな展開──島状側頭筋移行術……林明照

Neural augmentation concept(軸索付加)に基づいたネットワーク型再建……古川洋志・山本有平

舌下神経と顔面神経のクロスリンクによる陳旧性顔面神経不全麻痺の治療……橋川和信

ループ型神経移植を応用した顔面神経再建術──端側神経縫合と移植神経を組み合わせた新しい神経移植法……松田健

自然で確実な笑いの再建をめざした二系統神経再支配による一期的遊離筋肉移植術……渡辺頼勝

一期的遊離広背筋移植術による動的再建術――最近の改良点……成田圭吾・多久嶋亮彦

TOPICS

【呼吸器内科学】

第3の人工呼吸:ハイフローセラピー(高流量鼻カニュラ酸素療法)……富井啓介

【眼科学】

クリスタリン網膜症の病態解明および治療法開発……池田華子・畑匡侑

【遺伝・ゲノム学】

てんかん性脳症を引き起こすCYFIP2遺伝子変異……中島光子

連載

【地域包括ケアシステムは機能するか】

15.高齢者の住まいと住まい方……高橋紘士

【医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及】

12.看護シミュレーション教育とシミュレータ……冷水育

フォーラム

【パリから見えるこの世界】

77.病気とコスモポリタニズム,あるいは生の規範の作り変え……矢倉英隆

【医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)をふせぐためには?――脳神経内科領域の取組みから学ぶ】

4.急性期病院(脳卒中医療)における燃え尽き症候群の課題と対策……井島大輔

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書籍情報

  • ISBN:9784006026810
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2019年3月
  • 電子版発売日:2022年11月30日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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