74の注目判例に学ぶ 医療訴訟対策の勘所

  • ページ数 : 528頁
  • 書籍発行日 : 2022年11月
  • 電子版発売日 : 2022年12月21日
¥6,600(税込)
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商品情報

内容

患者とのトラブル防止や紛争対応に関し、現場の医師らが知っておくべきポイントを、7人の弁護士執筆陣が徹底解説。さらに、近年の注目すべき70以上の裁判例を取り上げ、そこから得られる教訓を浮き彫りにします。

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序文

発刊にあたって


全国の裁判所に新たに提起される医療訴訟の件数は、ここ数年、年間800件前後で推移しており、大きな変動はありませんが、その内容には変化が見られます。例えば、高齢化の進展や患者側の意識の変化を背景に、高齢者の診療· 介護を巡る訴訟が増加傾向にあると指摘されています。また、診療行為に関するもの以外に、医療機関の労務管理上のトラブルなどから訴訟に至るケースも目立つようになりました。

こうした紛争を未然に防いだり乗り切る上では、関連法令を正しく把握した上で、過去の裁判例から得られた教訓を理解しておくことが欠かせません。

本書では、医療訴訟の経験豊富な7人の弁護士が、診療行為の注意義務違反、説明義務違反といった重要なテーマにつき、現場の医師やスタッフが知っておきたいポイントを解説。併せて、医療総合誌『日経メディカル』の連載コラム「判例に学ぶ医療トラブル回避術」で2015年以降に紹介された74の裁判例を、「治療· 処置」「診察· 診断」「病院管理· 看護管理」「その他」の分野別に収載しました。万一のトラブル発生時だけでなく、普段の診療や運営の局面で、本書をひも解き、活用していただければ幸いです。

弁護士の石黒敏洋氏、北澤龍也氏、桑原博道氏、田邉昇氏、平井利明氏、蒔田覚氏、水澤亜紀子氏には、執筆· 編集において多大なご協力をいただきました。厚く御礼申し上げます。


2022年11月

日経メディカル編集長
山崎大作

目次

発刊にあたって

【解説編 押さえておきたい7つのポイント】

1 診療行為の過失が問われるとき

2 説明義務違反を回避するために

3 転医を巡る紛争と対応の実際

4 病院の管理体制が問われた事例に学ぶ

5 迷惑行為などのある患者への対応

6 患者側とのコミュニケーションのあり方

7 診療記録の意義と記載の留意点

【判例編 74の裁判事例に学ぶ】

>治療・処置関連

CASE 01 敗血症で入院患者が死亡 ガイドライン違反が争点に

CASE 02 呼吸不全の患者に鎮痛薬 禁忌投与として過失に

CASE 03 抗菌薬投与後に腎障害 検査、説明の不足を認定

CASE 04 薬剤の副作用で両眼失明 説明指導義務違反を認定

CASE 05 抗凝固薬中止後に脳梗塞 リスクの判断に過失なし

CASE 06 ワルファリン投与中に死亡 凝固検査を怠り医師敗訴

CASE 07 糖尿病患者が低血糖発作 処方、予防の過失を否定

CASE 08 救急患者が帰宅後に昏睡 低血糖の経過観察が焦点

CASE 09 妊娠を望む患者への投薬 説明義務違反を否定

CASE 10 心膜穿刺時の内針抜かず 死亡との因果関係認める

CASE 11 経鼻胃管の交換後に死亡 肺への誤挿入と認定

CASE 12 静脈注射に伴い神経障害 裁判所は過失を否定

CASE 13 誤嚥性肺炎で患者が死亡 問われた措置の妥当性

CASE 14 耳管通気後の心停止 人工呼吸をせず過失認定

CASE 15 「 検査不要だった」と提訴 自己決定権侵害で慰謝料

CASE 16 大腸内視鏡で直腸穿孔 反転操作の過失を否定

CASE 17 胆石の内視鏡手術で穿孔 死亡リスクの説明に過失

CASE 18 腹腔鏡下胆摘で癌と判明 胆汁漏出から腹膜転移に

CASE 19 遺残した縫合針が摘出困難 慰謝料700 万円を認定

CASE 20 頸椎手術後に重篤な障害 リスクの事前説明が不足

CASE 21 腹腔鏡手術後に運動障害 説明義務違反で慰謝料

CASE 22 鑑定人2 人の意見が対立 過失認定も文献根拠なし

CASE 23 ERCP 後膵炎で死亡 初期輸液の不足が原因

CASE 24 イレウスに脳梗塞を併発 輸液量の多寡が争点に

CASE 25 全身麻酔後に心停止 術前説明の過失を認定

CASE 26 延命巡り家族間で不一致 遺族が病院と兄弟を提訴

CASE 27 末期癌の治療法選択 化学療法の説明が不足

CASE 28 産科補償の利用者が提訴 報告書を基に過失認める

CASE 29 産科補償の認定後に提訴 監視方法の過失を否定

治療・処置関連 掲載事例一覧

>診察・診断関連

CASE 30 抗凝固薬服用中の外傷 基幹病院への転送に遅れ

CASE 31 離島の病院で急性心筋炎 転送義務違反を認める

CASE 32 救急患者がイレウスで死亡 開業医に転送義務違反

CASE 33 交通事故による肝損傷 転送義務違反で慰謝料

CASE 34 帝王切開後に肺塞栓症 患者は死亡、転送に遅れ

CASE 35 バセドウ病患者が肝癌に 開業医に紹介義務違反

CASE 36 救急外来で「帰宅」の判断 小児が脳ヘルニアで死亡

CASE 37 痙攣症状を呈した乳児 低血糖症の診断に遅れ

CASE 38 消化管穿孔を見落とし カルテ改竄の指摘も

CASE 39 大動脈解離を疑うのは困難 担当医の過失を否定

CASE 40 大動脈瘤破裂の見逃し 問診が不十分と認定

CASE 41 脳動脈瘤の見落とし 自己決定権侵害で慰謝料

CASE 42 在宅患者の癌発見に遅れ 開業医に損害賠償命じる

CASE 43 脳外科手術後に重度障害 最高裁で医師側逆転勝訴

CASE 44 脳梗塞の検査遅れ慰謝料 カルテの追記で不利に?

CASE 45 転院後に骨壊死症が判明 開業医の検査義務を否定

CASE 46 確定診断前に「癌」と説明 精神的苦痛の慰謝料請求

CASE 47 羊水検査の結果を見誤る 産科医に賠償命じる判決

診察・診断関連 掲載事例一覧

>病院管理・看護管理関連

CASE 48 患者がベッドから転落、死亡 注意義務違反を認めず

CASE 49 入院患者が転倒、脊髄損傷 目を離した間にトイレで

CASE 50 輸液の漏出で後遺障害 夜間確認の過失を認定

CASE 51 退院直後に誤嚥性肺炎 問われた入院中の栄養管理

CASE 52 術後に出血性ショック 看護師への指示に過失

CASE 53 手術後に細菌性髄膜炎 感染対策の過失を否定

CASE 54 転医先で末期癌と判明 問われた再診指示の内容

CASE 55 画像報告書を見ずに診断 担当医に過失なしの判決

CASE 56 病理解剖記録の開示請求 遺族への交付義務を否定

CASE 57 死亡妊婦の標本焼却が発覚 遺族への損害賠償命じる

CASE 58 患者が同意書に虚偽記載 受領した医院に過失なし

CASE 59 信頼関係崩れ転院を依頼 応召義務違反に当たらず

CASE 60 5 年以上居座る入院患者 裁判所が立ち退き命じる

CASE 61 リスク説明せず退院勧告 翌月に多臓器不全で死亡

CASE 62 ネットに事実無根の記載 発信者の情報開示を請求

CASE 63 癌告知が遅れ手術不能に 保険外治療の費用を請求

CASE 64 看護師のHIV感染が判明 同意なき情報共有は違法

CASE 65 HIV感染者が病院に求職 内定取り消しは違法

CASE 66 時間外の割増賃金を請求 宿日直分の支払い命じる

CASE 67 診療所のパワハラ訴訟 院長らの不法行為を認定

CASE 68 診療所職員の雇い止め 裁判所が無効と判断

病院管理・看護管理関連 掲載事例一覧

>その他

CASE 69 「発言で人格権を侵された」 患者が学会幹部を提訴

CASE 70 タトゥー裁判で逆転判決 「医師法に違反せず」

CASE 71 診察を装ったわいせつ行為 慰謝料の支払い命じる

CASE 72 虚偽診断書作成罪で起訴 「不合理と言えず」無罪に

CASE 73 性感染症の基準値を改変 陰性の患者に陽性と説明

CASE 74 不正請求で有罪判決 量刑は回数、金額を考慮

その他 掲載事例一覧

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書籍情報

  • ISBN:9784296200788
  • ページ数:528頁
  • 書籍発行日:2022年11月
  • 電子版発売日:2022年12月21日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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