眼科 2017年9月号 59巻9号 特集 近視の進行をコントロールする【電子版】

  • 書籍発行日 : 2017年9月
  • 電子版発売日 : 2020年1月29日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

学界のトピックス、診療のコツ、臨床現場からの症例報告。どこから紐解いても日々の診療に役立つ内容満載の、気軽に読める眼科専門誌です。

特集 近視の進行をコントロールする
 序論
 1. 世界で増大する近視と強度近視
 2. 近視の進行メカニズム
 3. 眼鏡、コンタクトレンズによる介入
 4. オルソケラトロジー
 5. 調節麻痺薬
 6. 屋外環境とのかかわり
 ほか

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序文

序論

近視の罹患率は東南アジアを中心に急激に増大しており,一部の地域では既に80%以上にまで達している。この流れはヨーロッパやアメリカにおいても同様で,50年前には20%程度であった近視の罹患率が40%程度まで増大している。患者数の絶対的な増大に加えて近視は"失明や視覚障害の大きな要因となる"ということが近年明らかになり,WHOでも警告を発している。日本でも中途失明・視覚障害の第5位,中国では既に第2位となっており,早急な対策が必要である。そこで今回"近視の進行をコントロールする"というタイトルで特集を組んだ。

近視の発症を抑え,進行を抑制することは従来困難と考えられてきた。現代社会での急激な増大の理由がわからなかったからである。しかしながら疫学研究,臨床研究,基礎研究の進歩によって近視増大のリスクファクターが徐々にわかってきた。疾患は遺伝と環境の2つの要因によって起こるとされるが,過去60年間の急激な近視増大に遺伝子の変化が関わっているとは考えにくく,現在では環境の変化が近視の増大をもたらしたとされる。スマートフォンの普及や学業時間の増大による近見作業の増大,教育レベルの向上,屋外環境時間の減少などがその主なものである。また従来近視は調節近視と軸性近視と2つに分けて考えていたが,近視の本質は軸性近視にあり,学童における近視進行にも眼軸長の延長が関わってくることがわかってきている。このような背景のもと今回の特集は日本のトップの近視研究者に執筆を依頼した。まずは東京医科歯科大学の横井多恵先生と大野京子先生に"世界で増大する近視と強度近視"について,国立障害者リハビリテーションセンターの世古裕子先生には"近視の進行メカニズム"について執筆いただいた。この2つを読むだけで近視増大の流れとメカニズムについて理解することができる。また近視進行抑制の手法として期待されている眼鏡・コンタクトレンズ,オルソケラトロジー,調節麻痺薬についてそれぞれ伊丹中央眼科の二宮さゆり先生,筑波大学の平岡孝浩先生,川崎医科大学の長谷部聡先生に現在の状況と将来の可能性について執筆いただいた。これら3種類の介入方法はこれからさらにサイエンスに基づいて検証されていくものと思われる。

最後に慶應義塾大学の鳥居秀成先生が"屋外環境とのかかわり"について執筆した。屋外で過ごす時間が1日2時間以上であると近視の進行が抑制されることは世界のコンセンサスになりつつあるが,そのメカニズムは不明であった。最近,慶應大学のチームは屋外環境に含まれる"バイオレットライト(紫の光)"が近視抑制に関係することを発見し,その臨床応用のための研究を開始している。近視のコントロールはこれからさらに重要度を増すと思われ,さらなるエビデンスの積み重ねが期待される。


坪田 一男

目次

特集 近視の進行をコントロールする

序論

1. 世界で増大する近視と強度近視

2. 近視の進行メカニズム

3. 眼鏡、コンタクトレンズによる介入

4. オルソケラトロジー

5. 調節麻痺薬

6. 屋外環境とのかかわり

綜説

斜視のプリズム治療

網膜再生医療の現状

黄斑部OCT画像-緑内障診断の有用性と落とし穴-

小児眼科疾患

6. 前眼部形成異常

■機器・薬剤紹介

19. 術中OCT RESCAN700

臨床報告

9歳男児の涙腺に発生した多形腺腫の1例

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