泌尿器外科 2024年9月号(Vol.37 No.9)【特集】Real Worldにおける上部尿路結石の診断と治療─恐れながら素人がエキスパートに質問させて頂きます─

  • ページ数 : 98頁
  • 書籍発行日 : 2024年9月
  • 電子版発売日 : 2024年9月20日
3,410
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 62pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

【特集】Real Worldにおける上部尿路結石の診断と治療─恐れながら素人がエキスパートに質問させて頂きます─

尿路結石の成因/上部尿路結石の疫学的動向/尿路結石症診療のためにCT検査を上手に使う ほか


≫ 「泌尿器外科」最新号・バックナンバーはこちら
「泌尿器外科」年間購読、受付中!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
「購入済ライセンス一覧」よりオンライン環境でPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。

序文

序文


尿路結石症は下部尿路機能障害と並んでcommon diseaseの一角を占めると思われ,それだけに奥が深い分野と思います。ただ,自身の時間の使い方・能力を棚に上げての話ですが,病院の管理業務などの比重が大きくなってくるにつれて勉強する時間が少なくなり,知識のupdateが追いつきません。毎週の手術出しでも正直なところ,医局員の先生方のプレゼンに的確なコメントをしているとはとても言えません。お恥ずかしい限りです。

結石除去は泌尿器科医として習得すべき手術手技と思っていますが,再発予防も腎機能予後や医療経済的な面を考慮すると重要だと思います。しかし,医局員の先生方的には結石除去の方が遥かにattractiveなようです。

結石除去に関しては,high-volume centerとは言えない施設でも,手術を行っている施設はかなりあると思います。かてて加えて,昨今は,寝たきりに近いご高齢の方が閉塞性腎盂腎炎になって入院され,感染コントロールの後にTULをせざるを得ないというケースも増えてきているように感じます。

そこで,今回は,結石を専門としている上司がおらず,かつ,high-volume centerとは言えない施設を想定していただき,私の必ずしも的確とは言えないご質問にお答えいただく形の特集を組ませていただきました。いずれも手術出しなどの時に私が常日頃感じている疑問ということで,「それ一般化できるのか?」という声も聞こえてきますが,その辺はどうかご寛恕下さい。

それぞれの項目に関しては,原稿のご依頼時に以下のようなご質問を記載させていただき,エキスパートの先生方の「生の声」をお聞かせいただくようなご依頼をさせていただきました。


1.成因

・結石の成因はどこまで分かってきたのか?

2.疫学的動向

・食生活の欧米化や超高齢社会の中で,結石除去を要する尿路結石の患者像は変わってきているのか? 変わってきているとすれば,以前に比べて再発しやすいということはあるのか?

3.診断

・Low-dose CTやdual energy CTはどのように使うべきか?

・結石除去を行う前の画像検査としては何を行っておくべきか?

4.保存的治療

・疼痛の治療・排石促進の治療は,正直なところ,何がお勧めなのか?

・尿管結石の疼痛発作時に水分を沢山摂取させたら(あるいは輸液負荷をしたら)水腎症が悪化してさらに痛がるということはないのか?

・自然排石促進のための生活指導は,何がお勧めなのか?

5.ESWL

・内視鏡治療が隆盛を極める状況下で,実際のところ,どのような患者が良い適応となるのか?

・Stone free rateを上げるためのコツは?

6.TUL(URS)

・リユーザブルとシングルユース軟性腎盂尿管鏡の使い分けはどのようにすれば良いのか?

・Stone free rateを上げるためのコツは?

・Thermal injury防止の心得は?

・どこまでの腎結石をnon high-volume centerで攻めて良いのか?

7.PNL(PCNL)

・PNL(PCNL)とECIRS(TAP)の使い分けは?

・Standard PNL(PCNL)とmini-PNL(PCNL)の使い分けは?

・安全・確実なトラクト造設の方法は,正直なところ何がベストか?

・Non high volume centerで実施する場合の注意点は何か?

8.レーザーデバイス

・ホルミウムYAG,ツリウムヤYAG,ツリウムファイバーレーザーはどこがどう異なるのか?

・砕石の原理はどのようなものか?

・結石を効率よく安全に治療するためのコツは何か(レーザーのモードも含めて)?

9.再発予防・腎機能予後

・どのような検査を行い(どのような患者に,いつ,どこで:外来?入院?),どのような再発予防を行えば良いのか?

・上部尿路結石患者における長期経過後の腎機予後や腎機能低下のリスク因子は明らかとなっているのか?


かなり無理のある依頼内容であったにもかかわらず,非常に勉強になる熱い内容の総説をお寄せいただいたエキスパートの先生方にはお礼の言葉もございません。本特集は,尿路結石診療にあたる泌尿器科の先生方にとって極めて役立つ内容と確信しております。明日からの診療にお役立ていただければ幸甚です。


東邦大学医療センター大橋病院泌尿器科
関戸 哲利

目次

特集:Real Worldにおける上部尿路結石の診断と治療─恐れながら素人がエキスパートに質問させて頂きます─

序文

東邦大学医療センター大橋病院泌尿器科 関戸 哲利

尿路結石の成因

名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野 田口 和己,他

上部尿路結石の疫学的動向

金沢医科大学医学部泌尿器科学 井口 太郎,他

尿路結石症診療のために CT検査を上手に使う

国際医療福祉大学病院腎泌尿器外科 高山 達也

尿路結石症の保存的治療

原泌尿器科病院泌尿器科 賀來 泰大,他

体外衝撃波砕石術(ESWL)の実際と現在の立ち位置

医療法人仁友会北彩都病院泌尿器科・尿路結石センター 山口  聡

TULの心構え

都立大塚病院泌尿器科・尿路結石センター 高沢 亮治

PNL/PCNL

帝京大学ちば総合医療センター泌尿器科 納谷 幸男

新規ツリウムレーザーやパルス変調作用がもたらす尿路結石治療の進歩

千葉県済生会習志野病院泌尿器科 藤村 正亮,他

再発予防・腎機能予後

和歌山県立医科大学泌尿器科学 柑本 康夫

総説

BRCA遺伝子変異陽性の転移性去勢抵抗性前立腺癌に対するがんゲノム医療─ PARP阻害薬と新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬の併用療法─

国立がん研究センター東病院腫瘍内科 松原 伸晃,他

臨床研究

当院における prostate health indexの前立腺癌診断に対する有用性の検討

二宮中央クリニック 鈴木 一実,他

人工尿道括約筋埋め込み術前後の下部尿路機能に関する検討

旭川医科大学病院臨床検査・輸血部 及川 貴允,他

症例報告

Tension-free vaginal mesh手術後のロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術の1例

時計台記念病院泌尿器科 谷口 明久,他

長期臥床状態にある 9歳女児の両側腎結石に経尿道的尿路結石除去術を施した1例

日本赤十字社医療センター泌尿器科 小室壮一朗,他

下大静脈後尿管に認めた尿管癌の1例

互恵会大阪回生病院泌尿器科 橘  進彰,他

砕石位困難な膀胱結石に対して経皮的な内視鏡治療が奏効した1例

大口東総合病院泌尿器科 川畑  遼,他

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:17.2MB以上(インストール時:38.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:68.7MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:17.2MB以上(インストール時:38.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:68.7MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784019203709
  • ページ数:98頁
  • 書籍発行日:2024年9月
  • 電子版発売日:2024年9月20日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。