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- J. of Clinical Rehabilitation33巻4号 ICUのリハビリテーション診療
商品情報
内容
●このような現状の中,集中治療室における早期のリハビリテーション治療の開始が重要視され,特定の集中治療室管理料を算定している患者において,新たに早期離床・リハビリテーション加算の算定が可能となった.
●本特集では,ICU入室患者の特徴,ICU-AWについて,早期離床プロトコル,リハビリテーション治療の実際に至るまで,各領域の第一人者らが解説.特に急性期病院でリハビリテーション診療にかかわる医師,医療従事者の明日からの診療にすぐに役立つ内容.
序文
特集にあたって
近年集中治療の進歩は著しく,その生命予後は大きく改善された.しかしながらその結果として,集中治療後症候群(PICS)やICU-acquired weakness(ICU-AW)といった,集中治療のような重症患者の治療中・後に身体機能障害を残存させる病態が提唱されるようになった.そして,このような身体機能障害はわれわれの想像していた以上に長期間にわたり患者を苦しめていることも判明している.
このような現状の中で,集中治療室における早期のリハビリテーション治療の開始が重要視されており,わが国においては,2018 年度から特定集中治療室管理料を算定している患者において,新たに早期離床・リハビリテーション加算の算定が保険診療上可能となった.さらに2022 年度の改定では特定集中治療室管理料を算定している治療室の他に,救命救急入院料,ハイケアユニット入院医療管理料,脳卒中ケアユニット入院医療管理料,小児特定集中治療室管理料を算定している治療室の患者においても適応されることになった.すなわち,ICU のみならず,HCU, EU, SCU 等においても早期離床・リハビリテーション加算が算定可能となったことになり,病院内のすべての重症患者に対する早期のリハビリテーション治療の必要性について認識されてきていると考えられる.
一方で,この早期離床・リハビリテーション加算については,リハビリテーション料と同時に算定することはできないため,実際にリハビリテーションセラピストがリハビリテーション治療を早期に行っている場合は算定できない.もちろん,リハビリテーションセラピストの人員数の問題で,ICU 回診等でしか対応できない施設の場合は,算定を行うことで多職種での早期離床の取り組みが可能となり,有用であると考えられるが,一方で人員が満たされており,早期にICU におけるリハビリテーション治療を施行できる場合には,この加算についての必要性が少なくなる問題点があることも事実である.
また2024 年度の改定では,早期リハビリテーション加算,ADL 維持向上等体制加算も含めて,急性期病院のリハビリテーション診療が大きく変わる可能性があり,栄養・歯科口腔連携を含めて,さらに超急性期からのリハビリテーション治療の重要性が強く認識されることになると考えている.このような医療情勢の中で,特に急性期病院でリハビリテーション診療にかかわる医師,医療従事者は集中治療におけるリハビリテーション診療を避けて通ることはできない.
本特集では,まずICU 治療の第一人者から,ICU 入室患者の特徴とICU-AW について解説いただき,ICU 治療を積極的に行っている先生方から,リハビリテーション診療のリスク管理,早期離床プロトコル,リハビリテーション治療の実際,そしてICU でのリハビリテーション診療体制の構築について解説いただくことにした.本特集が,特に急性期病院でリハビリテーション診療にかかわる医師,医療従事者の明日からの診療に役立つことを切に願っている.
(編集委員会 企画担当:酒井良忠)
目次
特集 ICUのリハビリテーション診療
特集にあたって(酒井良忠)
ICU入室患者の特徴とICU-AW(井上茂亮)
ICU患者のリハビリテーション診療におけるリスク管理(新見昌央)
ICU患者の早期離床プロトコル(笠井史人)
ICUのリハビリテーション診療におけるチーム医療の実践─早期離床・リハビリテーション加算の算定にかかわらず行うべきICUでの取り組み─(幸田 剣 寺村健三)
ICU人工呼吸器装着患者におけるリハビリテーション診療(永冨彰仁 佐々木信幸)
ICU専従理学療法士のメリットとデメリット(對東俊介 筆保健一・他)
新連載 リハビリテーション関連職の現状と展望
1.看護の現状と展望―リハビリテーション看護の射程の広がりと専門分化(粟生田友子)
連載
リハなひと
義肢装具士/ドイツ整形外科靴マイスター 中井要介さん
認知症の基礎知識とリハビリテーション
10.認知症の治療介入における倫理的ジレンマ(箕岡真子)
ニューカマー リハ科専門医
(都築圭太)
リハビリテーション科医師に必要な診察,評価手技
2.神経学的所見(反射,各種検査)(服部憲明)
各都道府県における自動車運転に関する公安委員会提出用診断書の書き方―脳卒中関係
3.兵庫県における脳卒中後の運転再開の流れと医師の役割(冨士井 睦)
知っていてほしい義肢装具とその実際
6.体幹装具(遠藤達矢 白土 修)
地域リハビリテーションの現状と今後
7.広域支援センターにおける地域リハビリテーション(広島県)(天野純子)
リハビリテーション医療におけるEvidence-Based Practice
12.脳卒中リハビリテーション診療におけるEvidence-Based Practice実践(岩澤尚人)
■臨床経験
短期集中リハビリテーションにより高次脳機能が改善したパーキンソン病患者の一例(佐久間香那 橋本圭司・他)
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書籍情報
- ISBN:9784006203304
- ページ数:100頁
- 書籍発行日:2024年4月
- 電子版発売日:2024年4月12日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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