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- 駒澤 伸泰
- 診療参加型臨床実習サバイバル
商品情報
内容
病院実習(診療参加型臨床実習)に安心して臨むための1冊
2023年の法改正を受け、近年医学生が行う病院実習は、見学主体から指導医の下での実践的な内容へと変わりつつあります。
本書では「病院実習では何を学ぶのか」「実習時の様々なトラブルにはどう対処すればよいのか」など、実習に臨む学生に知っておいてほしい知識を、実際に指導医を担当している医師が具体的にまとめました。
医学生はもちろん、指導医となる先生方にもおすすめです。
序文
巻頭言
医学生は在学中に「共用試験」を受けます。「共用試験」って変な名前ですね。たまに,「教養の試験ですか?」と聞かれることもあります。全国の医科大学・医学部が「とも(共)に用いる」試験だから「共用試験」なのだそうです。確かに,初めて聞いた方にはなんだかピンとこない言葉だと思います。
臨床実習を行っている医学生は,まだ医師免許を持っていません。よって,杓子定規に「医師法」を解釈すると,そのような医学生が医行為(業としての医療行為=医業)をすると,即,「医師法」第17条(医師でなければ,医業をなしてはならない)違反ということになります。
しかし,患者さんに触れずに一人前の医師になるというのはどだい無理な話で,医学部としてはなんとか社会に理解してもらって,臨床実習をする医学生に医行為をさせてあげたいわけです。そのために各大学は,自分のところの医学生は患者さんに医行為をするに足る十分な知識・技能・態度を持っている,ということを社会に説明する必要が生じました(このことが議論された当時は,「医師法の違法性に対する『阻却要件』」と言われていました)。この評価は各大学が独自に行ってもよいのですが,信頼するに足る評価システムを個々の大学が構築するのは大変なので,全国の医科大学・医学部が協力してそのシステムを構築して「とも(共)に用いる」ようにしようというわけで,平成17(2005)年12月から「共用試験」が始まったのです。
それでも,なんだかもやもやしますよね。「医師法」に違反していることは間違いないけれど,社会に説明してお目こぼし? してもらおうというのは,実習しながらも,なんだか後ろめたい感じがします。そこで,本書に記載されているように,ついに「共用試験の合格」をもって,医学生が,限定的ではあるけれど「医業ができる」ように
「医師法」が改正されたのです。これは画期的なことです。こうして「晴れて」合法的に臨床実習を行うことができるようになった「臨床実習生(医学)」の皆さんには,ぜひ充実した実習をしてほしいと願っています。本書は新進気鋭の医学教育者である駒澤先生が編者となり,臨床実習の指導経験が豊富な瀧谷先生が監修しており,さらに臨床研修の現場で臨床実習生(医学)と日々接して指導して下さっている最前線の医師たちが執筆しています。ぜひ本書を読んで,皆さんの成長の糧となる参加型臨床実習を送って頂きたいと願っています。
2024年7月
中野隆史(大阪医科薬科大学医学部医学教育センター センター長)
目次
第1章 診療参加型臨床実習での学び方
1 公的化された臨床実習生で何が変わったのか
2 どこまで臨床実習生に医行為が許容されるのか─ 門田レポートの正しい解釈とは ─
3 診療参加型臨床実習の⾝だしなみ
4 病院のルールをどう遵守するか ① 患者安全・医療安全
5 病院のルールをどう遵守するか ② 感染対策
6 アンプロフェッショナルな⾏動を取らないために
7 臨床実習後OSCEからみた診療参加型臨床実習
8 医師国家試験からみた診療参加型臨床実習
9 マッチングの観点からみた診療参加型臨床実習
10 診療参加型臨床実習におけるICTの活⽤
11 診療参加型臨床実習における予習と復習─ ポートフォリオを活⽤しよう ─
第2章 各診療科で学んでほしいこと
1 外来のルールを理解しよう
2 病棟のルールを理解しよう
3 手術室のルールを理解しよう
4 地域医療実習のルールを理解しよう
5 消化器内科
6 循環器内科
7 呼吸器内科
8 腎臓内科
9 血液内科
10 腫瘍内科
11 膠原病内科
12 内分泌・代謝内科
13 脳神経内科
14 ⼀般消化器外科
15 心臓⾎管外科
16 呼吸器外科
17 脳神経外科
18 乳腺・内分泌外科
19 腎泌尿器外科
20 産婦⼈科
21 小児科・新⽣児科
22 皮膚科
23 眼科
24 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
25 形成外科
26 精神神経科
27 整形外科
28 総合診療科
29 ⿇酔科・ペインクリニック
30 救急医療
31 病理診断科
32 感染症内科
33 緩和医療・緩和ケア科
34 リハビリテーション科
35 放射線科
第3章 診療参加型臨床実習から未来へ〜実習トラブルからマッチングまで〜
1 どうしても辛いときはどうするか
2 バーンアウトしそうなとき・してしまったときにどうするか
3 診療参加型臨床実習におけるこころと体の管理をどうするか
4 厳しい指導を受けた際に
5 症例プレゼンテーションで困ったらどうするか
6 実習先での指導医とのトラブル
7 実習先での患者とのトラブル
8 実習先での医療者とのトラブル
9 指導医が“指導”してくれないと感じるときどうするか
10 実習先で針刺し事故を起こしたらどうするか
11 実習先で有害事象が⽣じた際にどうするか
索引
あとがき
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書籍情報
- ISBN:9784784938186
- ページ数:200頁
- 書籍発行日:2024年8月
- 電子版発売日:2024年8月2日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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