型が身につく薬物動態学

  • ページ数 : 152頁
  • 書籍発行日 : 2024年5月
  • 電子版発売日 : 2024年9月4日
¥3,520(税込)
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商品情報

内容

●血中濃度推移データが、うまく使える、相手にちゃんと伝わる!
●添付文書やインタビューフォームの情報から、薬物特性が掴める!

薬物の血中濃度推移のグラフや動態パラメータは、その薬物の体内動態を推測するうえで重要な基本情報です。これらは添付文書やインタビューフォーム、一次文献などから入手することができますが、臨床での処方提案や服薬指導で、どのように活用すればよいのか、またはどのように相手に伝えればよいのか悩むことはありませんか?
本書は、薬物動態の基礎である血中濃度推移データを中心に、その理解(読みカタ)と活用(使いカタ、伝えカタ)を解説しています。薬物動態の知識を臨床でうまく活用するための『型』を身につけることができる1冊です。

序文


この度,「型が身につく薬物動態学」を発刊することになりました。本書は,2022年2月号から「月刊薬事」にて連載しご好評いただいた内容をもとに,新たな項目やコラムを追加しまとめたものです。

薬物の血中濃度推移や動態パラメータは,その体内動態を理解するうえで重要な基本情報です。添付文書やインタビューフォームのほか,一次文献などで目にすることもあります。血中濃度推移のグラフから読み取れる特徴や,血中濃度推移の変化の基本を理解することは,薬物動態を活用した投与設計や処方提案などにつながると考えられます。しかし,それらのデータを「どのように理解すればよいか」,また臨床において「どのように活用すればよいか」,「どのように相手に伝えればよいか」に悩むことも多いと思います。

本書では,血中濃度推移データを臨床における薬物治療に「うまく活用」し,その根拠を相手に「ちゃんと伝える」ための薬物動態の基本的な考え方やポイントについて,「読みカタ」,「使いカタ」,「伝えカタ」として整理しました。臨床で薬剤師が医師などと会話をしている場面を例にして解説していますので,薬剤師の皆さんはもちろん,薬学を学んでいる学生さんや医薬品情報提供者(MR)の皆さんにも参考にしていただける内容となっています。

広辞苑によると,本書のタイトルである「型が身につく薬物動態学」の「型」には,「鋳型・型紙」のほか,武道などの「規範となる方式」という意味もあります。薬物や疾患は多種多様であり,すべてを「型」にはめることはできません。ここでは,「型にはめる」ことを学ぶのではなく,薬物動態を臨床現場でより活用するための基本的な考え方(「型」)を増やしていければと思います。

医薬品情報がデジタルコンテンツで簡単に入手できるいま,書かれている動態データをそのまま伝えるだけでは十分とはいえません。本書を通して,皆さんが,薬物動態の考え方を理解したうえで,それらを日々の臨床業務に活かしていくことに少しでもつながれば幸いです。苦手意識をもつ皆さんが少しでも気楽に読めるように,なるべく難しい式は用いないで進めていきますので,飲み物でも片手にお付き合いください。


2024年4月

昭和大学薬学部基礎医療薬学講座薬物動態学部門
杉山恵理花

目次

PART.1 くすりの血中濃度推移の読みカタ・使いカタ

1 血中濃度推移グラフの読みカタの基本

2 くすりの吸収の変化を読み解く

3 くすりの線形・非線形性の見カタ

4 相互作用の仕組みを読み解く

5 半減期の読みカタ~グラフの傾きは1つじゃない!?~

6 先発品と後発品の血中濃度推移の比べカタ

PART.2 くすりの動態パラメータの読みカタ・使いカタ

7 分布容積を理解する

8 似て非なるCL とCL/F

9 レアキャラ?! 平均滞留時間(MRT)の使いカタ

10 くすりの消失経路の見分けカタ

11 繰り返し投与と蓄積率

12 くすりの溶け方で見かけの半減期が変わる!?~フリップフロップを読み解く~

PART.3 くすりの血中濃度推移から考える薬物治療

13 次回までの投与間隔はどのくらい空ける?~飲み忘れ分の服用タイミングと血中濃度推移~

14 負荷投与の量は単に多ければよいのか?~負荷投与と維持投与~

15 点滴時間の違いと血中濃度推移の見カタ

16 くすりの母乳中への移行性を見極める~乳汁中濃度と血中濃度~

17 血中蛋白結合の変化の影響を考える~血中非結合形分率の上昇と血中濃度~

COLUMN

1 片対数グラフの傾きと消失速度定数

2 クリアランスとは

3 上向きに膨らんだ血中濃度推移グラフと非線形動態

4 絶対的バイオアベイラビリティと相対的バイオアベイラビリティ

5 腎クリアランス(CLr)

6 腎機能低下時における全身クリアランスの変化

7 血中濃度?時間曲線下面積(AUC)

8 抗菌薬の作用と血中濃度推移

用語一覧

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書籍情報

  • ISBN:9784840755924
  • ページ数:152頁
  • 書籍発行日:2024年5月
  • 電子版発売日:2024年9月4日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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