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- イラストでわかる中枢神経障害理学療法
商品情報
内容
●豊富なイラストや図表・写真を用いて,中枢神経障害に必要とされる知識について,コンパクトに,わかりやすく,初学者でもイメージしやすい内容でまとめたテキスト.
●本書一冊で中枢神経障害に関連する,PT学生レベルで必要な内容を網羅して解説.
●国内外の最新の論文の話題を扱う「トピックス」,臨床のヒントや工夫を掲載した「先輩からのアドバイス」で興味の持てる内容が充実.
●養成校の学生のみならず若手の理学療法士が手にとっても参考になるよう工夫された内容.
序文
シリーズの序
本シリーズは当初,単独で出版された『イラストでわかる小児理学療法』 『イラストでわかる人間発達学』,さらに『イラストでわかる発達障害の作業療法』が多くの方から支持されたことによりシリーズ化されることになりました.すなわち本シリーズは,多くの養成校の教科書として採用された実績によって作られた企画です.きっと,キャンパスでたくさんの学生が本書を抱えて歩いていることでしょう.本書は,編集の先生方に,「イラストでわかるシリーズ」の共通した内容である,理学療法士・作業療法士養成校の学生に合った内容で,「わかりやすい」・「興味がもてる」・「ポイントを絞った」を目標に,平易な文章でイラストを多用しコンパクトにまとめていただきました.加えて,具体的な内容については編集者の「伝えたい思い入れ」に従って構成していただきました.そのため,テキストによっては,若干,構成が異なる内容になっていると思います.
監修にあたり,できるだけ読みやすくすることを心がけました.また,不適切な用語がありましたらご教授いただければうれしく思います.最後に,ご多忙のところ監修者のお願いをこころやすく聞き入れてくださいました編集者・著者の先生方,および出版に労をいとわずにご尽力をくださった医歯薬出版株式会社編集部担当者に深くお礼申し上げます.
2019年5月
監修者 上杉 雅之
編集の序
中枢神経疾患に対する理学療法は脳科学の進歩とともに日進月歩で発展し続けています.一方でエビデンスやアウトカムを示すことが難しく,学生や新社会人の理学療法士にとってつまずきやすい分野でもあります.そこで本書は養成校の学生のみならず若手の理学療法士が手にとっても参考になるような教科書を目指し,神経理学療法学のトップランナーの先生方に分担執筆をお願いしました.1 章では,脳血管障害を理解するための基礎知識として解剖学,生理学的な内容から始まり,2~4 章では,中枢神経障害を学ぶうえで土台となる脳血管障害の定義や脳画像のみかた,回復メカニズムについて述べています.5~9 章では,臨床場面で理学療法士に求められる評価,介入について述べました.実習や臨床場面でもすぐに実践できるように,詳細な解説,イラストを多用して解説しました.10~11 章では,脳卒中で起こり得る高次脳機能障害や合併症について,理学療法士に求められる介入方法を含めて解説しています.12~15 章では,国家試験でも問われやすい神経筋疾患や頭部外傷および脳腫瘍にも触れ,幅広く学ぶことができるよう工夫をしました.
また,文中に「トピックス」「先輩からのアドバイス」を掲載しています.「トピックス」では,読者のみなさまに研究的な内容にも興味を持ってもらえるように,国内外の最新の論文の話題を簡単に解説しています.「先輩からのアドバイス」では,実習や新人理学療法士が選択に迷いやすいポイントに対して,臨床のヒントや工夫を掲載しています.
再生医療による脳細胞や神経再生に関する研究が進む昨今ではありますが,まだまだ現場では理学療法士の知識と技術が必要とされています.イラストを多用して読みやすい内容に仕上げましたので,養成校の学生の方のみならず若手の理学療法士の方にも手に取って頂ければ幸いです.最後に,著者の先生方の専門領域における最新の知識や,本書のために作成された概念図,実践場面のイラストや写真を掲載したことで,より充実した教科書となったことを心から感謝申し上げます.
各章をご執筆頂いた著者の先生方にお礼を申し上げ編集の序としたいと思います.
2024年9月
編集者 伊藤 克浩
目次
第1章 中枢神経系の構造と機能
(佐藤剛介・森岡 周)
エッセンス
総論
脳血管障害の理解のための基礎知識
脳血管障害とは
脳血管障害と理学療法
臨床意思決定
EBMとSDM
脳血管障害患者に対する理学療法の目標
脳血管障害と身体性
中枢神経の構造と機能
神経系の種類と機能
脊髄
脊髄の構造
脊髄の機能
脳の構造と機能局在
脳幹の構造と機能
小脳
間脳
大脳
運動性伝導路と感覚性伝導路
運動性伝導路
感覚性伝導路
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第2章 中枢神経疾患の定義と臨床的病型
(成瀨 進)
エッセンス
脳血管障害とは
脳卒中の病型
出血性脳血管障害
虚血性脳血管障害
頭部外傷
頭蓋骨骨折
局所性脳損傷
びまん性脳損傷
外傷性脳損傷の症状
脳腫瘍
原発性脳腫瘍
転移性脳腫瘍
おもな脳腫瘍
確認してみよう!・解答
トピックス
第3章 脳画像のみかた
(玉利 誠)
エッセンス
脳画像を把握する意義
脳画像の種類と基本知識
CT画像の仕組みと特長
MRIの仕組みと特長
脳血管の走行と支配領域
脳動脈の分布
各動脈の支配領域
脳画像における各種経路とその役割
投射線維群
連合線維群
交連線維群
小脳系
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第4章 脳卒中の回復メカニズム
(萱沼達弥)
エッセンス
脳の可塑性
脳卒中後の機能回復の特徴
局所的プロセス
中枢神経系の再組織化
運動麻痺回復のステージ理論
半球間抑制
脳の可塑性と機能回復
可塑性とは
脳の可塑性を示す代表的な動物実験
脳損傷後の機能回復
機能回復のメカニズム
神経細胞の構造と役割
脳卒中後の機能回復のメカニズム
使用依存的可塑性と運動学習
課題指向型アプローチ
運動学習とは
運動学習の3つの段階
運動学習の神経機構
運動学習を促す要素
学習の転移
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第5章 脳卒中の評価(1) ―運動機能,筋緊張,反射,疼痛など―
(髙村浩司・成瀨 進)
エッセンス
総論
脳卒中に対する理学療法評価の必要性
脳卒中の障害構造と評価
脳卒中の理学療法評価の目的
脳卒中の理学療法評価の実際
意識障害の評価
コミュニケーション能力の評価
認知・精神機能障害の評価
総合評価
運動機能の評価
筋緊張の評価
感覚障害の評価
反射の評価
疼痛の評価
上肢機能障害の評価
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
第6章 脳卒中の評価(2) ―姿勢,動作分析,ADL,バランスなど―
(玉木 徹)
エッセンス
姿勢・動作分析
姿勢・動作分析の目的
姿勢・動作分析の実際
動作分析の方法
基本動作の分析
寝返り
起き上がり動作
座位
立ち上がり動作
立位
ADL評価
ADLとは
ADL評価の目的
「できるADL」と「している」ADL
ADL評価の実際
代表的なADL評価
代表的な手段的ADL評価
そのほかのADLに関する評価
バランス評価
バランスとは
身体重心・支持基底面
静的バランス・動的バランス
バランス評価の実際
静的バランス評価
動的バランス評価
複合的なバランス評価
バランス評価を実施する際の注意点
歩行評価
代表的な歩行評価
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第7章 各期における理学療法介入 ―概論編―
(松田淳子)
エッセンス
急性期の理学療法
急性期の理学療法の目的
開始基準,リスク管理
急性期の理学療法の内容
回復期の理学療法
回復期の理学療法の目的
回復期の理学療法の内容
生活期の理学療法
生活期の理学療法の目的
生活期の理学療法の内容
生活期に起こりやすい問題点と理学療法士のかかわり
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第8章 各期における理学療法介入 ―臨床編―
(伊藤克浩)
エッセンス
急性期の理学療法
急性期の理学療法の進め方
急性期の背臥位の特徴と介入方法
急性期の寝返り・起き上がり動作の特徴と介入方法
急性期の端座位の特徴と介入方法
急性期の立位・立ち上がり動作の特徴と介入方法
回復期の理学療法
回復期の理学療法の進め方
回復期の臥位・起居動作の特徴と介入方法
回復期の端座位の特徴と介入方法
回復期の立ち上がり動作の特徴と介入方法
回復期の立位の特徴と介入方法
座位や立位での麻痺側上肢への介入方法
階段昇降・床へ座る・床からの立ち上がり動作の特徴と介入方法
生活期の理学療法
生活期の理学療法の進め方
生活期の理学療法の介入方法
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第9章 脳卒中患者の歩行機能再建
(福富利之)
エッセンス
歩行のメカニズム
歩行における基礎知識
歩行開始の一歩
歩行を構成する要素
歩行の基礎知識のまとめ
歩行の神経機構
「予測的姿勢調節」と「代償性姿勢調整」
歩行を制御する3つのプロセス
脳卒中患者の臨床的問題
脳卒中患者の歩行の特徴
脳卒中患者の歩行の問題
歩行障害の原因
小脳性歩行失調について
脳卒中患者における歩行改善に向けた理学療法介入
歩行障害へのアプローチ
実際の治療場面の紹介
下肢装具の使用と目的
近年の脳卒中患者への歩行改善を目的としたリハビリテーション
まとめ
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
第10章 脳卒中と高次脳機能障害
(阿部浩明)
エッセンス
高次脳機能障害とは
ヒトの高次脳機能とその障害とは
高次脳機能障害の評価における注意点
高次脳機能障害と脳画像所見との関連
失語症
失語症の分類
失語症の病巣
失語症の評価
理学療法における注意点
注意障害
注意障害の分類
注意障害の病巣
注意障害の評価
理学療法における注意点
注意障害に対する治療
半側空間無視
半側空間無視の病巣
半側空間無視の評価
理学療法における注意点
半側空間無視に対する治療
身体失認
半側身体失認とは
半側身体失認の病巣
半側身体失認の評価
病態失認とは
病態失認の病巣
病態失認の評価
失行
失行の分類
失行の病巣
失行の評価
Pusher現象
Pusher現象とは
鑑別すべきほかの姿勢定位障害
Pusher現象の評価
Pusher現象の病巣
Pusher現象に対する理学療法
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第11章 脳血管障害における合併症
(下瀬良太)
エッセンス
疼痛
疼痛とは
疼痛の分類
中枢性疼痛
中枢性疼痛とは
視床痛
肩の疼痛
肩関節の構造
亜脱臼
痙性
肩手症候群
摂食嚥下障害
頭頸部の構造
摂食嚥下について
摂食嚥下の段階
脳血管障害による摂食嚥下障害
摂食嚥下障害の評価
摂食嚥下障害への介入
排尿障害
排尿にかかわる器官
排尿のメカニズム
脳血管障害による排尿障害
排尿障害の評価
排尿障害への介入
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第12章 パーキンソン病の理学療法
(大槻 暁)
エッセンス
パーキンソン病とは
パーキンソン病の運動症状
パーキンソン病の非運動症状
パーキンソン病における姿勢制御の問題
パーキンソン病における歩行の問題
パーキンソン病の治療
薬剤治療
外科的手術
リハビリテーション
理学療法評価
理学療法介入
Hoehn-YahrI~II
Hoehn-YahrII~IV
Hoehn-YahrIV~V
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第13章 脊髄小脳変性症の理学療法
(諸橋 勇)
エッセンス
脊髄小脳変性症とは
脊髄小脳変性症の分類
脊髄小脳変性症の原因
脊髄小脳変性症の予後
小脳機能の特徴
小脳各部位の機能
脊髄小脳変性症の臨床症状
理学療法評価
運動失調の評価
バランスの評価
動作分析
包括的評価
活動制限.参加制約レベルの評価
理学療法介入
動作を獲得するための留意点
運動学習
情動.認知機能に対する介入
具体的な運動療法の実際
退院に向けた指導
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第14章 多発性硬化症,筋萎縮性側索硬化症,ギラン・バレー症候群の理学療法
(松田雅弘)
多発性硬化症
エッセンス
多発性硬化症とは
病態
診断
症状
疫学
障害度分類
治療
理学療法評価
理学療法介入
病期別理学療法
筋萎縮性側索硬化症
エッセンス
筋萎縮性側索硬化症とは
病態
診断
症状
疫学
治療
理学療法評価
理学療法介入
病期別理学療法
障害別理学療法
ギラン・バレー症候群
エッセンス
ギラン・バレー症候群とは
病態
診断
症状
疫学
治療
理学療法評価
理学療法介入
病期別理学療法
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
第15章 脳腫瘍および頭部外傷(脳挫傷)の理学療法
(寄本恵輔)
エッセンス
脳腫瘍とは
頭部外傷(脳挫傷)とは
脳腫瘍・脳挫傷の症状
頭蓋内圧亢進症状
局所症状
びまん性軸索損傷
脳腫瘍・脳挫傷の治療
腫瘍・血腫除去術
減圧開頭術
ドレナージ
集学的治療
理学療法評価
意識評価
神経学的検査
ADL評価
能力・機能評価
そのほかの評価
理学療法介入
予後予測をする
二次的合併症(肺炎,褥瘡,せん妄)と廃用症候群予防
確認してみよう!・解答
先輩からのアドバイス
トピックス
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書籍情報
- ISBN:9784263266847
- ページ数:276頁
- 書籍発行日:2024年10月
- 電子版発売日:2024年9月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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