Medical Technology52巻10号 検査データと血液像から疾患を推測する―白血球編

  • ページ数 : 100頁
  • 書籍発行日 : 2024年10月
  • 電子版発売日 : 2024年10月4日
1,980
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商品情報

内容

●読者の皆様から好評をいただいた『Medical Technology』2023年7月号の特集「検査データと血液像から疾患を推測する」の第2弾として今特集では「白血球編」をテーマにお届けする.
●顕微鏡観察時に「何か変だぞ!?」と思うような白血球と遭遇した時の実践的なトレーニングになるような9症例について,各設問のタイトルとして,検査データを読み解くためのヒントとなる異常細胞の特徴を記載した.これをもとに,正解と思われる疾患を導き出していただければと思う.また,各記事の後半では,症例に関する検査のポイントや疾患について,ていねいに解説いただいた.

序文

はじめに―本特集にあたって

『Medical Technology』2023 年7 月号の特集「検査データと血液像から疾患を推測する」が好評をいただき,今回,その第2 弾として「白血球編」をお届けできることになりました.

顕微鏡を覗いていると「何か変だぞ!?」と思うような白血球に出合うことがあります.たとえば「花びら状の核をもったリンパ球1 個」と遭遇した時,どのような対応をとりますか?

① すぐに「血液疾患の疑いがあります」と臨床へ報告する.

② 標本全体を観察し,他にも同じような細胞があるか確認する.

③ 血栓・止血や生化学・免疫の検査オーダーやデータを確認する.

④ 電子カルテを閲覧し,患者情報を確認する.

その答えは ②~④ であり,① はすべてを確認したうえで行います.このように,異常細胞に遭遇した時に行う作業は多岐にわたります.しかし,異常細胞の出現に焦り,冷静な判断力を失ってしまうこともあるのではないでしょうか.そこで,今回は実践的なトレーニングになるような9 症例を用意しました.さらに,読者からのご要望を反映し,各設問のタイトルとして,検査データを読み解くためのヒントとなる異常細胞の特徴を記載しました.これをもとに,各設問についてじっくりと考え,次にとるべき対応を想像しながら,正解と思われる疾患を導き出していただければと思います.

各記事の後半では,当該の症例に関する検査のポイントや疾患について,ていねいに解説いただきました.ご執筆いただいた先生方はいずれも血液疾患について深い知識をおもちで,この分野で広くご活躍なさっていますので,読者の皆さんが困った時には必ずや手助けとなる内容になっていると思います.前回の掲載号とともに,本書も常に顕微鏡のそばに置いて,日常での血液形態検査にお役立ていただければ幸いです.


監修 野木岐実子(帝京大学医学部附属病院 中央検査部)

目次

特集 検査データと血液像から疾患を推測する―白血球編

はじめに―本特集にあたって

 (野木岐実子)

Q.1 反応性(異型)リンパ球が認められる

 (大谷政樹)

Q.2 小児のリンパ球増加が認められる

 (原 雅史)

Q.3 成人のリンパ球増加が認められる

 (小林康予)

Q.4 花びら状の核をもったリンパ球が認められる

 (佐藤祐一)

Q.5 目玉焼き状(自然乾燥では有毛)のリンパ球が認められる

 (豊岡亮平)

Q.6 空胞が目立ち細胞質の塩基性が強いリンパ球が認められる

 (大山貴司)

Q.7 好塩基球と幼若な顆粒球が認められる

 (佐藤牧子)

Q.8 アウエル小体が認められる

 (坂本大典)

Q.9 多数のアウエル小体が認められる

 (田中喜和)

Editorial―今月のことば

血液培養ボトルの不足に直面して

(松本哲哉)

技術講座

Volumetric法による弁逆流の定量評価の精度をどう保つか

(内藤博之)

基礎講座

脳外科領域の細胞診(術中迅速細胞診)

(土居正知)

臨床検査Q&A

関節液の白血球数の検査依頼がありますが,フィブリンのため粘稠性で,再現性がとれません.うまく測定できる方法を知りたいです.

(山下美香)

ひらめ静脈の内側枝・中央枝・外側枝について教えて下さい.

(山本哲也)

石灰化ブロックは,ボロボロしたまま薄切しても問題ないのでしょうか?

(小山田裕行)

IGRAのT-SPOTとQFT-Plusの違いを教えて下さい.どちらが有用なのでしょうか?

(永井英明)

心エコーでの16分画(または17分画)の正確な分け方がわかりません.模式図やシェーマだけでなく,言葉も添えてわかりやすく教えていただきたいです.

(川井順一)

MT Seminar

尿沈渣成分鑑別における染色法の選択

(森田賢史)

FOCUS

肺結核検査の今昔―外国出生結核の問題点

(品川雅明)

化学物質管理者とは

(塚本龍子)

医療情報交換のための標準規格「HL7 FHIR」とは

(小林慎治)

From LABO

薬剤部と連携した分子標的治療薬の情報収集

(井手大輔)

Information

第52回日本臨床免疫学会総会

第31回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウム

第73回日本アレルギー学会学術大会

第61回日本臨床神経生理学会技術講習会

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書籍情報

  • ISBN:9784006105210
  • ページ数:100頁
  • 書籍発行日:2024年10月
  • 電子版発売日:2024年10月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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