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- ICUとCCU 2024年10月号(Vol.48 No.10)【特集】急性肝不全の治療─現状と未来への展望
商品情報
内容
急性肝不全の分類,診断基準,わが国における実態/急性肝不全に対する人工肝補助療法の現状と未来/急性肝不全に対する血液浄化療法の現状と未来 ほか
序文
特集にあたって
肝細胞の減少ないし機能の低下により生体の恒常性が維持できず,腹水,黄疸,肝性脳症,血液凝固異常などの症候ないし検査値異常を呈する病態が肝不全であり,発症から肝不全に至る期間が8 週以内の場合「急性肝不全」と定義される。急性肝不全は,肝障害だけに留まらず多臓器不全を引き起こし救急,集中治療医学領域で管理すべき症例の1 つであり,その治療法は内科的治療から移植といった外科的治療まで多岐にわたる。
7年ほど前に本誌で「急性肝不全」をテーマにミニ特集が組まれ,その時点での急性肝不全に対する新しい知見が紹介され,その後の重症肝不全を治療する上で参考にさせていただいたのを覚えている。それから7 年経過し,急性肝不全の治療に対して薬物治療,移植医療,再生医療といった分野で新しい治療法が開発されたり,治療を受けた患者数が増加し新たなる知見が発表されたり,再度注目に値する知見が出てきている。
そこで,急性肝不全の治療にもう一度焦点を当てることとした。その際にまず,急性肝不全の分類,診断基準,その疫学について,その現状と7年前と異なる点に関して解説していただくことにした。その際には,急性肝不全だけではなく,発症から8 週以降24 週以内の亜急性型肝不全(acute-on-chronic liver failure)にも注目していただいた。
治療に関しては,肝再生が望めない場合の唯一の治療法は肝移植であり,生体,脳死肝移植とも新型コロナウイルス感染症に影響を受けたが年々増加しており,治療成績も良好である。この7 年間でまとまった報告も出てきており,現状と今後に関して解説していただいた。
しかしながら依然として肝移植だけでは数に限りがあり,さらに患者の高齢化が進み,生活習慣病,悪性腫瘍,精神疾患などの基礎疾患も有し,肝移植の適応外となる症例も増加してきている。この場合,内科的治療に頼らざるを得ないのが現状である。内科的治療では,原因に対する治療,肝障害の進行を抑制する治療,合併症に対する治療および併発した他臓器障害に対する治療といったあらゆる方面からの治療が必要となる。さらに,患者の状態を向上させるために栄養管理も必要となるであろう。これらの点に関して,薬物治療,人工肝補助療法,再生治療といった分野で現状と未来に向けて解説していただき,興味を持っていただきたいと考える。
本企画の各項目はその分野の第一人者の先生方に執筆をお願いし,現状と未来の展望に関してできる限りわかりやすく解説していただいた。本誌でみなさまが急性肝不全の治療に興味をもち,深く追求していくことを期待し,これまで以上に重症患者の予後改善に寄与していくことを願う。
金沢大学医薬保健研究域麻酔・集中治療医学(〒920-8641 金沢市宝町13-1)
ICU とCCU 48(10):571,2024
谷口 巧
目次
特集 急性肝不全の治療─現状と未来への展望
特集にあたって
谷口 巧
急性肝不全の分類,診断基準,わが国における実態
持田 智
急性肝不全に対する人工肝補助療法の現状と未来
安部 隆三
急性肝不全に対する血液浄化療法の現状と未来
岡藤 啓史・谷口 巧
急性肝不全に対する肝移植の現状と未来
政野 裕紀・伊藤 孝司・波多野悦朗
急性肝不全に対する薬物療法の現状と未来
豊留 亜衣・熊谷公太郎・井戸 章雄
急性肝不全に対する再生医療の応用─その現状と未来
松本 俊彦・山本 直樹・高見 太郎
私のアイディア・工夫
気管チューブのパイロットバルーンのインフレーションライン破断時の緊急対応
細川 康二・松木 悠佳・関 久美子・野上 七海 野口 桃子・竹内 健二
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書籍情報
- ISBN:9784865176063
- ページ数:52頁
- 書籍発行日:2024年10月
- 電子版発売日:2024年10月22日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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