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- 最新主要文献とガイドラインでみる 循環器内科学レビュー 2025-’26
商品情報
内容
循環器分野のエキスパートによって厳選された、直近2年間を中心に国内外で発表された最新文献のレビューです。広く最近のトピックスとその要点を把握でき、循環器専門医だけでなく、専門医を目指す方にも必携の1冊です。
序文
序文
循環器内科学は,医学の中でも極めて急速に進化を遂げる分野のひとつである.その特性は,単に心臓という一器官にとどまらず,全身の臓器や機能,さらには社会的・心理的環境に至るまで多方面に影響を及ぼし,そのバランスが極めて精巧に構築されている点にある.
心臓は,冠動脈,刺激伝導系,弁膜,心筋,心膜といった多様な構造要素の絶妙な調和の上に成り立つ.しかしながら,いったん心ポンプ機能が破綻すると,腎臓や肝臓などの臓器,骨格筋,さらにはメンタルヘルスや認知機能に至るまで全身に連鎖的な影響をもたらす.その影響は再び心臓にフィードバックされ,さらなる病態進行を招くことも少なくない.また,近年では孤独感や社会的ストレスといった心理社会的因子の重要性が注目され,循環器疾患の理解は,従来の生理学や病理学の枠を超え,広がりを見せている.一方で,循環器領域の診断および治療手法も多岐にわたり,薬物療法からカテーテル治療に至るまで,多様なアプローチが活用されている.その侵襲性も,心エコー図のように比較的安全な検査から,心筋生検といった高いリスクを伴う手技に至るまで幅広い.
このように,循環器内科学は対象とする領域が広く,変化のスピードも著しい分野である.その最新の知見を常にアップデートし続けることは,専門家であっても容易ではない.現代では,インターネットやSNSを通じて膨大な情報が瞬時に得られるようになった.しかし,それらの情報はアテンション・エコノミーの影響を受けており,注意を怠ると情報の選択において偏りや誤解を招くリスクも伴う.このような時代だからこそ,専門家が厳選した信頼性の高いデータと,深い洞察に基づく解説にも意義がある.
本書は,私と家田真樹先生が信頼を寄せる専門医の方々にご執筆をお願いし,直近2年間の重要なトピックスを中心に,分野ごとの歴史的背景や最新知見を体系的にまとめたものである.日々の忙しさの中でスマートフォンを片手に情報を探す時代ではあるが,たまには本書を手に取り,静かにページをめくりながら知識を深めていただければ幸いである.それが,臨床現場での新たな発見や判断の一助となることを
2025年1月
監修者を代表して
坂田 泰史
目次
I章 冠動脈疾患
急性冠症候群再灌流療法前後の治療
微小循環障害の診断・治療
抗血栓療法戦略 up to date
心機能低下をきたした冠動脈疾患の治療
積極的脂質低下療法
II章 不整脈
心房細動カテーテルアブレーション
パルスフィールドアブレーション
リードレスペースメーカ
刺激伝導系ペーシング
心臓再同期療法
経皮的リード抜去術
III章 心不全
心原性ショックに対する循環補助デバイス
HFpEF患者の薬物療法
海外における心臓移植の現状
Social determinants of health (SDOH)の役割
IV章 弁膜症
大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療(TAVI)
僧帽弁閉鎖不全症に対するカテーテル治療(MitralClip®)
大動脈弁閉鎖不全症・僧帽弁閉鎖不全症に対する外科的治療
三尖弁閉鎖不全症に対する経カテーテル治療
経カテーテル弁膜症治療
V章 心筋症・心筋炎・心膜疾患
拡張型心筋症のreverse remodeling
肥大型心筋症の治療法
心筋症診療と遺伝子情報
国内外の心筋炎レジストリーからの知見
心臓サルコイドーシス
アミロイドーシスの薬物療法
抗がん薬による心筋症・心筋炎
VI章 末梢血管疾患・大動脈疾患
末梢動脈疾患に対する至適薬物治療
末梢動脈疾患の血行再建術(血管内治療)
末梢動脈疾患の血行再建術(バイパス手術)
急性動脈閉塞症に対するカテーテル治療
末梢動脈疾患カテーテル治療における画像診断
大動脈疾患の外科治療
VII章 先天性心疾患・肺高血圧症
成人先天性心疾患に対するカテーテル治療の適応と現状(肺動脈弁治療を中心に)
成人期をむかえた先天性心疾患術後の右心不全管理
肺動脈性肺高血圧症
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
肺疾患に伴う肺高血圧症
VIII章 集中治療・周術期管理
循環器集中治療管理における栄養療法
冠動脈疾患の周術期管理
弁膜症の周術期管理
心不全の非心臓手術周術期管理
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書籍情報
- ISBN:9784883784790
- ページ数:280頁
- 書籍発行日:2025年1月
- 電子版発売日:2025年1月22日
- 判:AB判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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