• m3.com 電子書籍
  • ベストセラー
  • 膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年【第2版】

膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年【第2版】

  • ページ数 : 192頁
  • 書籍発行日 : 2019年9月
  • 電子版発売日 : 2020年1月20日
¥3,520(税込)
ポイント : 64 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

希少腫瘍である膵・消化管NENの診療指針を4年ぶりにアップデート!

WHO2017および2019年版では、神経内分泌腫瘍はNENと総称され、高分化のNETと低分化のNECに分類された。膵・消化管NENは、この病理組織学的分類をふまえて、最新の知識に基づく診断・治療を行う必要がある。4年ぶりの改訂となる今版では、診断、外科治療、薬物療法などの最新情報を加えCQ・アルゴリズムをアップデートした。また、現行のWHO分類の表記に合わせ、書名の略語は旧版のNETからNENに変更している。

序文

第2版の序

神経内分泌腫瘍は希少腫瘍であるとともに、全身臓器に発生して多彩な臨床症状を呈します。神経内分泌腫瘍の診断および治療に関しては複数の診療科が連携した診療体制が必要です。また、神経内分泌腫瘍の診断には病理分類が重要で有り、病理診断に基づいた薬物治療戦略の選択が必要となります。我が国において診断および治療の標準化を目指して、日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)より我が国で初めて膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドラインが今村正之を委員長として2015年に発刊されました。その後、神経内分泌腫瘍に関して多くの新たな動向があり、多くのエキスパートの先生方の熱意とご苦労により改訂版(第2版)を発刊することが出来ました。

診断部門においては2015年9月に神経内分泌腫瘍全般にソマトスタチン受容体シンチグラフィが保険承認になりました。さらに、膵・消化管神経内分泌腫瘍において2017年及び2019年にWHO分類が改訂となり、組織が高分化型でKi-67指数が20%を越すNET G3という新たなカテゴリーが加わりました。一方、治療において、外科治療では初版のガイドラインでは非機能性膵神経内分泌腫瘍において腫瘍サイズが1cmから2cmに対する明確な推奨はなかったのですが、改訂版では手術適応と推奨される術式を明確にし、特にサイズの小さな膵神経内分泌腫瘍の扱いについても幅広い観点から検討を加えました。さらに膵NECの手術適応についても新たに触れました。薬物療法においては高分化型の肺・消化管神経内分泌腫瘍に分子標的薬のエベロリムスが保険適用追加、さらにソマトスタチンアナログのランレオチドが高分化型の膵・消化管神経内分泌腫瘍に保険承認となり、治療の選択肢は大幅に増えました。NECの薬物療法は小細胞肺癌の治療に準じ、プラチナ系薬剤を含む併用療法は高い奏効割合が報告されており推奨されているものの、ランダム化比較試験は実施されておらず保険未承認でした。しかし、2018年2月26日から社会保険診療報酬支払基金の事務連絡により保険償還が認められました。さらに、初版では遺伝性疾患であるMEN1に関する神経内分泌腫瘍の診断と治療の記載を取り扱っていましたが、改訂版ではVHL病に伴う膵神経内分泌腫瘍の記載も追加しました。上記以外にも初版出版後に様々なアップデートがありましたが、探索的な範囲に対してはコンセンサスとエビデンスを考慮して"COLUMN"を作成しました。

今回の改訂版の発刊にあたり、評価委員による厳格な評価を頂きました。感謝申し上げます。また、4月以降に各種学会にて公聴会を開催するとともに、5月末よりホームページでパブリックコメントを募集し、多くのご意見を頂きました。この場をお借りして感謝申し上げます。最後にこの第2版が神経内分泌腫瘍の診療において少しでも役に立てばと思います。


2019年9月

膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン 第2版作成委員会
委員長 伊藤 鉄英

目次

アルゴリズム

ガイドライン総説

第1章 診断 ─ Clinical Question・推奨・解説─

CQ1-1 インスリノーマを疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

COLUMN1 慢性反復性低血糖の非典型的な症状

COLUMN2 SASIテスト

COLUMN3 Non-insulinoma pancreatogenous hypoglycemia syndromes(NIPHS)/成人型nesidioblastosis

CQ1-2 ガストリノーマを疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

CQ1-3 グルカゴノーマを疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

COLUMN4 グルカゴン測定法

CQ1-4 VIP産生腫瘍(VIPオーマ)を疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

CQ1-5 ソマトスタチノーマを疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

CQ1-6 カルチノイド症候群の症状は何か、次に推奨される検査は何か?

COLUMN5 カルチノイドクリーゼ

CQ2 非機能性膵NENを疑う症状は何か、次に推奨される検査は何か?

CQ3 消化管NENの内視鏡所見の特徴は何か、次に推奨される検査は何か?

CQ4 NENの転移の検索に推奨される画像検査は何か?

第2章 病理 ─ Clinical Question・推奨・解説─

CQ1 膵・消化管NEN の病理診断を得るために推奨される方法は何か?

CQ2-1 病理組織診断書に記載することが推奨される項目は何か?

CQ2-2 NENの主な病理所見は何か?

CQ3 病理組織標本の取り扱い方法として何が推奨されるか?

CQ4-1 術中迅速検体の取り扱い方法は?

CQ4-2 術中迅速診断の目的は何か?

CQ5 Ki-67指数の推奨される測定法は?

CQ6 NET G3とNECの鑑別法は何か?

COLUMN1 MiNEN(mixed neuroendocrine-non-neuroendocrine neoplasm)

COLUMN2 遺伝性腫瘍症候群に合併するNETの特徴的な病理所見

COLUMN3 虫垂goblet cell adenocarcinoma(GCA)

第3章 外科治療 ─ Clinical Question・推奨・解説─

CQ1 非機能性膵NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ2 インスリノーマの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ3 膵および十二指腸ガストリノーマの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ4 稀な機能性膵NET の手術適応と推奨される術式は何か?

CQ5 膵NET G3および膵NECの手術適応は何か?

CQ6 食道NENの切除適応と推奨される術式は何か?

COLUMN 切除可能食道NECに対して手術を行う場合、術前・術後の補助療法は推奨されるか?

CQ7 胃NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ8 ガストリノーマ以外の十二指腸NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ9 小腸NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ10 虫垂NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ11 結腸NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ12 直腸NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ13 食道以外の消化管NECの手術適応と推奨される術式は何か?

COLUMN1 NENにおける根治切除術後の経過観察法

COLUMN2 NENに対する腹腔鏡手術の現状

COLUMN3 NENにおける病理学的脈管侵襲の意義

COLUMN4 胆道に発生するNENの病態と手術適応

第4章 内科・集学的治療 ─ Clinical Question・推奨・解説─

CQ1 消化管NETに対する内視鏡的切除の適応および推奨される手技は何か?

CQ1-1 胃NETに対する内視鏡的切除の適応および推奨される手技は何か?

COLUMN1 Rindi分類

CQ1-2 十二指腸NETに対する内視鏡的切除の適応および推奨される手技は何か?

CQ1-3 直腸・結腸NETに対する内視鏡的切除の適応および推奨される手技は何か?

CQ2 膵・消化管NENの内分泌症状に対して推奨される薬物療法は何か?

CQ3 同時性遠隔転移を伴う膵・消化管NEN に行われる治療法は何か?

CQ4 膵・消化管NENの再発病巣に行われる治療法は何か?

CQ5 膵・消化管NETに対して推奨される抗腫瘍薬は何か?

CQ5-1 膵NETに対して推奨される抗腫瘍薬は何か?

COLUMN2 カペシタビン+テモゾロミド療法

CQ5-2 消化管NETに対して推奨される抗腫瘍薬は何か?

CQ6 膵・消化管NECに対して推奨される抗腫瘍薬は何か?

CQ7 膵・消化管NENの切除不能肝転移に対して推奨される局所療法は何か?

CQ8 膵・消化管NENに対して術前・術後の補助療法は推奨されるか?

CQ9 膵・消化管NENに対して放射線治療は推奨されるか?

COLUMN3 Peptide receptor radionuclide therapy(PRRT)

第5章 MEN1/VHL ─ Clinical Question・推奨・解説─

CQ1 どのような膵・消化管NETでMEN1/VHLを疑うべきか?

CQ2 膵・消化管NET患者に対して推奨されるMEN1/VHLのスクリーニング検査は何か?

CQ3 MEN1/VHLを疑う場合に推奨される局在診断法は何か?

CQ4 MEN1/VHLに伴う膵・消化管NETの手術適応と推奨される術式は何か?

CQ5 MEN1/VHLの膵・消化管NETに推奨される経過観察法は何か?

CQ6 MEN1/VHLの遺伝学的検査は推奨されるか?

CQ7 膵・消化管NETはMEN1/VHLの予後因子か?

COLUMN1 MEN1/VHL関連腫瘍の治療の優先順位について

COLUMN2 膵・消化管NET未発症者に対するサーベイランス法

COLUMN3 遺伝学的検査の実施にあたって


文献検索式

索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:11.6MB以上(インストール時:28.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:46.4MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:11.6MB以上(インストール時:28.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:46.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784307204019
  • ページ数:192頁
  • 書籍発行日:2019年9月
  • 電子版発売日:2020年1月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。