• ISBN : 9784498019201
  • ページ数 : 196頁
  • 書籍発行日 : 2013年4月
  • 電子版発売日 : 2013年8月16日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥5,500 (税込)
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商品情報

輸血学をこれから学ぶ方に!

輸血療法は全血輸血から成分輸血へと進歩をとげ、同種血輸血だけではなく自己血輸血も日常診療に繁用され、造血幹細胞移植だけではなく、細胞治療や再生医療をも包含する多様な医療へと変貌しつつある。進歩著しい輸血学をこれから学ぶ方々のために、最新の知識を盛り込みながらわかりやすく解説した新時代の教科書。巻末のキーワード集は輸血学のエッセンスであり、知識の整理に活用できる。

■ 序文

本書は,医師・看護師・臨床検査技師など,医療系の職種を目指す学生さんを対象に企画された輸血学テキストです.従来,輸血医療に関する著書は数多くありますが,輸血学という地味な医療分野において,学生さんにとって馴染みやすく,読みやすい教科書は少なかったように思います.今回,中外医学社から,学生さんを対象とした輸血療法に関するテキストを発刊してはどうかとのお話がありました.そこで,日本輸血・細胞治療学会の評議員であり,各医療施設において,実際に学生さんに輸血学の講義をしている先生方に協力していただき,輸血学のテキストをつくることにしました.本書の特筆すべき点として,キーワード集を充実させたことです.試験前など,知識を整理する上で活用していただければ幸いです.本書は,まず,イントロダクションを読んで輸血療法の概観をつかんでから,その後,章を追って読み進めていただければと思います.また,最終的に知識を整理する上で,日本輸血・細胞治療学会のホームページ(//www.jstmct.or.jp/jstmct/)のトップ画面に掲載されているe-ラーニング(輸血医学自己学習システム)をごらんになってみてください(次頁).基礎編(BASIC)と臨床応用編(CLINICAL)で構成されており,それぞれ設問形式になっています.ぜひチャレンジしていただければと思います.

順天堂大学医学部において,私が医学生に輸血学の講義を行うチャンスは,3年生を対象とした3コマ(1コマ90分),および5年生のBSL(ベッドサイドラーニング)において,臨床検査医学をラウンドする時の輸血学実習(ABO血液型,Rh血液型検査,不規則抗体スクリーニング,交差適合試験)と復習をかねたクルズス(1コマ90分程度)のみです.5年生へのクルズスは,数多くの知識を詰め込むというよりも,医師として,あるいは科学者として,将来進むべき道へのガイダンスというニュアンスで学生さんと向き合っています.また,看護学生については,医療看護学部の4年生を対象とした1コマ(90分)のみで,しかも選択性です.これらの限られた時間枠において,輸血学のすべての知識を網羅することは不可能ですが,年々増えていく膨大な医学知識を吸収しなければならない学生さんの立場と,他の教科とのバランスを考えると仕方がないところだと思います.したがって,講義内容を補完する意味でも,輸血学テキストの充実が求められるところです.今回,学生さん向けの輸血学テキストをつくるにあたって,最新の知識を盛り込むだけではなく,学生さんが理解しやすい内容を心がけたつもりです.

輸血という治療法が,現代の医療において,未だに存在感を示している理由を考察することは,学生諸君にとっても意味があることだと思います.輸血療法とは,文字通り,血液を輸注する治療法です.血液は,血漿という液体の中に血球が浮遊している流動性の液体臓器と考えることができます.外傷などで大量に失血した場合,輸液や昇圧剤など薬物療法を行うだけでは患者を救命することはできず,失った血液成分を補充する以外には有効な手段がないのです.輸血療法は補充療法にすぎませんが,現時点では他に代替物が存在しないのです.輸血療法が名脇役たる所以は,この一点に尽きるのではないでしょうか.主役を演じることはできませんが,ほとんどの映画やドラマに出演する引っ張りだこの役者なのです.

輸血療法は,全血輸血から成分輸血へと進歩をとげ,同種血輸血だけではなく自己血輸血も輸血の選択肢として日常診療に繁用されています.さらに,造血幹細胞移植だけではなく,今や,細胞治療や再生医療をも包含する多様な医療へと変貌しつつあります.2012年秋,あるニュースが日本中を駆け巡りました.京都大学の山中伸弥博士が,iPS細胞(induced pluripotent stem cell,人工多能性幹細胞)を樹立した功績により,ノーベル医学生理学賞を受賞したというニュースです.iPS細胞は,ヒトの皮膚の細胞に4つの遺伝子(Oct3/4,Sox2,c-Myc,Klf4)を導入して作られた細胞で,多能性幹細胞としての性質を有しています.この細胞の驚くべき点は,幹細胞から分化した体細胞が再び幹細胞に戻りうること(細胞の再プログラミング)を示したことです.iPS細胞の出現により,漠然とした感のあった再生医療が,より現実のものとして私たちの前に姿を現したのです.iPS細胞は,これに先立つES細胞(embryonic stem cell,胚性幹細胞)の研究なしには発見されませんでした.今回のノーベル医学生理学賞が,山中教授と英ケンブリッジ大のジョン・ガードン教授の両氏に授与されたことからも,その功績がわかります.一方,従来の輸血療法は,今後も補助療法としての地位を失うことはないでしょう.いわゆる,人工血液の実用化には,まだまだ遠い道程が残されているからです.

輸血療法はリスクを伴う治療法ですが,患者さんに安全な輸血療法を提供することは,医療関係者の責務です.輸血療法の安全性は,輸血用血液製剤の安全性(Blood safety)だけではなく,輸血療法を行う過程における安全性(Transfusion safety)も確保する必要があります.Blood safetyは,日本赤十字社血液センターが主たる役割を担っていますが,Transfusion safetyを確保する役割は,輸血療法を行う医療機関,すなわち,われわれ医療関係者に委ねられているのです.したがって,輸血療法を安全に行うためには,医師だけではなく,看護師やコメディカルを含めすべての医療関係者が,輸血療法に精通している必要があります.今回,本書の企画を出版社の方からいただいた時に,まず頭に浮かんだことは,普段の講義においてカバーしきれない内容をつめたテキストを作りたいということでした.学生さんが本書を手に取り,講義で足らなかったと思う箇所を本書で埋めてくれれば,私たち著者にとってこれ以上の喜びはありません.これから輸血医療を学ぼうとする若人が,輸血学の面白さを実感し,興味を持って輸血医療のフィールドに参画してくれることを願ってやみません.

本書の発刊にあたり,BSL輸血学実習を担当してくれている順天堂医院輸血室のスタッフ,本書の執筆にご協力いただいた共著者の先生方,そして企画の段階から完成に至るまでご尽力いただいた中外医学社企画部の小川孝志氏に深謝いたします.また,挫折しそうになった時に励ましてくれた家族と辛抱強く原稿を待っていただいた小川氏なしに,本書は完成しませんでした.改めて感謝の意を表したいと思います.


2013年 早春

大坂 顯通

■ 目次

1章イントロダクション

2章輸血療法の実際

1.輸血療法の概要

2.同種血輸血と自己血輸血

3.内科的輸血療法

4.外科的輸血療法(手術と輸血)

5.緊急時の輸血(危機的大量出血に対する輸血)

6.小児輸血療法

3章輸血関連検査

4章輸血用血液製剤

1.赤血球輸血製剤

2.血小板製剤

3.新鮮凍結血漿

4.自己血製剤

5.その他の血液製剤

6.血漿分画製剤: 血漿蛋白の役割

5章輸血の副作用・合併症とその対策

1.輸血感染症

2.溶血性副作用・非溶血性副作用

3.その他の輸血合併症

6章細胞療法

1.造血幹細胞移植

2.血管新生療法

3.ドナーリンパ球輸注療法

7章輸血に関する法規と医療関係者の責務

■輸血学実習

■輸血に関するキーワード集

■ 特記事項

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