分子標的治療薬マスターガイド

  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2014年7月
  • 電子版発売日 : 2015年5月15日
¥7,040(税込)
ポイント : 128 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

医師と薬剤師がタッグを組んで共同執筆、チーム医療をスムーズに!

チーム医療現場での問題に対する視点をよりしっかりと共有するために、大いに参考にして頂ける内容の一冊。
分子標的治療薬を使用するうえで必要となる知識をポイントを絞って平易に解説しています。
薬剤師をはじめ、がん治療に携わる人必携です。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

がん治療の分野は,分子生物学,医用工学,製剤技術などの進歩の影響を直接的に受け,近年大きな進展がみられています.特に,分子標的治療薬の開発により,多くの領域で生存期間の延長がもたらされています.

その効果を最大限に生かすために,個別化治療という従来のがん治療の概念とは異なる治療法が基本となってきています.もう一つの分子標的治療薬の特徴は,副作用の多様性であります.従来の抗がん剤は,細胞周期に関わるという共通点を持った作用で効果を発揮してきたため副作用も比較的限られたものでした.しかし,分子標的治療薬は,その局面に至る過程(シグナル)を制御することで効果を示すため,その作用シグナルの差により副作用が多彩となります.この多様で微妙に異なる副作用は,医療従事者にとり,厄介なものとなっていますが,その薬剤の副作用を熟知し上手に乗り越えることは,その薬剤の効果を最大限に引き出す重要な技術となっています.

このような分子標的治療薬の特徴は,医療現場のチーム医療の必要性をクローズアップしています.この状況下で,がん治療チームの力量を育み,職種間で密接な意志疎通を図ることは重要なステップとなっています.


「医師,薬剤師の情報の共有化をはかること」

本書刊行の目的は,臨床上で日常的に直面する多彩な問題について,「医師,薬剤師の情報の共有化をはかること」です.

そのため,一般的な適応,効果,副作用,用法・用量をまとめるとともに,「減量方法」「使用のコツ」「薬剤師が注意すべき点」「耐性」など,特徴的な項目を追加し,医師,薬剤師の視点を意識して,ご理解いただき易いよう工夫しました.また,「臓器別分子標的治療薬の位置づけ」という項を立て,臓器別に整理し,リスクベネフィットバランス判断の一助になるような構成としました.


「薬剤師,医師の共同執筆」

その他,今回の出版に際しまして特に配慮した点として,チーム医療現場での問題に対する視点をよりしっかりと共有するため,それぞれの領域で気鋭の「薬剤師,医師の共同執筆」をお願いしたことがあります.その結果,がん治療の現場で大いに参考にして頂ける内容の一冊になったと確信しております.


医師,薬剤師に限らず,幅広い医療従事者の皆様にとってもこれら職種の視点を理解するのに役立つと考えます.是非,皆様にご活用いただいて,治療効果を適切に引き出し,患者の副作用による苦しみを少しでも軽減できることを願います.


2014年5月
日本医科大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野主任教授
弦間 昭彦

目次

総論

1.分子標的治療薬概論

1.がん細胞の特性を標的とした分子標的薬

2.血管新生を標的とした分子標的薬

3.がん治療における分子標的薬の今後と課題

4.がん分子標的治療とバイオマーカー

5.個別化治療に向けたバイオマーカー開発

6.薬剤開発におけるバイオマーカーの重要性

2.分子標的治療における症例選択法

1.分子標的薬の治療効果─oncogene addiction─

2.患者選択の実際

3.分子標的薬の安全性

3.製剤による特徴と注意点(低分子/抗体)

1.作製法の違い

2.化学的特徴

3.免疫応答と免疫グロブリンサブクラス

4.臨床での注意点

各論 I.分子標的と薬剤

1.HER2

a.トラスツズマブ

b.ラパチニブ

2.EGFR

a.ゲフィチニブ

b.エルロチニブ

c.セツキシマブ

d.パニツムマブ

3.ALK

a.クリゾチニブ

4.mTOR阻害薬

a.エベロリムス

b.テムシロリムス

5.CD20

a.リツキシマブ

b.イブリツモマブ

6.CD33

a.ゲムツズマブオゾガマイシン

7.RARα

a.トレチノイン

b.タミバロテン

8.ABL

a.イマチニブ

b.ダサチニブ

c.ニロチニブ

9.KIT(CD117)

a.イマチニブ

10.Proteasome

a.ボルテゾミブ

11.VEGFなど血管新生阻害

a.ベバシズマブ

b.ソラフェニブ

c.スニチニブ

d.サリドマイド

e.レナリドミド

f.アキシチニブ

g.パゾパニブ

h.レゴラフェニブ

12.DNAメチル基転換酵素

a.アザシチジン

13.RANKL

a.デノスマブ

各論 II.臓器別分子標的薬の位置づけ

1.血液

a.白血病

1.急性骨髄性白血病の分子標的療法

2.慢性骨髄性白血病の分子標的療法

3.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の分子標的療法

b.リンパ腫

c.骨髄腫

1.多発性骨髄腫の病態と分子標的薬のインパクト

2.ボルテゾミブ

3.サリドマイド,レナリドミド

4.分子標的薬を含む多剤併用療法

d.MDS

1.病因・病態

2.分類と予後

3.従来の標準的治療

4.分子標的治療

2.乳腺

1.転移乳がんに対する分子標的薬

2.早期乳がんに対する分子標的薬

3.分子標的薬の重み

3.肺がん

1.EGFR-TKIs

2.ベバシズマブ

3.クリゾチニブ

4.消化器がん

1.胃がん

2.大腸がん

3.肝細胞がん

4.膵がん

5.膵神経内分泌腫瘍

6.消化管間質腫瘍

5.泌尿器

1.腎細胞がん

2.前立腺がん

6.その他

1.卵巣がん

2.子宮頸がん

3.甲状腺髄様がん

4.甲状腺分化がん

5.軟部肉腫

6.悪性神経膠腫


索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:12.7MB以上(インストール時:27.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:50.8MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:38.9MB以上(インストール時:97.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:155.6MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784498022560
  • ページ数:256頁
  • 書籍発行日:2014年7月
  • 電子版発売日:2015年5月15日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。