カラーアトラス脊椎・脊髄外科

  • ページ数 : 474頁
  • 書籍発行日 : 2013年1月
  • 電子版発売日 : 2013年8月16日
¥35,200(税込)
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商品情報

内容

この一冊で脊椎・脊髄外科のすべてがわかる!

脊椎・脊髄の基礎的知識から診断、周術期管理、基本手技、手術の実際までを、膨大なイラストと写真を駆使して網羅的に解説したビジュアルテキスト。 A4判・474ページの大容量書を、ぜひお手元のスマートフォン、タブレット端末でご活用ください。

序文

脊柱は,文字どおり人体の支柱である.しかし,それはまた,多くの椎骨が連なり様々な動きを織りなす運動器でもある.さらに,脊髄・神経根を内包し,人間のあらゆる運動や生命維持に不可欠な情報伝達ネットワークを形成している.

必然的に,脊柱を対象とする脊椎・脊髄外科は,「筋・骨格外科」的側面と「神経外科」的側面を併せ持つ.その遂行のためには,解剖学(構築学),神経科学,運動学など多角的なアプローチによる病態分析と術式の工夫が要求される.それこそが,脊椎・脊髄外科の醍醐味であり面白さでもある.しかし,それはまた同時に,脊椎・脊髄手術の技術的デマンドの高さ,合併症発生リスクの高さをも意味する.

脊椎・脊髄外科の技能をいかに後進へと教育・伝承していくかは,古今東西を問わず大きな課題である.近年,わが国でも fresh cadaver を用いた手術トレーニングの道が開けつつある.しかし,やはり手術教育の主たる場は,緊張感溢れる実際の手術の場面においてである.若い医師は,先輩術者の一挙手一投足や手術の手順・流れを学び取るとともに,術者が時につぶやくように,時に厳しい口調で語る,手術のポイント,コツ,そして警鐘といったものを脳裏に焼き付け,蓄積していく.

本書では,そんな手術の臨場感を,できるだけ生き生きと読者が感じられるよう配慮した.各手術の執筆者は,その術式に関してわが国で最も造詣の深い先生,きわめて多くの症例数を経験されている先生にお願いした.そして,その術式に精通している先生だからこそ知るコツやピットフォール,後輩へと伝えたいメッセージを「注意ポイント」として,随所に示していただいた.もちろん,執筆者自らが作成した図や写真をふんだんに取り入れた.

すでに刊行されている,カラーアトラス・シリーズの「手・肘の外科」と「膝・足の外科」では,項目立てが疾患単位の構成となっているが,本書の第Ⅱ~Ⅴ章では,頚椎,胸椎,腰椎,側弯症に分け,「術式単位」の構成とした.これは,脊椎・脊髄外科では,術式選択を「疾患」に対してよりも,病変の高位・部位や不安定性などの「病態」に対して行われる場合が多いことと,手術手技の解説を主眼とする編集方針によるものである.したがって,個々の脊椎・脊髄疾患の詳細については,他の成書を参照していただければ幸いである.第Ⅰ章は,「脊椎・脊髄外科総論」とし,臨床解剖や診断法,手術基本手技など臨床に直結したベーシックかつプラクティカルな項目で構成した.

本書により,多くの若い医師が脊椎・脊髄外科に興味を持ち,脊椎・脊椎外科医を志してくれることを願いたい.そして,本書が,脊椎・脊髄手術の成績向上と合併症発生の抑制に貢献できれば,この上ない喜びである.

最後に,本書の編集・制作に多大なるご尽力をいただいた中外医学社の関係諸氏に心より感謝申し上げる.


2012年 9月

札幌医科大学医学部整形外科学講座
山下敏彦

目次

Ⅰ.脊椎・脊髄外科総論

Section 1.脊椎・脊髄の構造と機能

1.脊椎の構造と機能

2.脊髄・神経根の構造と機能

3.各論

Section 2.脊椎・脊髄のバイオメカニクス

2-A 脊椎のバイオメカニクス

1.頚椎

2.胸椎

3.腰椎

2-B 脊髄のバイオメカニクス

Section 3.脊椎・脊髄疾患の診断

1.問診

2.身体所見

3.神経学的所見

4.画像診断

5.その他の補助的診断法

Section 4.脊椎・脊髄手術における周術期管理

1.全身管理

2.輸血

3.抗菌薬

4.創管理

Section 5.脊椎・脊髄手術におけるナビゲーションシステムの応用

1.サージカルナビゲーションの分類

2.サージカルナビゲーションの基本原理

3.サージカルナビゲーション手術の実際

Section 6.脊椎・脊髄外科の基本手技

A.手術器具の使い方

1.手術刀(鋼刀メス)

2.電気メス

3.双極凝固鑷子(バイポーラ電気メス)

4.吸引管

5.剪刀(鋏)

6.鑷子(ピンセット)

7.鉗子

8.鉤,開創器

9.骨膜剥離子(コブ)

10.リウエル

11.骨ノミ,ハンマー

12.エアードリル

13.超音波メス

14.鋭匙

15.ケリソン(スタンツェ)

16.粘膜剥離子

17.髄核鉗子

18.フック

19.手術用顕微鏡

20.糸付き綿(サージカルパティー,ノイロシート,ベンシーツ)

21.止血剤

22.人工硬膜

23.持針器

24.縫合糸

25.縫合針

26.糸結び

27.ドレナージ

28.ステイプラー

29.縫合創の被覆

B.基本的な手術手技

1.消毒の仕方

2.脊椎手術の基本(手術体位・展開)

3.縫合法

4.骨採取法

5.Halo-vest 装着法

Ⅱ.頚椎・頚髄の外科

Section 1.上位頚椎

A.頭蓋頚椎固定術

B.環軸椎後方固定術

C.Magerl 法

D.軸椎歯突起前方スクリュー固定

Section 2.中下位頚椎

A-1.椎弓形成術:棘突起縦割法椎弓形成術

A-2.椎弓形成術:片開き法

A-3.椎弓形成術:選択的椎弓形成術

B.椎間孔後方除圧術,後方ヘルニア摘出術

C.前方除圧・固定術

D-1.後方固定術:棘突起 wiring 法

D-2.後方固定術:外側塊スクリュー固定法

D-3.後方固定術:頚椎椎弓根スクリュー固定

E.頚部選択的筋解離術

Ⅲ.胸椎・胸髄の外科

Section 1.上中位胸椎

前方固定術:胸骨縦割アプローチ,開胸アプローチ

Section 2.全胸椎

A.椎弓切除術

B.後方固定術:椎弓根スクリュー固定法

C.段階的後方進入胸髄除圧術

D.脊髄全周性除圧術

E.Total en bloc spondylectomy(腫瘍脊椎骨全摘術)

Section 3.胸腰移行椎

A.脊柱短縮術

B.前方固定術:胸膜外・後腹膜アプローチ

Section 4.脊髄腫瘍切除術

A.髄内腫瘍切除術

B.硬膜内髄外腫瘍切除術―特にダンベル腫瘍の安全な摘出のために

Ⅳ.腰椎の外科

Section 1.後方除圧術

A.椎間開窓術,椎弓切除術

B-1.内視鏡下椎弓切除術 Microendoscopic laminectomy(MEL):片側進入両側除圧

B-2.内視鏡下後方除圧術 Microendoscopic muscle-preserving interlaminar decompression(ME-MILD):正中進入法

C.外側開窓術および椎弓根内進入椎弓根部分切除術

D.Far-out 症候群に対する内視鏡下除圧術

Section 2.椎間板切除術

A.Love 法,顕微鏡視下椎間板切除術

B.内視鏡下椎間板摘出術 Microendoscopic discectomy(MED)

C.内視鏡下経椎間孔椎間板切除術

D.経皮的椎間板内手術(経皮的椎間板切除術,椎間板内注入療法)

Section 3.椎間固定術

A.後側方固定術 Posterolateral fusion(PLF):椎弓根スクリュー法

B.後方進入椎体間固定術 Posterior lumber interbody fusion(PLIF)

C.経椎間孔腰椎椎体間固定術 Transforaminal lumbar interbody fusion(TLIF)

D.腰椎破裂骨折に対する後方固定術:椎体内 Hydroxyapatite(HA)併用

E.腰椎前方固定術

Section 4.分離部修復術

低侵襲腰椎分離部修復術

Section 5.椎体形成術

リン酸カルシウムセメントを用いた椎体形成術

Ⅴ.脊柱側弯症手術

Section 1.後方固定術

A.特発性側弯症に対する後方固定術

B.先天性側弯症に対する後方固定術

Section 2.前方固定術

A.特発性側弯症に対する前方固定術

B.内視鏡下前方矯正固定術

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書籍情報

  • ISBN:9784498054707
  • ページ数:474頁
  • 書籍発行日:2013年1月
  • 電子版発売日:2013年8月16日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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