糖尿病グリーンノート

  • ページ数 : 414頁
  • 書籍発行日 : 2016年10月
  • 電子版発売日 : 2017年2月3日
¥5,280(税込)
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商品情報

内容

最高水準の診療をめざし、臨床現場で本当に必要な情報を凝縮したレジデントのための新たな指標、「グリーンノート」シリーズ

糖尿病診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識、病態把握、治療の組み立て、患者ケアなどのポイントを簡明に解説し、実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルとしてまとめた。

グリーンノートシリーズ

序文

はじめに

日本のみならず,世界全体での糖尿病患者の増加はとどまることを知らない.新しい経口血糖降下薬やインスリン製剤,GLP-1製剤がここ10年間で次々と登場し,糖尿病治療は大きく変革した.しかしながら,多くの診療現場でこれらの特性を生かしきれていないのが悲しい現状である.さらに,糖尿病診療では血糖管理に加え,高血圧・脂質異常症,体重の管理,細小血管症・大血管症,悪性腫瘍や認知症などの併発症の管理にも配慮する必要があるが,その実践も不十分と言わざるを得ない.その背景として,新規薬剤の有効活用法,包括的治療の根拠やその意図が,医療現場に正確に伝わっていないことが挙げられる.

中外医学社から,糖尿病診療マニュアルの製作依頼を受けて,本書の作成を開始したのは2014年であった.「糖尿病グリーンノート」は糖尿病の診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識,病態把握,治療の組み立て,患者ケアなどのポイントを簡明に解説し,実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルである.中外医学社から出版されている研修医向けシリーズ書籍「グリーンノート」に倣い,要点を箇条書きでまとめ,図表と参考文献を適宜加えるスタイルとした.研修医,専門医を目指す若手医師に加えて,メディカルスタッフにも役立つものになるであろう. 企画から校正にいたるまで,当教室の研修医,専門医を目指す若手医師に関わってもらい,万全を期したつもりではあるが,内容の偏り,見落としている部分,何でもお気づきの点があればお知らせいただきたい.改訂の際の参考にさせていただきたい.本書が臨床現場で役立つことを切に願い,序とさせていただく.


2016年8月

寺内康夫

目次

Perspective

Perspective

I診療に必要な知識─疫学・病態・診断・検査─

1.疫学・頻度

1糖尿病の頻度とその変遷

2年齢・男女差

3糖尿病死因の歴史的変遷

2.病態生理

1インスリン分泌不全とインスリン抵抗性

2インクレチンとグルカゴン

3食後高血糖と心血管病

4メタボリックシンドローム

5内臓脂肪とアディポカイン

3.内分泌機能と糖代謝

1下垂体機能・疾患と糖代謝

2甲状腺機能・疾患と糖代謝

3副腎機能・疾患と糖代謝

4性腺機能と糖代謝

5脂肪細胞機能と糖代謝

6食欲,エネルギーを調節するホルモンと糖代謝

4.診断基準と病型分類

1病型診断

21型糖尿病

32型糖尿病

4遺伝子異常による糖尿病

5妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠

6他の病態に起因する糖尿病

5.診断の進め方

1糖尿病の診断

2診断の進め方(青壮期)

3診断の進め方(高齢者)

4診断の進め方(小児)

5診断の進め方(妊婦)

6.検査指標

1血糖管理指標

275g経口ブドウ糖負荷試験

3インスリン分泌能・抵抗性に関する検査

4糖尿病合併症に関する検査

7.合併症・併発症の病態

1急性合併症(意識障害)

2糖尿病神経障害

3糖尿病網膜症

4糖尿病腎症

5糖尿病足病変

6虚血性心疾患

7脳血管障害

8NAFLD,NASH

9皮膚病変

10歯周病:疫学・病態・診断・検査

11感染症

12ED

13糖尿病と認知症(病態)

14精神疾患

II患者の病態把握

1.問診

1現病歴・既往歴・家族歴

2生活習慣の聴取

3薬剤歴・体重歴・職業歴

2.診察のポイント

1バイタルサイン

2頭頸部

3胸腹部

4四肢

5神経学的診察

3.検査オーダー

1血液検査

2尿検査

3画像検査とその他の検査

III血糖コントロールのための治療の組み立て

1.治療概論

1病型と病態に応じた治療指針の立て方

2食事療法の意義と効果

3運動療法の意義と効果

4経口血糖降下薬の特徴と使い分け,使用上の注意(概論)

5インスリン療法の実際,インスリン療法の適応,開始のポイント

6インスリン製剤の特徴と使い分け(概論)

7インスリン療法と経口血糖降下薬との併用

8GLP-1製剤の特徴と位置付け(概論)

9膵移植,膵島移植

2.食事習慣への介入

1適正なエネルギー摂取量の決め方と栄養素の配分

2糖尿病食事療法のための食品交換表を用いる栄養指導

3アルコール飲料,嗜好飲料,菓子の指導

4間食,補食の指導

5外食,中食の指導

6糖質制限

3.運動習慣への介入

1身体運動とエネルギー代謝

2運動開始時の検査

3運動療法の指導の実際(種類,強度,時間,頻度)

4運動指導上の注意点

5合併症をもつ患者の運動指導

4.禁煙指導

1喫煙による健康障害

2禁煙指導の実際

5.睡眠障害

1糖尿病患者の睡眠障害の実態

2睡眠障害が糖代謝に与える影響

3睡眠障害に対する治療

6.経口血糖降下薬の特性と使い分け,注意点

1スルホニル尿素薬

2グリニド薬

3α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)

4ビグアナイド薬

5チアゾリジン薬

6DPP-4阻害薬

7SGLT2阻害薬

8糖代謝に影響を与える薬物

7.インスリン療法

1インスリン製剤の特徴と使い分け

2インスリン自己注射指導

3インスリン投与方法の選択と量の調整法

4インスリンポンプ

5自己血糖測定

6心理面への配慮

7低血糖対策

8シックデイ時のインスリン治療

8.GLP-1受容体作動薬

1短時間作用型GLP-1受容体作動薬と長時間作用型GLP-1受容体作動薬

2週1回製剤の適応

3どの段階でGLP-1受容体作動薬を使うか

4GLP-1受容体作動薬とインスリン製剤の併用

5副作用軽減のための方策

IV血糖コントロール以外に心がけること

1.体重管理

1管理目標

2日本人でのエビデンス(疫学)

3内科的治療

4外科的治療

2.血圧管理

1管理目標

2代表的な降圧薬とその特性

3糖尿病合併高血圧の特徴と降圧薬での治療の実際

4血圧管理に難渋したときは

3.脂質管理

1管理目標

2日本人でのエビデンス(疫学,臨床試験)

3海外のエビデンス(疫学,臨床試験)

4脂質異常症治療薬の特性と使い分け

V合併症マネージメント

1.糖尿病合併症の管理と治療

1急性合併症(意識障害)

2糖尿病神経障害

3糖尿病網膜症

4糖尿病腎症

5足病変のマネージメント

6虚血性心疾患

7脳血管障害マネージメント

8NAFLD,NASH

9皮膚病変

10歯周病

11感染症マネージメント

12勃起障害のマネージメント

13糖尿病と認知症

14精神疾患

2.糖尿病と妊娠

1糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病

2妊娠が糖尿病に及ぼす影響

3糖尿病が妊娠(母・児)に及ぼす影響

4糖尿病患者の妊娠管理

5糖尿病の母親から生まれた児の管理

VI質の高い患者ケアを目指して

1.糖尿病医療環境の構築

1チーム医療

2病診連携

3チームリーダーとして心がけること

2.糖尿病患者の治療意欲向上に向けて

1糖尿病患者のストレス

2患者分類

3患者ごとの適切なアプローチ

3.連携パスの構築

1パートナーシップの構築

2病院と診療所の役割分担

3成功のカギ

VIIできる糖尿病医になるために

1.新患プレゼンテーション

1書類の準備

2プレゼンテーション

2.医療文書の書き方の基本

1診療録(カルテ)

2退院サマリー

3処方箋

4入院時診療計画書

5退院時の説明

6情報提供書

7他科への院内併診

8死亡診断書

3.糖尿病診療の展望

1日本糖尿病学会のミッション

2日本糖尿病協会のミッション

3施設完結型チーム医療から地域包括型チーム医療へ

付録

1.患者の病態把握チェックポイント

2.経口血糖降下薬一覧

3.インスリン製剤早見表

4.GLP-1受容体作動薬一覧

索引

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  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784498123700
  • ページ数:414頁
  • 書籍発行日:2016年10月
  • 電子版発売日:2017年2月3日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。