いまさら訊けない! 透析患者薬剤の考えかた、使いかたQ&A

  • ページ数 : 320頁
  • 書籍発行日 : 2015年6月
  • 電子版発売日 : 2015年9月4日
¥5,060(税込)
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商品情報

内容

ベッドサイドや外来の場面を想定し、その場においてコンサルトしたい薬剤治療について、Q&A形式でまとめられた一冊。

本書を一読すると、透析患者さんのcommon diseaseや合併症の病態が理解でき、適切な薬物療法が実践できるようになっています。
薬剤の使いかたに迷った時、使用経験の少ない薬物を使用する前には、是非本書を手に取っていただき、ハンドブックとしてご活用ください。

>『 いまさら訊けない!』シリーズ

序文

透析患者さんの薬剤に関しては,これまでたくさんの書籍が出版されてきました.しかし,多くの本は,末期腎不全における薬物動態に加えて,それぞれの薬剤に関する投与量,投与間隔,透析性などが中心に書かれていました.しかし,実際の臨床場面では,1) 透析患者さんにおける疾患の特徴はどうなっているのか,2) 本当に薬剤を投与する必要があるのか,3) どの薬剤を第1選択にするべきか,4) 透析自体の影響は受けないのか,5) 注意すべき副作用や相互作用はないのか,などを十分に理解して,薬剤を投与する必要があります.

そこで,本書ではベッドサイドや外来の場面を想定し,その場においてコンサルトしたい薬剤治療について,Q&A形式でまとめることにしました.今回は,総論(3項目)に加え,透析患者さんが合併しやすい感染症(18項目),循環器・脳血管疾患(10項目),消化管疾患(9項目),糖尿病・代謝疾患・栄養(10項目),透析合併症(11項目)に関して,第一線で活躍される専門医の先生方に執筆していただきました.それぞれの質問に対して,1) 透析患者さんにおける疾患の特徴,2) 薬剤の適応,3) 薬剤の選択,4) 実際の投与量,5) 投与回数および投与期間の目安,6) 透析の影響,7) 注意すべき副作用や他剤との相互作用,などについて,回答する形式になっています.

本書の最大の特徴は,病態からみた薬剤の使いかたがわかりやすく書かれている点です.すなわち,各項のはじめには透析患者さんにおける疾患の特徴が書かれており,次いで薬剤治療の適応,実際の処方法,副作用や相互作用などが記載されています.したがって,本書を一読いただくと,透析患者さんのcommon diseaseや合併症の病態が理解でき,適切な薬物療法が実践できるようになっています.ぜひとも薬剤の使いかたに迷った時,使用経験の少ない薬物を使用する前には,本書を手に取っていただき,ハンドブックとして活用いただけると幸いです.

最後に,本書の作成にあたり,個人的に知己のある多くの先生方に協力をいただきました.この場を借りて心より深謝申し上げます.


2015年5月

浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部 加藤明彦



目次

I 総論

Q1.血液透析患者における薬物動態の特徴を教えてください

Q2.腹膜透析患者における薬物動態の特徴を教えてください

Q3.持続的血液濾過透析を行う場合の薬物動態と薬剤の使い方について教えてください 

II 感染症

Q1.透析患者における市中肺炎の特徴と治療法を教えてください

Q2.透析患者における尿路感染症の診断と治療はどうすればよいですか?

Q3.カテーテル関連感染症の診断と抗菌薬の使いかた,予防法を教えてください

Q4.透析患者におけるMRSA感染症の特徴と抗MRSA薬の使い方を教えてください

Q5.ESBL産生菌とは何ですか? 透析患者における特徴と現状を教えてください.また抗菌薬をどう使えばよいですか?

Q6.透析患者に対するアミノグリコシド系抗菌薬の使い方と注意点を教えてください

Q7.透析患者における結核,非結核性抗酸菌症の特徴,抗菌薬の使いかたを教えてください

Q8.透析患者における深在性真菌症の特徴と抗真菌薬の使い方を教えてください

Q9.透析患者のヘルペス感染症の特徴と治療法について教えてください

Q10.透析患者・腎移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症の臨床像と治療法を教えてください

Q11.免疫抑制薬を使っている透析患者では,感染予防はどうすればよいですか?

Q12.透析患者におけるHIV感染症の診断法と治療を教えてもらえますか?

Q13.インフルエンザの診断法と,治療薬の使い方について教えてください

Q14.透析患者に対するワクチン接種法を教えてください

Q15.B型肝炎について透析患者における現状と治療法を教えてください

Q16.C型肝炎について透析患者における現状と治療法を教えてください

Q17.透析患者においてピロリ菌の診断,治療,効果判定はどうすればよいですか?

Q18.多発性嚢胞腎の透析患者に対する腎臓および肝臓の嚢胞感染の治療法を教えてください

III 循環器・脳血管

Q1.透析患者の不整脈はどう診断し,どう治療すればよいですか?

Q2.透析患者における発作性心房細動や上室性不整脈の特徴と治療法について教えてください

Q3.透析患者における強心配糖体の適応と使いかたを教えてください

Q4.透析患者に対する降圧薬の選びかた,使いかたを教えてください

Q5.透析中の低血圧の原因と対処法を教えてください

Q6.頻脈性心房細動に対するレートコントロール治療の仕方を教えてください

Q7.末梢動脈疾患(PAD)には抗血栓薬や抗血小板薬の適応はありますか? また,どのように使えばよいですか?

Q8.透析患者の急性期脳梗塞の特徴と薬剤の使い方を教えてください

Q9.頭部MRI・MRAで脳動脈の狭窄がみつかった場合や,頸動脈エコーで頸動脈狭窄がみつかった場合は,抗血栓療法は行うべきですか?

Q10.透析患者におけるワルファリンの導入期と維持期の調整のコツを教えてください

IV 消化管

Q1.逆流性食道炎に対するプロトンポンプ阻害薬,H 2遮断薬と粘膜保護薬の使い方を教えてください

Q2.NSAIDを処方しているとき,上部消化管の粘膜病変への対応はどうしたらよいですか?

Q3.透析患者の便秘について対処法を教えてください

Q4.透析患者が大腸憩室炎,虚血性腸炎を発症したときの対処と,薬の使い方を教えてください

Q5.抗血栓薬の内服中に内視鏡的処置を行う場合の休薬期間とヘパリン置換法を教えてもらえますか?

Q6.リン吸着薬の便通への影響を教えてください

Q7.シナカルセトによる胃腸障害はどう対処すればよいですか?

Q8.高カリウム血症治療薬(イオン交換樹脂)による便通への影響と対策を教えてください

Q9.透析患者にCT,MRIや眼底検査が必要な場合,造影剤の使いかたと注意点を教えてください

V 糖尿病・代謝・栄養

Q1.透析患者における経口血糖降下薬の適応と使いかたを教えてください

Q2.透析患者ではインスリン製剤の適応はどうなっていますか? また,どのように使えばよいですか?

Q3.透析患者におけるGLP―1アナログ製剤の適応と使い方を教えてください

Q4.血糖値に対する透析液ブドウ糖濃度の影響を教えてください

Q5.透析患者の脂質異常症に対する薬剤の使いかたを教えてください

Q6.透析患者でしばしば高尿酸血症を認めますが,どうすればよいですか?

Q7.透析患者ではビタミン類の補充はどういうときに必要ですか? またどうやって補うのがよいですか?

Q8.どういうときにカルニチン欠乏症を疑いますか? どうやって補充すればよいですか?

Q9.透析患者に対する透析中の高カロリー輸液および経口栄養剤の適応とメニューを教えてください

Q10.透析患者における抗リウマチ薬の適応と使い方について教えてください

VI 透析合併症

Q1.透析患者に対するリン吸着薬の使いかたを教えてください

Q2.CKD―MBDに対するビタミンD製剤とシナカルセトの適応と使い方を教えてください

Q3.透析患者における透析液の使い分けについて教えてください

Q4.ESA製剤治療の適応,薬剤の特徴とその使い分けについて教えてください

Q5.鉄補充の適応はどうなっていますか? またどのように治療するのがよいですか?

Q6.透析患者における睡眠障害・不眠は多いですか? また,どういった薬をどのように使えばよいですか?

Q7.むずむず脚症候群とはどういう病気ですか? また,どういった薬剤が有効ですか?

Q8.透析患者の痒みの現状と薬の使い方について教えてください

Q9.透析患者における関節痛の現状と薬の使い方を教えてください

Q10.認知機能の評価方法および現状と薬の使い方について教えてください

Q11.男性透析患者における性機能障害と治療について教えてください


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書籍情報

  • ISBN:9784498224223
  • ページ数:320頁
  • 書籍発行日:2015年6月
  • 電子版発売日:2015年9月4日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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