ナースのための抗菌薬 つぎの一歩

  • ページ数 : 73頁
  • 書籍発行日 : 2011年8月
  • 電子版発売日 : 2011年11月19日
¥2,090(税込)
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商品情報

内容

「はじめの一歩」の続編として、抗菌薬使用上の管理および感染症にかかわる検査を中心に解説した「ナースのための抗菌薬 つぎの一歩」の電子書籍版です。電子書籍では、他コンテンツとの串刺し検索、全文検索、収録内容からの今日の治療薬、南山堂医学大辞典や文献へのリンクなどを搭載。知りたい情報がより簡単に、より深く参照することができます。

序文

2010年9月には,日本でも多剤耐性アシネトバクターによる医療関連感染が社会問題化しました.また,ニューデリー・メタロ・ベーターラクタマーゼ(New Delhi metallo-beta-lactamase ; NDM-1)産生菌やカルバペネム系薬を分解する酵素であるKlebsiella pneumoniae Carbapenemase(KPC)産生菌などのいわゆる多剤耐性菌の世界的な流行も認められています.その一方で,世界的に多くの製薬企業が,新規抗菌薬の探索および開発から撤退する傾向も認められ,臨床現場では,既存の抗菌薬を上手に使用することは,感染対策において重要な課題の1つになっています.

感染制御においては,感染防止技術を駆使して微生物の伝播を抑制する,いわゆる「守りの感染制御」に加えて,患者さんを治癒させれば感染症の原因菌の伝播の可能性を減少させることができるという考えに基づいた,いわゆる「攻めの感染制御」の両面が重要です.特に,「攻めの感染制御」においては,抗菌薬の適正使用はもっとも根幹をなす概念の1つであり,これについては医師や薬剤師のみならず医療スタッフ全員で考えて対応していくことも必要です.

このような考えから,われわれは,2010年2月に看護師を対象とした「ナースのための 抗菌薬はじめの一歩」を出版し,看護師をはじめとする医療スタッフのみならず,医師や薬剤師の先生方からも高い評価をいただきました.「ナースのための 抗菌薬はじめの一歩」では,4コマ漫画にて疑問を取り上げ,その後に対話形式による平易な解説によって問題点を解決するというスタイルを採用しましたが,今回の「ナースのための 抗菌薬つぎの一歩」でも同様の形式を採用しました.また今回の書籍では,抗菌薬の管理編および感染症にかかわる検査編の2部構成としました.抗菌薬の管理編では,ナースステーションで問題となりやすい抗菌薬調製時の汚染,薬剤投与の順番,配合変化,相互作用,組織移行性などを,感染症にかかわる検査編では,髄液検査,C-reactive protein(CRP),血液培養検査など各種の臨床検査などについて学習することを目標としています.

本書は,前作に引き続いて,臨床の第一線でご活躍中の看護師をはじめとする医療スタッフの方々に有用なものになると確信しています.前作とセットで抗菌薬の基本について学習する資材としてご活用いただけることを願ってやみません.

2011年 7月吉日

愛知医科大学大学院 医学研究科 感染制御学
愛知医科大学病院 感染制御部 主任教授
三鴨 廣繁

目次

第1章 抗菌薬の管理

1 抗菌薬を溶かしてから......

・注射薬を溶解したり混ぜたりするときに注意することは何ですか?

・菌を殺すための薬である抗菌薬なら,細菌が混入しても問題ないのではないですか?

・細菌汚染を避けて保管すればよいのなら,まとめて抗菌薬を溶解したいのですが.

2抗菌薬の点滴に順番はある?

・そもそも,抗菌薬を2種類も使う必要があるのですか?

・投与順序を考慮しないといけない併用例には,何がありますか?

・注射用抗菌薬の点滴時間って大事なのですか?

3抗菌薬の配合変化

・パシル点滴静注液は側管から投与してはいけないのですか?

・パシル以外の抗菌薬で配合変化に注意しなければならないものはありますか?

4抗菌薬と一緒に使えない薬

・注射用抗菌薬と,てんかん内服薬との併用に問題があるのですか?

・抗菌薬と一緒に使ってはいけない薬は,ほかにもありますか?

5抗菌薬の希釈濃度

・シプロキサン注は希釈する必要がないのですか?

・希釈濃度を濃くすることによって,血圧などへの影響はないのですか?

・希釈する場合は,どのような方法があるのですか?

6抗菌薬の皮内反応?

・数年前までは,どこの病院でも皮内反応試験をしていませんでしたか?

・何のために皮内反応試験を行っていたのですか?

・皮内反応試験はまったく必要ないということですね?

7 抗菌薬の使用量が増えるとき

・最近,バンコマイシンの投与量が増えてきたのはなぜですか?

・バンコマイシンの投与量はどのように決めているのですか?

・投与の時間とは具体的にはどんなことですか?

8体の中での抗菌薬の動き

・抗菌薬の臓器移行性って何ですか?

・臓器移行性はどうやって決まるのですか?

9注意が必要な下痢とは

・まずは下痢止めが必要ではないのですか?

・感染経路とその対策について教えてください.

・クロストリジウム・ディフィシル腸炎を増大させるリスクは何かありますか?

10 苦い抗菌薬と甘い抗菌薬

・薬は水でのんだ方がいいのですか?

・クラリスDSはどうして苦くなってしまったのですか?

・抗菌薬の効果も変わってしまうのですか?

第2章 感染症にかかわる検査

11 検査の基本と髄液検査

・感染症が疑われる患者さんが来た場合,検査が先ですか? 抗菌薬の投与が先ですか?

・どんな時に髄液の検査をしないといけないのですか?

・髄液検査で,看護師が注意しないといけないことって何ですか?

12 抗菌薬選択のための検査

・どうして肺炎の患者さんに尿の検査が必要なのですか?

・感染症患者の診療では画像検査が大切な場合もあるのですか?

・培養検体をとるときに注意しないといけないことってありますか?

13 抗菌薬治療とCRP

・CRPってよく使われるのですが,感染症とは関係があるのですか?

・CRP値が感染症の治療経過と結びつかないことがあるように思うのですが......?

・プロカルシトニンとはどんな検査ですか? CRPと何か違うのですか?

14 血培2セット? 熱もないのに?

・血培をする感染症にはどんなものがありますか?

・2種類のボトルに採血しなければいけないのはなぜですか?

コラム

・感染管理の資格

・何が問題なんですか?

・手洗い石けん

・点滴できてない...

・ゲル派? 液体派?

・スポーツドリンクってアルカリ性ではないの?

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書籍情報

  • ISBN:9784525503512
  • ページ数:73頁
  • 書籍発行日:2011年8月
  • 電子版発売日:2011年11月19日
  • 判:AB判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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