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極めに・究める・リハビリテーションシリーズ 極めに・究める・脳卒中

  • ページ数 : 140頁
  • 書籍発行日 : 2018年10月
  • 電子版発売日 : 2019年10月16日
¥3,850(税込)
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商品情報

内容

【極めに・究める・リハビリテーション】
第1巻は「脳卒中」.シリーズコンセプトは「もうガチガチの教科書はいらない.
本当に役立つ臨床の『知恵』がほしい!」,国試クリアの先を見据えた,まったく新しい形の臨床指南書.
監修は相澤純也理学療法士(医学博士),脳卒中リハのエキスパートが体得した「臨床知」が本音ベースで語られる.

序文

監修者序文

医学事典で"脳卒中"は,「脳血流の障害と関連して起こる急性で臨床的な出来事の"すべて"をさし,24時間以上継続するもの」と定義されています.脳卒中では,「手足が思うように動かせなくなる運動麻痺だけ」でも,「うまく理解し話せなくなる言語障害だけ」でもなく,多種多様な障害の"すべて"が問題となります.さらに,患者ごとの個人差や既往歴などが影響し,これらの問題がさらに複雑になるのです.つまり,


みんなが納得できる1 つの答えを,
回帰式からパシッと出すことは簡単ではありません.


理学療法士,作業療法士,リハビリテーション等の専門医のような「リハビリテーション(リハ)専門職」には,まさに,この「すべて」の問題にうまく対応する能力が求められます.脳卒中後の患者がもとの生活に戻る,もしくは近づくように,最も近くで手助けをするリハ専門職にとって,「運動麻痺」や「感覚障害」などの一本一本の木の状態を知ることはもちろん大切ですが,最終的には「もとの生活」という"森"がみえないことには,患者を社会復帰の途中で,"遭難"の危険にさらしてしまうかもしれません.

極論をいいますと,「私の専門分野以外のことは知らないわ」というような"協調性のないニッチなリハ専門家"では使いものにならないのです.また,「自分ではやったことはないけど,要はXXじゃないですか?」というような"実務経験がなく,一般論で片づけようとするジェネラリスト"も,リアルな臨床現場では不要です.

では,本当に患者とその家族が頼りにできるリハ専門職とは,どういう人なのでしょうか...?私が思うに,「十分な経験とデータに裏づけされたスキルとともに,研究者としての視点(できれば経験)を持ち,患者の真の言葉や気持ちに寄り添い,徹底的に・前向きに・チームとともに解決策を推し進められる人」ではないでしょうか.

丸善出版より,『極めに・究める・リハビリテーション』シリーズの監修を依頼され,「第1弾は"脳卒中"」と相談されたときに,真っ先に頭に思い浮かんだのが藤野雄次先生でした.藤野先生は埼玉医科大学国際医療センターのリハビリテーションセンターで,脳卒中リハの最前線で活躍される傍ら,首都大学東京大学院で博士号を取得され,国際ジャーナルを含めてエッジの効いたオリジナル論文を多く執筆されています.しかも,専門理学療法士(神経),心臓リハビリテーション指導士,三学会合同呼吸療法認定士のライセンスもお持ちで,脳卒中の"すべての問題"に対応できるスキルがあります.まさに,脳卒中を専門とする中堅(エネルギーに満ちあふれている)世代のホープであります.お人柄もよく,私や,私の家族,知人がもし脳卒中になったら,


"チーム藤野"に面倒をみていただきたい


というのが本音です.

本書は,藤野先生の哲学,ご自身の研究によるエビデンス,リハの考え方と実践テクニックが非常にバランスよく述べられており,他のテキストでは学ぶことができない本音ベースの臨床エッセンスが満載されています.

本書は,藤野先生の哲学,ご自身の研究によるエビデンス,リハの考え方と実践テクニックが非常にバランスよく述べられており,他のテキストでは学ぶことができない本音ベースの臨床エッセンスが満載されています.

最後にわれわれに素晴らしい企画を提案し,出版まで導いてくれた丸善出版の程田さん,堀内さんをはじめとするスタッフの方々にお礼を添えて,監修の序とします.


2018年8月吉日

相澤 純也

目次

第1部 評価

1章 まずはコミュニケーション能力を確認しろ!

究める1 コミュニケーション能力はすべての評価に影響する

究める2 「意識障害の評価」をあなどらない

究める3 言葉を理解する能力と話す能力を確認すべし 

究める4 認知機能との向き合いかた

2章 運動麻痺の評価=BRSは間違い

究める1 Brunnstrom Recovery Stageの回復過程は絶対ではない

究める2 「量」と「質」の「評価」の壁という前提条件を知る 

究める3 運動麻痺の神経路は1種類ではない

究める4 患者状態や評価法の特徴を踏まえ,評価を使い分ける

3章 「バランス」という言葉は使わない

究める1 「便利な言葉」は使うべからず

究める2 動くことは「不安定な状態」をつくり出す

究める3 バランス尺度の要諦は「ものごとの本質」を捉えるべし

究める4 リハビリテーション専門職たるもの,機能回復にこだわるべし

第2部 治療

4章 「起き上がり動作」は側臥位を経由すべきではない

究める1 決まりきった「型」は忘れるべし

究める2 片麻痺患者の多くはやっぱり「非麻痺側」から起き上がる

究める3 2つの作戦を知っていれば治療できる ――「目には目を,歯には歯を」作戦

究める4 2つの作戦を知っていれば治療できる ――「もちつもたれつ」作戦

5章 「体幹が弱いから座れない」は間違い

究める1 脳卒中患者は,座れないが「立つこと」ができる

究める2 人間の体は,座るための仕様になっていない   

究める3 座るためには骨盤を「垂直」に立てる

究める4 麻痺側の体幹・股関節機能を高めなければならない

6章 なにがなんでも麻痺側の下肢に体重をかけるべきということはない 

究める1 麻痺側下肢に荷重する意義を考える(が,しかし...) 

究める2 麻痺側下肢への荷重のカギは「非麻痺側」である

究める3 荷重できるかどうかは非麻痺側のアソコをみる

究める4 うまく歩くためには装具を使い,たくさん歩け

7章 千本ノックは必要か  ――量より質? 質より量?

究める1 ガイドラインは「絶対」ではない

究める2 身体に叩き込む ――量をこなし,「体が覚えてらっ」とさせる

究める3 専門職としての真価は,オーダーメイド治療にあり

究める4 重力環境に身を置かねば「本末転倒」

第3部 日常生活活動

8章 リハビリテーションの環境は「日常」ではない ――日常生活活動:総論編 

究める1 「特殊な環境」である,と知る 

究める2 機能障害と生活動作をリンクさせる   

究める3 「想定外」を想定する    

究める4 リアルな生活環境は刺激がいっぱい

9章 理屈だけでは生活できない  ――日常生活活動:実践編

究める1 実用的なADLとは「セルフケア+αの動作」と心得る

究める2 麻痺側方向への移乗動作を練習すべし

究める3 移動手段は「歩行」だけではない

究める4 洋式生活と和式生活を区別すべきではない

第4部 リスク管理

10章 「胃が痛い」は要注意 ――重複障害のリスクマネジメント

究める1  超高齢社会(=「重複障害」増)では,3つの心づもりが大切

究める2 見えないリスクを診る

究める3 リスク管理は数字をみることではない

究める4 既往歴をあなどるなかれ


Column

1 言葉が出ないことのストレス

2 意識障害の落とし穴

3 評価するタイミングと条件を考える

4 足首の捻挫と同様に「脳みそ」も腫れる!?

5 危なくても介助しない

6 どんなに準備をしても「転ぶときは転ぶ」

7 えっ! 麻痺側から起き上がる...?

8 背臥位がとっても大事

9 「体幹」という言葉が,謎を深める

10 高次脳機能障害と動作.「半側空間無視」と「プッシャー現象」

11 ヒトは環境に支配されている!?

12 一方通行の運動指導は継続しない

13 変化を恐れない

14 顔のみえる関係性をつくる

15 バリアフリーにも「バリア」がある

16 生活のすべてが「道具」である

17 「おじぎをして立ち上がる」が通用しない!?

18 「臓器連関」を考える

19 意識障害や失語症がある人ほど声をかけなければならない

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書籍情報

  • ISBN:9784621303368
  • ページ数:140頁
  • 書籍発行日:2018年10月
  • 電子版発売日:2019年10月16日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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