PT・OTビジュアルテキスト専門基礎 解剖学

  • ページ数 : 399頁
  • 書籍発行日 : 2018年11月
  • 電子版発売日 : 2019年1月25日
¥6,160(税込)
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商品情報

内容

医療者になるための教育・学習のなかで,最も悩ましい解剖学の基本を分かりやすく解説!

解剖学のセミナー実績多数,解剖経験も豊富な理学療法士による書き下ろし.運動器を中心に器官系まで,セラピスト目線で解剖学の基本をわかりやすく解説.近年注目の筋膜についてもしっかり記載.

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序文

理学療法士・作業療法士の基礎の3本柱は解剖学・生理学・運動学である.現職者であれば,誰もがこの言葉を耳にしたことがあるだろう.当然ながら,解剖学の学習は学生の初年次のみで終わるものではなく,医療人として生涯を通じて継続しなければならない.しかし,近年の学生達を見ていると解剖学書ではなく,国家試験対策テキストで解剖学を学ぶ姿を多く目にする.この現状に対し,教育者として大きな違和感を抱いていた.約3年前,羊土社様より本書の依頼をいただいた際に上記に対応する書籍を作り上げたいと強く思ったことを,今も鮮明に覚えている.

本書は順天堂大学 解剖学・生体構造科学講座の坂井建雄教授の監修のもと,理学療法士として初めて単著で書き上げた解剖学書である.以下に本書の特徴を挙げる.

第1に用語の正確性である.現職者が日々の臨床現場で用いるリスター結節,第2肩関節,ジェルディ結節(ガーディ結節ではない)などは,解剖学用語としては扱われていない.そのため,一般的な解剖学書には記載されないのが通例である.しかし,それらは解剖学用語ではない反面,臨床用語としては非常に重要な意義をもっている.そこで本書では解剖学用語に準じたうえで,臨床用語についても記載を行っている.

第2は図譜へのこだわりである.本書の執筆に際し,数百点の図譜の描き下ろしを依頼した.また併せて,臨床現場や国家試験などを想定し,非常に多くの修正を実施している(細やかな依頼に応えてくれたイラストレーターの吉田 壮氏には,心から敬服する).どういった点にこだわりがあるかは是非,ご自身の目で確かめていただきたい.

第3は理学療法士・作業療法士の教育を想定した構成である.我々の解剖学の教育において運動器の占める割合が多いことは,国家試験の出題率を見ても明白である.また,運動器の知識は運動学や整形外科,評価学などの履修に先立って身につけておかなければならない.そのうえで本書は,一般的な解剖学書よりも運動器に比重を置いた構成に仕上げている.また各章に多くのコラムを加えることにより,国家試験・臨床実習・卒後教育に直結する知識を身につけることができる内容となっている.

本書を書き進めるうえで,分不相応な依頼ではないかと苦悩する時期もあった.しかし,本当に多くの方々の支えのおかげで今日という日を迎えることができた.本書の監修を快く引き受けていただき,いつも不肖の教え子に多くの学びを与えてくださる坂井建雄教授には心から深謝したい.そして同研究室で共に学ぶ吉田俊太郎先生,木ノ瀬翔太先生をはじめ,助言をくれた多くの同志達には感謝の念に堪えない.そして今回の企画を立ち上げてくれた羊土社様,とりわけ多くのサポートをしてくれた望月恭彰様,溝井レナ様に心から謝意を表したい.

最後に,いつも心身ともに支えてくれた妻・芳恵,遊びたい気持ちを抑えて我慢してくれた3人の子供たち,そして職業人として学び続ける姿勢を背中で教えてくれた母・敏子に心から感謝する.


2018年10月

町田 志樹

目次

第1章 総論

1)身体の区分

1.体表での区分

2.体内の腔所

3.基本肢位

4.安静立位姿勢における重心線

2)面や方向を示す用語

1.人体の主要平面

2.人体の方向を示す用語

3.身体の基本的運動方向

3)骨の構造

1.骨の分類

2.骨の構造

3.骨単位

4.骨の再構築(リモデリング)

4)筋の構造

1.筋の種類

2.骨格筋の各部の名称

3.収縮の種類

4.骨格筋の形状による分類

5)関節の形態と可動域

1.連結の分類

2.関節の構造(滑膜性の連結の構造)

3.関節の形状と動き

4.関節とてこ

5.関節可動域

6.歩行周期

第2章 上肢

1)上肢の骨

1.肩甲骨

2.鎖骨

3.上腕骨

4.尺骨

5.橈骨

6.手根骨

7.中手骨

8.指骨

2)上肢の関節

1.胸鎖関節

2.肩鎖関節

3.肩関節(肩甲上腕関節)

4.肘関節

5.上橈尺関節

6.下橈尺関節

7.前腕骨間膜

8.橈骨手根関節

9.手根間関節

10.手根中手関節

11.中手指節関節

12.指節間関節

3)上肢の筋

1.胸部の筋

2.背部浅層の筋

3.肩甲骨周辺の筋

4.上腕の筋

5.前腕の筋

6.手の筋

4)上肢の筋膜

1.胸部浅層の筋膜

2.背部浅層の筋膜

3.肩甲骨周辺の筋膜

4.上腕の筋膜

5.前腕の筋膜

6.手の筋膜

5)上肢の神経

1.神経根

2.神経幹

3.神経束

4.鎖骨上部と鎖骨下部

6)上肢の脈管

1.上肢の動脈

2.上肢の静脈

第3章 下肢

1)下肢の骨

1.寛骨

2.大腿骨

3.膝蓋骨

4.脛骨

5.腓骨

6.足根骨

7.中足骨

8.趾骨

2)下肢の関節

1.股関節

2.膝関節

3.脛腓関節

4.距腿関節(足関節)

5.足の関節

6.足趾の関節

3)下肢の筋

1.大腿前面の筋

2.大腿内側の筋

3.殿部の筋

4.大腿後面の筋

5.下腿前面の筋

6.下腿外側の筋

7.下腿後面の筋

8.足の筋

4)下肢の筋膜

1.骨盤前面の筋膜

2.殿部と大腿の筋膜

3.下腿・足の筋膜

5)下肢の神経

1.腰神経叢

2.仙骨神経叢

3.尾骨神経叢

6)下肢の脈管

1.下肢の動脈

2.下肢の静脈

第4章 頭頸部・体幹

1)頭部の骨

1.頭蓋の骨

2.脳頭蓋を構成する骨

3.顔面頭蓋を構成する骨

4.頭蓋の前面の構造物

5.頭蓋の側面の構造物

6.頭蓋の上面の構造物

7.頭蓋の後面の構造物

8.頭蓋の下面(外頭蓋底)の構造物

9.内頭蓋底の構造物

2)椎骨

1.椎骨の基本形

2.各椎骨の形態と特徴

3)胸郭の骨

1.胸郭の骨格

2.胸郭口

3.胸椎

4.肋骨

5.典型的な肋骨の構造(第3〜10肋骨)

6.非典型的な肋骨の構造

7.肋軟骨

8.胸骨

4)頭頸部と体幹の関節

1.頭部の関節

2.脊柱の関節

5)頭頸部の筋

1.顔面の筋

2.頸部の筋

6)頸部の筋膜

7)体幹の筋

1.胸部の筋

2.腹部の筋

3.骨盤底の筋

4.背部の筋

8)体幹の筋膜

1.腹部の筋膜

2.背部の筋膜

第5章 循環器系

1.肺循環と体循環

2.血管の構造

3.心臓

4.全身の動脈

5.全身の静脈

第6章 呼吸器系

1.鼻

2.副鼻腔

3.咽頭

4.喉頭

5.気管と気管支

6.肺

7.縦隔

第7章 消化器系

1.口腔

2.口唇,頬,口蓋

3.舌

4.歯

5.唾液腺

6.咽頭

7.食道

8.胃

9.小腸

10.大腸

11.肝臓

12.胆嚢

13.膵臓

14.脾臓

15.腹膜

16.嚥下

第8章 内分泌系

1.内分泌と外分泌

2.内分泌腺の種類

3.ホルモンの特徴

4.視床下部

5.下垂体

6.松果体

7.甲状腺

8.副甲状腺(上皮小体)

9.膵臓

10.副腎

11.腎臓

12.性腺(生殖腺)

13.消化管

14.心臓

15.脂肪細胞

第9章 泌尿器系

1.腎臓

2.尿管

3.膀胱

4.尿道

5.生殖器

第10章 神経系

1.神経系の区分

2.神経系を構成する細胞

3.中枢神経系の構成

4.末梢神経系の構成

5.自律神経

第11章 感覚器系

1.外皮

2.視覚器(眼窩と眼球)

3.平衡聴覚器(耳)

4.嗅覚器

5.味覚器


巻末付録

1.人体の骨格,筋,動静脈

2.筋の起始・停止部

3.筋の英名

4.正常MRI画像

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書籍情報

  • ISBN:9784758102346
  • ページ数:399頁
  • 書籍発行日:2018年11月
  • 電子版発売日:2019年1月25日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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