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ステップ ビヨンド レジデント 4 救急で必ず出合う疾患編 Part2

  • ページ数 : 222頁
  • 書籍発行日 : 2008年4月
  • 電子版発売日 : 2012年3月31日
4,730
(税込)
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商品情報

内容

“研修医は読まないでください?”そんなコピーをもち、発行以来きわめて好評の指導医のための研修医指導虎の巻「ステップビヨンドレジデント」の第4巻救急で必ず出合う疾患編Part 2です。
第4巻では胸痛や高血圧など救急現場で頭を悩ませる症状へのアプローチがお馴染みのハヤシ節でよくわかる!
電子書籍版ならではの今日の治療薬・南山堂医学大辞典へのリンク参照、PubMedリンクなどの機能で、さらに快適に、そして深く読みふけることができます。

序文

『ステップビヨンドレジデント』も早やパート4になっちゃったではありませんか!皆様,どうもありがとうございます.感謝感激あめあられです.

感度,特異度いろんな疫学が医学に応用されるようになって久しい.しかし,ちょっと待ったぁ!人間の死亡率ってどれくらい?この病気になれば○%なんて言われるが,実際オギャーとこの世に生を受けてから死亡率100%なのが「人間」なんだよね.反論する人は,死なない人間を連れてきてみてください・・・アハ.医学も完璧ではない.あくまでも確率論であり,いつでも最大の確率をもって対応できる神様のような医者がいたら苦労はしない.臨床家に必要なのは,診断確率をなるべく上げようとする努力と,患者の側に立って行う精一杯の誠意だろう.結果論で物を言う揚げ足取りの裁判にはうんざりする.医者の現場離れが一層加速する事例ばかりだ.医学の研究だってprospectiveにみないといけないのに,裁判ってみんなretrospectiveだから医者に不利な世の中になったものだ.愚痴が多くなったのは年をとった証拠?

答えが1つの数学と違い,人生にはいろんな答えがあり,医学の治療にもいろんなアウトカムがある.「私は心筋梗塞です」と言って患者が受診してくれたらどんなに楽だろう・・・.今まで信じられていた「医学」が実はあまり根拠がない経験則を踏襲していることも多いと,この『ステップビヨンドレジデント4』を読んでいただければ,いくらかおわかりになるだろう.また病気という輩はあの手この手を使って我々をだまして「誤診」の道へいざなってくれる.あぁ,困ったもんだ.この見逃しやすいパターン認識はとても大事であり,かつどんなに気をつけても早期には診断できない疾患は,巷に山ほどあるということも知っておかなければならない.早期診断がつかないことも頻繁にあり,警戒を高めて経過観察をするのが大事だということは,医者だけじゃなく患者も知っていないといけない.注意深く経過を見る責任は医者にも患者にもあるわけで,その情報を提供・共有するのは医者の責任だろう.見逃しはしないかと,もうびびりまくって診察するのが救急の世界だからこれまたストレスが多いよね.

ファジーでつらい世界に生きていても,我々の多くの医者はやはり医者しかできない.患者が良くなって笑顔でお礼を言われたときに出てくるエンドルフィン(?ンなアホな)ジャンキーになってしまっているのだから・・・.患者のクレイマーだって患者のなかではその一部に過ぎない.医者だって変なのは一部に過ぎない・・・きっと.どんなに夜中に眠くて,トイレも我慢して,人格が崩壊しそうになっても,志し高くすべての患者を受け入れる医者になろう!コモンディシーズ(熱性痙攣,高血圧,胃腸炎など)も奥が深い.志し高く勉強しよう!頑張れ,ポストレジデント!


本書の正しい使い方

・本屋に行ったら,ついでに『ステップビヨンドレジデント』1,2,3をそろえて買っておく

・『ステップビヨンドレジデント』2と並行して4を読んで,よくある救急疾患に強くなる

・英語の必読文献のみを事前にレジデントに配って勉強会を開催し,自分は『ステップビヨンドレジデント』を隠れて読んでおき,勉強会の締めくくりはあたかも自分は全部文献を読んでいる振りをする

・必読文献は図書館で調べて自分で読むようにする.エライ!

・レジデントノート連載時と比べて,どこがどう変わったかをみつけて喜ぶ

・トイレに置いて,ひと踏ん張りにつき1章ずつ読む.においが付いても責任は負いません.あしからず・・・

・本書を読んで,胸痛は奥が深いことを痛感したら,精神安定剤を飲む・・・NOT!飲んでも効果はありませんのでやめてください.わからない時はわからないものです

・『ERアップデート』セミナーに本書をもって行き,Dr.林に見せて,「どうもありがとうございます」と言わせしめる

・いわゆる"偉い"先生の目には届かないところに置いておき,いつでも読めるようにしておく(本書は若い医者には人気があるが,学術派のいわゆる"偉い"先生には人気がないという噂があるらしい・・・あ,噂じゃない,失礼しました).

・「なかなかこの本もよく書けているね」と若い医者に声をかけて,自分も若い医者の仲間だということをアピールする

・救急室に置いておき,ボロボロになってきたら,「取替え時期です」のマークが浮かんでくる(・・・かもしれない)ので新品を買い足す


いつもながらこのような拙筆な文章を,責任をもって(たぶん)出版してくださる羊土社の皆様に感謝いたします.そして,いつも元気をくれるレジデントに心からありがとう!


平成20年 4月吉日

林 寛之

目次

1章 ER Myth 医学の神話? 迷信? ~あなたは今の診療内容を信じますか?~

1 気管挿管適応のMyth?【gag reflex(咽頭反射)があれば気管挿管は不要?】

2 過換気症候群のMyth?【過換気症候群だけだと思ったら・・・ナント】

3 ショックにTrendelenburgって本当に効果があるの?【ショックにはTrendelenburg体位?】

4 創傷処置のMyth【指ブロックにエピネフリン?】

5 デキスターチェックのMyth【偽低血糖】

6 たかが便秘,されど便秘【便秘 vs 腹部X線】

2章 無理,無駄,むらをなくしませう!~ちょっと待った,その検査,本当に信頼をおきすぎていませんか?

1 血液検査の絨毯爆撃してませんか?【CRPが0の虫垂炎】

2 術前検査はどこまで必要?【虫垂炎の術前検査】

3 血液培養は常に有用・・・ンなわけない!【髄膜炎で血液培養を忘れた!】

3章 Ominous sign「ザ・胸痛!」Part 1 ~心筋梗塞編~

1 疑わなければ始まらない ~それでも医療者は騙される... 【胃が痛いと言ったのに.../のどが痛いと言ったのに...】

2 思い込みは禁物!【検査はみんな正常だったのに...】

4章 Ominous sign「ザ・胸痛!」Part 2 ~大動脈解離編~

1 確かに心筋梗塞なんだけどねぇ... 胸部大動脈解離って何者?【これって心筋梗塞!?】

2 どうして見逃すのだろう? ~リスクを甘くみてはいけない~【うそでしょ,こんなに若いのに!?】

5章 Ominous sign「ザ・胸痛!」Part 3 ~肺血栓塞栓症編~

1 リスクファクター【胸膜痛じゃなかったのに】

2 頑固な治療? tPAはいつ使う?【ショックを呈する胸痛】

6章 チョロイ下痢...のはずだけど...

1 こわい胃腸炎? こわくない胃腸炎?【「吐き下し」の患児を親はとかく心配なのだ 】

2 胃腸炎食事指導のMyth【食事療法のコツ】

3 便培養のエビデンス【その便培養は本当に必要?】

7章 あぁ,熱性痙攣ね.えっ? 本当に熱性痙攣なの?~熱性痙攣のウソ・ホント~

1 熱性痙攣になりやすい小児って?【熱性痙攣】

2 どこまで検査が必要か?【熱性痙攣の検査】

3 どうしても痙攣を止めたいとき...【痙攣重積】

8章 ばい菌なんかに負けるもんかぁ!~Surviving Sepsis Campaign~

1 ちょっと待ったぁ!早期の敗血症の認知が先!【敗血症】

2 人工呼吸管理のキモ【敗血症+人工呼吸】

9章 高血圧のサジ加減 Part 1~無症候性高血圧って緊急なの?~

1 救急室での血圧値は信頼できるか【無症状の高血圧】

10章 高血圧のサジ加減 Part 2~高血圧緊急症のポイント~

1 高血圧性脳症はあくまでも除外診断【尿閉による高血圧】

2 降圧療法のサジ加減【胸部大動脈解離】

11章 高血圧のサジ加減 Part 3~脳卒中の血圧コントロール~

1 微妙なサジ加減の必要な脳梗塞高血圧【脳卒中】

2 いけいけガンガン降圧は御法度~脳出血~【脳出血】

ポストレジデントへ,最後にひとこと

付録:メンターノート

索引

付録:シリーズ既刊書籍の索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758106450
  • ページ数:222頁
  • 書籍発行日:2008年4月
  • 電子版発売日:2012年3月31日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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