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- 臨床医学:外科系
- 新NS NOW 3 基本開頭術と頭蓋底開頭術
商品情報
内容
No.3では,開頭術を取り上げた。皮切や体位・各種器具の使用法など術前の知識に加え,基本となる開頭術,頭蓋底部の開頭術と若手脳外科医が必須とする開頭術の情報を一括で揃えている。開閉頭に精通した新進気鋭の医師たちが,初歩から応用まで,「なぜここでこうするのか」を丁寧に解説し,わかりやすく紹介している。
> 新NS NOWシリーズ
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序文
序文
これまで時おり高名な脳神経外科の先生の開頭を目にする機会がありましたが,そのときいつも驚かされたのは,手術の上手な先生は例外なく開頭が速くて綺麗,さらにいうと顕微鏡のドレープ掛けも速いということでした。「開頭の下手な脳外科医はマイクロも下手」と俗にいわれますがこれは真実と思います。手術時間の長い理由の第一は,開閉頭が遅いことだと思いますし,大量出血も開頭時の止血が不十分で生じることが多いと思います。
開閉頭は脳神経外科の基本技術です。そのため「開閉頭なんて見ていれば分かるだろう?」という感じで,何となく先輩に教わり,何となくいつものように行っている人がほとんどではないでしょうか?しかし果たして自分の行っている開閉頭はベストなのでしょうか?他にもっとよい方法はないのでしょうか?まずステレオ思考をやめ,こういった疑問を持っていただきたいと思います。どうすればより早く,より正確で,出血が少ない綺麗な開閉頭ができるのでしょうか?なぜ自分が開頭すると,いつもsphenoid ridgeやSSSから出血し,なかなか止められないのでしょうか?これはやりかたがまずいからで,疑問を持ち,よい方法を学ぶだけでかなり改善します。しかも開閉頭にはマイクロ操作のような器用さは必要なく,正しい手順を学び真面目さがあれば飛躍的に改善します。
現代の若手脳神経外科医の多くは,開閉頭のような基礎的な課題でも,合理的な説明を求めていると思います。「大体こんな感じで」的な説明は駄目だと思います。そこで『新NS MOW』第3巻では「基本開頭術と頭蓋底開頭術」と銘打って,基本中の基本である開頭術について,体位から硬膜切開までを丁寧に解説していただきました。
開閉頭を行うためにはセットアップ,皮膚切開のデザイン,burr holeの位置など多くの解決すべき課題が内在しています。また再開頭の注意点は?感染,髄液漏が起ったらどうするのか?などトラブルを考えるとヴァリアントも大変広いです。
本書では,開閉頭に精通した新進気鋭の先生方に,初歩的な点を微に入り細に入り解説していただきました。多くの美しいイラストがポイントを浮き彫りにしています。ご一読いただき,いかに執筆者の先生が開閉頭について熱意と思い入れをもっておられるか,また実にいろいろなTipsを駆使しておられるかを実感して下さい。本書を十分に熟読され,明日からは「なぜここにburr holeを開けるか,分かるか?」と後輩に蘊蓄を傾けながら開頭してほしいと存じます。
本号は前号の「若手脳神経外科医が経験したい手術アプローチ」と対になっています。両者で学習すれば修得すべき基本技術が,実際にできるレベルにまで引き上げられると確信しております。本書によって,皆様がさらにハイレベルの脳神経外科医に成長されることを祈念しております。
福井大学医学部医学科感覚運動医学講座
脳脊髄神経外科領域教授
菊田健一郎
目次
Ⅰ 基本編
頭位固定,剃毛,皮膚切開,筋層切開から閉頭
皮膚切開・縫合における形成外科的留意点
頭蓋骨固定,チタンプレートの使いかた
穿頭,クラニオトーム,リューエル,エアードリル,ソノペットの使いかた
硬膜縫合の工夫,髄液漏対策,人工硬膜,フィブリン糊
Ⅱ 応用編
前頭開頭の基本とバリエーション
前頭側頭開頭術の基本とバリエーション
側頭開頭術の基本とバリエーション
頭頂開頭術の基本とバリエーション
後頭開頭術の基本とバリエーション
外側後頭下開頭術の基本とバリエーション
正中後頭下開頭術の基本とバリエーション
眼窩頬骨弓切除術:Orbito-Zygomatic Approach
前床突起削除術の基本とバリエーション
錐体骨削除術の基本とバリエーション
後頭蓋窩削除の基本とバリエーション
◆シリーズ わたしの手術記載
①Transzygomatic anterior petrosal approachによるpetroclival-petrotentorial meningiomaの手術
②小脳虫部破裂AVM
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書籍情報
- ISBN:9784758315630
- ページ数:180頁
- 書籍発行日:2015年9月
- 電子版発売日:2018年12月14日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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