• M2PLUS
  • 大腿骨近位部骨折 チーム医療スターターガイド
  • ISBN : 9784758318730
  • 書籍発行日 : 2019年10月
  • 電子版発売日 : 2020年3月20日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥3,850 (税込)
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商品情報

チーム医療導入にあたって実際に起こった問題やその解決法をステップごとにリアルに紹介!

高齢者・骨粗鬆症患者に多発する大腿骨近位部骨折は,単に骨折を治療するだけでなく,多様な基礎疾患を有する高齢患者として多職種(チーム)で連携して治療することが合併症や二次骨折の予防につながる。 本書では,国際的にも評価が高い富山市民病院での経験を基に,多職種連携治療の具体的な導入の仕方をステップに分けてQ&A方式で解説。導入時に実際に起こった問題やその解決法を紹介し,各部門内で実際に使用している大腿骨近位部骨折の簡易マニュアルも掲載。

■ 序文

序文

高齢者人口の増加とともに,高齢者大腿骨近位部骨折は増加し,現在約2 0 万例発生していると推定されています。その数はさらに増加することが予想されています。大腿骨近位部骨折をきっかけとしてそれまで独歩できた方が,介護が必要になる場合や,寝たきりになることも少なくありません。また高齢者大腿骨近位部骨折は生命予後にも影響し,1年後の死亡率は1 5 ~ 3 0%といわれており,重篤な骨折です。そのため患者さん本人のみならず,家族さらには社会経済的負担も少なくありません。

高齢者骨折治療では,①安全・円滑な早期手術,②既存疾患を含めた周術期の全身管理,③転倒予防と骨粗鬆症治療を中心とした二次骨折予防が重要です。『大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン』では,早期手術は合併症が少なく,生存率が高く,入院期間が短いことよりできるだけ早い手術を推奨していますが,現実的には入院から手術までの期間は全国平均で4 . 2 日(日本整形外科学会骨粗鬆症委員会 大腿骨近位部骨折 全国調査2 0 1 7 年)となっており,欧米に比較して著しく長くなっています。手術待機期間が長くなることにより,せん妄,褥瘡,誤嚥性肺炎,尿路感染症,深部静脈血栓症をきたしやすく,手術後の回復も遅れ,予後が不良になります。そのため多職種の協力による早期手術,周術期管理,二次骨折予防が不可欠になります。欧米では十数年前から,老年病医を含めた多職種連携診療(orthogeriatric comanagement)が行われ,過去の多くの報告からは,手術待機期間短縮,合併症減少,入院期間短縮,入院中死亡率低下,再入院率低下,長期死亡率低下,医療費削減が明らかとなっています。また高齢者は,元々多くの既存疾患を伴っていることが少なくなく,ただ単に骨折の治療を行うだけでは十分な治療とはいえません。

われわれの施設では,2013年から病院のチーム医療プロジェクトとして,高齢者大腿骨近位部骨折に対する多職種連携チームを構成し,診療を行っています。その際の基本方針として,さまざまな既存疾患を有する高齢者骨折を単なる整形外科の骨折患者としてではなく,骨折を有する高齢患者として病院全体で治療することにいたしました。その結果,欧米の成績と遜色ない成果が得られています。

本書では富山市民病院で行っている大腿骨近位部骨折に対する多職種連携診療の経験から,導入の参考となる事項に関してQ &A形式で紹介します。本書が各施設で多職種連携診療導入の際の一助となれば幸いです

2019年9月

富山市民病院高齢者大腿骨近位部骨折に対する多職種連携アプローチプロジェクトチーム
澤口 毅

■ 目次

Ⅰ章 大腿骨近位部骨折を取り巻く現状

わが国の医療の現状

安全・円滑な早期手術

 適切な手術時期

 海外での取り組み

 当院での取り組み

 コラム 早期手術と抗凝固薬

既存疾患を含めた周術期の全身管理

 チームで取り組む全身管理

 当院のチーム医療開始後の評価

二次骨折予防(骨粗鬆症治療,転倒予防)

 二次骨折のリスク

 二次骨折予防の取り組み

 急性期病棟での取り組み

 骨粗鬆症治療継続に向けた取り組み

Ⅱ章 チーム医療導入のステップ

ステップ1 まずは,自施設の分析からやってみよう

ステップ2 他科の協力を取り付けよう  キーワードは「仕事量は増えません」

ステップ3 チームが効率的に動けるようにしよう

ステップ4 実際に,チーム全体と各科用のマニュアルを作ってみよう

ステップ5 ステップ1 のデータと比較して,改善率を確認しよう

Ⅲ章 各部門別の大腿骨近位部骨折簡易マニュアル

地域連携部門

整形外科外来

救急科

内科

麻酔科

周術期ケア部門

リハビリテーション部門

薬剤部門

栄養科

メディカルソーシャルワーカー(MSW)

■ 特記事項

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