General Physician 循環器診察力腕試し 達人の極意,マスター!

  • ページ数 : 115頁
  • 書籍発行日 : 2012年9月
  • 電子版発売日 : 2012年12月22日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

視ただけでCVP20cmH2O以上! 触っただけでASのOpe適! 聴いただけで大動脈二尖弁! 明日からベッドサイドが楽しみになる!!

日常の診察で要となる循環器領域の視診・触診・聴診について「あなたならどう診る?」「どうする?」形式で学ぶクイズ本。楽しみながら知識の吸収・チェックができ,学会などの帰りに読むにもお手ごろ。内容は少しマニアックなものまで含むが,ジョークを交えながら気軽に読めるように構成しており,診察の腕を上げるには絶好の1冊。巻末に「日常診療で使える一言集」のオマケ付き。本文とリンクしている。

著者は日ごろ,『循環器physical examination講習会』『聴診のススメ』をはじめ,全国各地で身体所見の取り方についての講演を行ってきた経歴を持つ。視ただけで「CVP20cmH2O以上!」, 触っただけで「ASのOpe適!」, 聴いただけで「大動脈二尖弁!」とカッコよく言ってみたい方,ぜひ一読を。

序文

本書は循環器領域の身体所見を手軽に勉強してもらうために,これまでの筆者の経験をもとにまとめたものである。楽しめるように『あなたならどうする,どう診る』形式のクイズ本にした。

言うまでもないことだが,最近の画像診断の進歩は著しく,それは循環器領域も例外ではない。いままで見えなかったものが見えるようになり,平面視しかできなかったものが立体的に見えるようになった。身体所見は診療の基本とはいうものの,「身体所見などとらなくても,エコーやCTをみれば,はるかに正確な情報が得られるじゃないか」という声も聴かないわけではない。では身体所見はもはや不要か? 筆者はむしろ逆だと考える。当たり前のことだが,身体所見は非侵襲的である。そして放射線被曝もなく,もちろん造影剤も使わないから安全この上ない。その上,身体所見から得られる情報はリアルタイムで,しかもほとんど道具も使わず,どこでも何度でも所見をとれる。CTはもちろん,エコーといえども毎日施行するのは困難だし,ベッドサイドや外来,いわんや在宅で施行しようと思ったら大変だ。一方で,画像診断の進歩は身体所見の精度を上げるのに有効だ。身体所見を古典的な指標ではなく,最新の定量的な指標と比較することで,新たな知見が得られるのではないかと筆者はひそかに期待している。

筆者には二人の師匠がいる。一人は元神戸市立中央市民病院循環器センター部長で,前大阪市立大学医学部循環器内科教授,現在は西宮渡辺心血管センター院長の吉川純一先生,もう一人は元バッファロー大学臨床准教授のJules Constant氏である。本書の中にも吉川先生は『師匠』として,Constant氏は実名で登場する。筆者の身体所見の基礎はほぼ100%この二人の師匠から手ほどきを受けたものであり,そもそも身体所見に興味をもったのもこの両氏の影響である。したがって,本書の内容は両氏の著書と内容的に大いに重複するが,これは当然といえば当然のことである。最近は『循環器physical examination講習会』を通じて,善通寺病院の福田信夫先生や榊原記念クリニックの羽田勝征先生にご指導いただいており,さらには『日本の聴診の父』ともいえる坂本二哉先生にも直接間接のご指導を受けている。書面を借りて,諸先輩方のこれまでのご指導に厚く御礼を申し上げたい。

本書は視診触診編,心音編,心雑音編,番外編からなっており,いずれも症例提示のあと設問があり,その解説解答という構成だ。設問は4つの選択肢から一つだけ選んでいただくという設定だが,あまり気負いこまずにソファに寝転がって,スナック菓子でもつまみながら,あるいはビール片手に読んでいただければと思っている。

さて,話は変わるが筆者の出身地である名古屋の名物に『ひつまぶし』というものがある。食べたことがある方も多いと思うが,ひつまぶしはうなぎ丼の一種で,3通りの食べ方ができることで知られる。最初は普通にうなぎ丼として,2杯目はノリやきざみネギなどの薬味と一緒に,3杯目はお茶漬けにして食べる。本書も最初は普通に前から問題を解きながら読み,2回目は興味のあるところや実際に遭遇した疾患の項目を拾い読み,3回目は巻末の索引から逆に読んでみてもいいと思う。このため索引には本文中に出てくるエピソードに使われている用語も盛り込んであり,引きたい箇所の'あたり'をつけるのにも使え,それなりに楽しめるのではないかと自負している。いずれにせよ,ひつまぶしのように,いろんな味わい方をしていただければ幸いである。皆様にとって,そばにおいて折に触れてちらっと読み返すような本となれば筆者冥利に尽きるというものである。


2012年 8月

室生 卓

目次

パート1 視診,触診編

1.冷たくなった手

2.温かくなった手

3.へこむ拍動を探す

4.頸を見る

Column Nohria-Stevenson の分類

5.下から上へ膨隆する頸部拍動

6.長く触れる脈

7.大きく減衰が早い脈

8.心尖拍動を触れるだけで!?

9.ダブルで触れる心尖拍動

Column 左室肥大

10.手のひらで心臓を触る

パート2 心音編

1.心音のセンス?

2.心房細動に大きなⅠ音

Column 犬とボーリングと聴診

3.「ドッキリ!?」

4.Ⅱ音が響く?

5.Ⅱ音「ダッタカ」!?

6.若きアスリートの心尖部過剰心音

7.左側臥位,心尖部でのみ聴こえる低調な音

パート3 心雑音編

1.73歳の収縮期雑音

2.風邪で受診しただけなのに

3.胸骨右縁の拡張期雑音

4.Ⅱ音をまたぐ雑音?

5.行ったり来たり雑音

パート4 番外編

1.Ⅰ音の大きな分裂

Column BAV

2.拡張型心筋症のⅡ音分裂

Column 心臓再同期療法

3.心房中隔欠損で聴かれた往復雑音?

日常診療で使える一言集

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書籍情報

  • ISBN:9784765315333
  • ページ数:115頁
  • 書籍発行日:2012年9月
  • 電子版発売日:2012年12月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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