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画像診断 2015年臨時増刊号 (Vol.35 No.11) ステップアップのための骨軟部画像診断 −Q&Aアプローチ−

  • ページ数 : 252頁
  • 書籍発行日 : 2015年8月
  • 電子版発売日 : 2017年1月20日
¥4,620(税込)
ポイント : 84 pt (2%)
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商品情報

内容

"疾患数が多岐にわたる骨軟部領域について,研修医・画像診断医が疑問に思うであろう事柄53項目を取り上げ,独学に適したQ&A形式でまとめた.もう一歩ステップアップするための,疑問解決につながる1冊!
*都合により,紙版の誌面と異なり割愛される箇所があることがございます(p.s38-s42,s52-s63,s68-s77,s112-s117,s122-s125は未収載となっております).

序文

序文

骨軟部領域の画像診断は勉強しにくい,あるいはとっつきにくいと指摘を 受けることがある.他の領域を専門とする放射線科医によれば,骨軟部は全 身にわたる臓器で,それぞれの部位ごとに局所解剖を覚える必要がある,軟 部腫瘍に代表されるように疾患数がやたらに多い,一方でどこの施設にも適 当な指導医がいるわけではない,といったことなどがその理由のようである. また,入門書は比較的多いが,もう一歩ステップアップするための良い参考書 がないという声も聞く.そこで本書では,多少とも骨軟部領域に興味を覚え た画像診断医が,読影に際して疑問に思うであろう事柄を取り上げ,独学に適 したQ&Aの形式で症例集を作成することとした.

本書では骨軟部疾患を骨折,上肢/下肢の外傷・障害,代謝・内分泌疾患, 関節疾患,感染症,腫瘍・腫瘍類似疾患,脊椎疾患,その他の疾患に分けた. そして,それぞれの領域において普段の読影で疑問に感じるであろう事柄を, 53個の質問形式で項目立てをした.各項目の基本構成は,Q:疑問,A:回答, 本文(症例提示),これは必読,ちょっとひとことである.

"Q:疑問"では少し細部にこだわり過ぎることを恐れず,できるだけ具体 的な質問を用意した."A:回答"は質問に対し簡潔にまとめた答えである.

"本文(症例提示)"では,局所解剖の理解が必要な症例においては,必ず解剖 の模式図やCT・MRIなどの画像を使って画像診断に必要な局所解剖を解説し た上で,症例提示をしていただいた.局所解剖の説明が不要な症例については, 画像診断医が知っておくべき疫学,臨床,治療方針など疾患の一般的な知識,特 徴的な画像所見や画像上の鑑別診断について解説いただいた.また本文中の重 要な箇所を強調することで,時間のない読者にもポイントをつかみやすくした.

"これは必読"は疑問を解決するために読んでおきたい推薦文献の紹介, "ちょっとひとこと"は執筆者から読者へ伝えたい豆知識である.

普段読影をしていて気になるところはだいたい決まっている.本書では, そのような骨軟部領域の画像診断を行う上でちょっと気になる"きも"を集め てQ&A形式の症例集とした.本書が読者諸氏にとってステップアップにつな がることを願っている.


2015年7月

東京慈恵会医科大学放射線医学講座
福田国彦

目次

第1章 骨折

Q1 骨折の急性期と慢性期の合併症について教えてください.

Q2 軟骨下脆弱性骨折と骨壊死との関係を教えてください.

第2章 上肢の外傷・障害

Q1 腱板断裂の分類と報告のポイントを教えてください.

Q2 腱板疎部損傷,長頭腱滑車損傷について教えてください.

Q3 SLAP lesionの臨床症状と画像所見を教えてください.

Q4 肩関節脱臼のBankart lesionとHill-Sachs lesionについて,報告のポイントを教えてください.

Q5 肘の内・外側上顆炎(内側・外側側副靱帯損傷を含む)について教えてください.

第3章 下肢の外傷・障害

Q1 アスリートの鼠径部痛(恥骨結合炎,腸骨・坐骨付着部損傷)には,どんなものがありますか?

Q2 一過性大腿骨頭萎縮症について教えてください.

Q5 半月板の解剖と損傷の種類を教えてください.

Q8 膝蓋軟骨軟化症について教えてください.

Q9 脛骨のシンスプリント,MTSS,疲労骨折の違いを教えてください.

Q10 足関節靱帯損傷の画像診断のポイントを教えてください.

Q11 後脛骨筋腱機能不全について,解剖を交えて教えてください.

Q12 足根骨癒合症の画像の特徴を教えてください.

第4章 代謝・内分泌疾患

Q1 骨軟化症とくる病の臨床症状と画像所見を教えてください.

Q2 副甲状腺機能亢進症の画像所見を教えてください.

Q3 腫瘍性骨軟化症とは何ですか? 特徴的な画像所見を教えてください.

第5章 関節疾患

Q2 脊椎関節炎とSAPHO症候群の画像の特徴を教えてください.

Q4 結晶沈着症にはどのようなものがありますか? また,その特徴を教えてください.

Q5 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)では,何を報告すればよいでしょうか?

Q6 滑液包炎,滑膜嚢胞,ガングリオンの違いは何ですか?

第6章 感染症

Q1 化膿性関節炎と結核性関節炎の画像の特徴を教えてください.またあわせて,化膿性脊椎椎間板炎と結核性脊椎椎間板炎の画像の特徴を教えてください.

Q2 皮下組織・筋膜・筋の感染性と炎症性筋炎は,画像で鑑別可能ですか?

Q3 びまん性特発性骨増殖症(DISH)と強直性脊椎炎(AS)の画像の違いを教えてください.

第7章 腫瘍・腫瘍類似疾患

Q1 非骨化性線維腫には重大な病的意義があるのでしょうか?

Q2 血管性腫瘍・血管奇形の分類について教えてください.

Q3 アダマンチノーマと骨線維性異形成の違いを教えてください.

Q4 続発性動脈瘤様骨嚢腫とは何ですか?

Q5 多発性骨髄腫,白血病,骨髄異形成症候群,悪性リンパ腫など造血器病変のMRI所見を教えてください.

Q6 tenosynovial giant cell tumorとは何ですか? 色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)や腱鞘巨細胞腫(GCT-TS)とは関係がありますか?

Q7 脂肪肉腫の脱分化について教えてください.

Q8 MFHという名称は使われなくなったのでしょうか?

Q9 滑膜嚢胞や傍関節唇嚢胞とガングリオンは同じものですか?

Q10 結節性筋膜炎について教えてください.

第8章 脊椎疾患

Q1 側彎症の計測法を教えてください.

Q2 終板下骨髄信号のModic分類について教えてください.

Q3 見逃してはならない脊椎の不安定骨折には何がありますか?

Q4 腰部脊柱管狭窄症のMRI診断における報告のポイントを教えてください.

Q5 PLIFとは何ですか? また,術後画像のポイントを教えてください.

Q6 非腫瘍性四肢リンパ節腫大の鑑別を教えてください.

Q7 皮膚筋炎,多発性筋炎,筋サルコイドーシスなど炎症性筋炎のMRI所見を教えてください.

第9章 その他の疾患

Q1 骨壊死と骨梗塞の違いは何ですか? 画像の特徴や合併症を教えてください.

Q2 骨端症の単純X線写真の所見は病的なものと成長過程の破格があるといいますが,それぞれどのようなものがありますか?

Q3 絞扼性末梢神経障害のMRI診断のポイントを教えてください.

Q4 人工関節の合併症(緩み,骨融解,破損・脱臼)について教えてください.


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書籍情報

  • ISBN:9784780909197
  • ページ数:252頁
  • 書籍発行日:2015年8月
  • 電子版発売日:2017年1月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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