肥満・糖尿病の外科治療 [動画付き]

  • ページ数 : 192頁
  • 書籍発行日 : 2017年7月
  • 電子版発売日 : 2017年10月20日
¥9,680(税込)
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商品情報

内容

日本初! 消化器外科新分野を完全ガイド

高度肥満症と糖尿病治療に携わっている先生方に執筆を依頼。脂肪の蓄積に応じた手術手技や難しい事態への対処法に加え、ポイントとなる手技を動画で学べる。専門医、看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師、MSWなど治療に関わるすべての医療スタッフ必携の一冊!

序文

現在,世界中で肥満人口が増加するとともに,肥満関連健康障害の重篤化や医療費の増大,さらには職業上の差別なども問題となっている.高度肥満症患者に対する内科治療は一般的に困難であり,欧米では1950 年代から肥満外科手術が行われてきた.わが国では1980 年代に開腹下での肥満外科手術が導入されたが,普及するまでには至らなかった.2014 年に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術がわが国で保険収載されたが,施設基準が厳しく設定されたために,手術件数は2016 年で年間300 例程度に留まっている.最近,米国糖尿病学会から糖尿病治療のガイドライン(糖尿病のスタンダードケア)2017 年版が発表されたが,2015 年にロンドンで開催された第2 回糖尿病手術サミットのステートメントを受けて,肥満糖尿病患者に対する外科治療が組み込まれた.その中でアジア人に対しては,血糖コントロールの良悪にかかわらずBMI 37.5 以上の患者,また,BMI 32.5 ~ 37.4 の患者では生活習慣の改善や内科治療で血糖管理が不良な患者はmetabolicsurgery が推奨された.日本糖尿病学会は,このアルゴリズムに対して日本糖尿病学会,日本肥満学会,日本肥満症治療学会などから構成される内科・外科系関連7 学会合同委員会の肥満症外科治療に関するガイドライン(2014 年)と日本糖尿病学会の『糖尿病診療ガイドライン2016』とに基本的に合致する内容であったために,この声明を支持している.

この背景から,今後はわが国においてもmetabolic surgery を導入する施設が増加することが予測される.米国では,2003 年に肥満外科手術の経験が少ない施設での不良な臨床成績,医療過誤と訴訟の増加から手術件数が激変した時期があり,質の高い肥満外科手術の実施に向けて,米国肥満代謝外科学会が卓越した拠点(Center of Excellence,COE)という認定制度を設立した経緯がある.わが国においても安全なmetabolic surgery の普及を目指した取り組みが急務であり,本書では,実際に高度肥満症と糖尿病治療に携わっておられるエキスパートの先生方に,肥満・糖尿病に対する外科治療の導入と普及に役立つような内容で解説をいただいた.内科医,精神科医,専門看護師,管理栄養士,理学療法士,ソーシャルワーカーと外科医などからなるチーム医療のもとに, metabolic surgery が高度肥満症患者の意識と行動変容の機会となり,永続的な減量の維持と肥満関連健康障害の改善に繋がることを願っている.

本書を通じて,初学者はもちろん,多くの医師とメディカルスタッフが高度肥満症の知識と安全で適正な手術手技を習得し,わが国におけるmetabolic surgery の普及と発展に寄与することを期待したい.


2017年 6月 吉日

佐々木 章

目次

【第1章 肥満症患者の病態と治療の基本】

1 性格特性を踏まえた肥満外科治療

2 肥満症の病態と治療体系

3 肥満症の診断と合併症

4 肥満症の治療:内科治療の位置づけ

5 肥満症の治療:外科治療の位置づけ

6 食事療法

7 運動療法:高度肥満患者への対応

8 行動療法

9 肥満症患者の心理行動特性のとらえ方と対処法

10 肥満症の病態を踏まえた治療戦略

【第2章 肥満・糖尿病外科治療総論】

1 肥満症に対する外科治療の歩み

2 肥満外科手術の適応と種類

3 術式別の効果

4 糖尿病に対するMetabolic surgery の寛解機序

5 糖尿病以外の肥満関連健康障害に対するMetabolic surgery の効果と今後の展望

6 Metabolic surgery の費用対効果

7 Metabolic surgery とインクレチン

8 Metabolic surgery と腸内細菌

【第3章 肥満外科治療の実際】

1 手術手技

(1)腹腔鏡下胃バイパス術

(2)腹腔鏡下スリーブ状胃切除術

(3)腹腔鏡下スリーブ状胃切除術+十二指腸空腸バイパス術(腹腔鏡下スリーブバイパス術)

2 肥満患者の麻酔管理

3 肥満外科手術の周術期管理

4 肥満外科手術の合併症とその対処法

【第4章 肥満外科治療の準備とチーム医療】

1 チーム医療と各職種の役割

2 外科紹介のタイミングと症例検討会

3 術前減量プログラムと術後栄養管理の注意点

4 注意すべき肥満関連健康障害と周術期管理のポイント

(1)睡眠時無呼吸症候群

(2)心不全,冠動脈疾患

(3)肥満関連腎臓病

5 糖尿病合併例の肥満外科治療における内科医師の役割

6 患者サポートグループの重要性

7 肥満外科治療後のリバウンド対策

8 治療困難例への対処の仕方

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書籍情報

  • ISBN:9784840461801
  • ページ数:192頁
  • 書籍発行日:2017年7月
  • 電子版発売日:2017年10月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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