医学・理工・自然科学系研究者のための英語論文ラクラク・アクセプト

  • ページ数 : 156頁
  • 書籍発行日 : 2020年3月
  • 電子版発売日 : 2020年4月1日
¥3,520(税込)
ポイント : 64 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

読むだけで投稿論文アクセプト率アップ!

投稿雑誌の選び方から、編集者とのやり取り、論文の作法から英語表現のコツまで。アクセプトポイントや踏んではいけないリジェクト地雷ポイントなど、短時間で効率よく学べる。医学系のみならず、理工・自然科学系にも応用できる。

序文

緒言

科学研究は、日本国内のすべての活動の中で最も大きな意味を持ちます。当然のことながら、自然科学、応用科学の分野でレベルの高い研究をすることが、実社会での経済活動を保証します。科学大国は経済大国を保証します。私の属する医学の分野でいえば、がんと免疫の分野の基礎研究の成果から、製薬メーカーとの共同の応用研究で画期的な抗がん剤が生み出され、国内外のがんで苦しむ患者さんに福音になるだけでなく、海外にその薬剤を導出できれば、医学は莫大な経済活動をけん引することになります。医学・理工領域のみならず自然科学に従事する科学者は、自分たちの科学研究の成果を英語論文にします。英語論文が、科学者の研究成果を示す舞台です。しかしながらわれわれ日本に住む研究者には、自分の研究を英語論文として書き上げて、それを世界に向けて発表していくうえで3 つの高いハードルが課せられます。

その一つは、英語で文章を書くことです。英語を学生時代に10 年以上も勉強してきた日本の科学者でさえも、英語で文章を書くことは多少の苦痛を伴います。しかし、最近ではかなり優秀な自動翻訳機がありますので、英作文自体は日本の研究者にとってさほど大きな問題にはならないはずです。でも、大学入試での英作文の問題のように、日本語でストーリーを考えて、それを英語に訳すのではダメなのです。英語論文は英語で書かなくてはいけません。日本語でストーリーを考える脳状態で英文を書いてもそれは英語を母国語としている外国人に対して響きません。しかし、急に英語で考えて英作文はできません。どうすればいいのでしょうか? それは、英語の文化圏で英作文をおこない、それを英語の文化圏の方たちに発信するエッセンス・本質が何なのかを知ることにつきます。

もう一つのより高いハードルは、英語論文を通すための" 戦略と戦術" を十分に考えずに論文を一流学術誌に投稿し、編集者・査読者とのやり取りに敗れ、論文に日の目を見せることができないことです。「私の研究はとてもいい研究だと思うのに、なぜアクセプトされないのだろう」とあなたはいつも思っているはずです。でも、「アクセプトされるはずだ」と考えるのがそもそもの間違いで、「アクセプトされるように論文を仕向ける」、さらに言えば、「査読者に自分の論文をアクセプトさせる」ことが大切なのです。論文をアクセプトしてもらうのではなく、論文をアクセプトさせるのはある意味の交渉力です。それは、われわれ日本人が一番不得意とするところです。でも、どのように、だれと交渉するのでしょうか? 「どのように?」、その秘訣は相手の立場に立つことです。その相手とは、編集者と査読者です。編集者と査読者にあなたの仕事を十分に理解していただくように論文を書くことです。理解だけではなく、あなたの論文に好意を持ってもらうことが大切なのです。でも、具体的にはどのようにすればいいのでしょうか? 「論文を英語で書いて投稿する」という行為のなかに、いかに交渉力を発揮できるのでしょうか?

3 つ目は、プラグマティズムではありますが、われわれが英語らしい表現に触れていないということです。英語論文で使う英語らしい表現は、かなり限られています。それを効率よく知ることが大切です。

本書は、この3 つの問題点、つまり1.英語で論文のストーリーを考えること、2.英語論文をアクセプトしていただくための交渉技術、3.英語らしい表現のための方策、を皆さん方にお伝えするものです。ここでは、英語論文における英文の書き方を伝授するだけでなく、英語論文をアクセプトに導くための秘訣をお教えいたします。ぜひ、大変な思いをしてよいサイエンスをした後は、本書からいくばくかのヒントをつかんでいただいて、日本のためによい論文を書いて、一流誌にアクセプトしてもらいましょう。

"On behalf of our journal, we are pleased to accept your above referencedmanuscript for publication."

この文章には大きなワクワク感があります。いくつになっても研究者はこの一文にしびれます。ぜひ、皆さんが、この文章をいただくまで頑張りましょう。

2020年(令和2年)3月

北風政史

目次

I章 アクセプトされる論文の書き方

1. 論文投稿からアクセプトへの道のり

2. 高い科学研究レベル≠ハイレベル雑誌への掲載

3. 論文査読の第一関門

4. 査読者のホンネを読む

II章 アクセプトへの道は投稿先選びから

1. どうする? 学術誌選び

2. 投稿雑誌のインパクトファクターは高いほうがよいのか?

3. アクセプトに生きるコネの作り方─つまるところは人間関係

III章 査読者目線でアクセプトをゲットする論文執筆法(1)―アブストラクト編

1. アクセプトされる論文を書くために何から始めるのか?

2. ストーリーをつくるか、時系列に書くか

3. 図表の流れに沿ったアブストラクトの書き方

4. アクセプト率を上げるタイトル付け

5. 共著者・査読者の選定をあなどるな

IV章 査読者目線でアクセプトをゲットする論文執筆法(2)―本文編

1. 英語論文は英語で書く

2. 英語は攻め、日本語は守り

3. 英語論文は何語で考えるのか?

V章 査読者目線でアクセプトをゲットする論文執筆法(3)―各論編

1. Introductionの書き方

2. Introductionに使うTIPS

3. Methodの書き方

4. Resultsの書き方

5. Discussionの書き方

6. Referencesの書き方

まとめ:アクセプトされる論文へのTIPS

VI章 査読者目線でアクセプトをゲットする論文執筆法(4)―仕上げ編

1. 投稿に際して一番大事なこと

2. キーワードの選定

3. カバーレターの準備

VII章 論文がアクセプトされるためのrevise

1. Decision letter をどう読むか?

2. 論文がアクセプトされるReviewersへの応対

3. Editorへの対応

VIII章 論文がアクセプトされるための英文表現

1. 主語・名詞の使い方

2. 動詞の使い方

3. 形容詞・副詞の使い方

4. 前置詞の使い方

5. 接続詞の使い方―文のつなぎ方

IX章 まとめ

補足:文献の書き方

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:9.2MB以上(インストール時:21.4MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:36.8MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:9.2MB以上(インストール時:21.4MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:36.8MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784840472210
  • ページ数:156頁
  • 書籍発行日:2020年3月
  • 電子版発売日:2020年4月1日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。