PEG(胃瘻)栄養ー適切な栄養管理を行うために

  • ページ数 : 192頁
  • 書籍発行日 : 2009年7月
  • 電子版発売日 : 2018年12月19日
¥3,850(税込)
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商品情報

内容

在宅ケア・施設ケアを担う医師とコメディカルスタッフのために,PEGによる長期経腸栄養管理に役立つ実際的な内容を簡潔に解説!

好評の初版から5年,ダイレクト法や半固形化剤・増粘剤,がん患者への応用など新たな項目を追加してアップデート,内容がさらに充実しました。巻末には,代表的な栄養剤,代表的なPEG製品も掲載しています。

序文

発刊に際して~関西PEG・栄養研究会の発足と歩みから~

改訂版発刊に際して, これまでの歩みを振り返りながら序文としたい。

周知の通り,本邦においては世界に類を見ない平均寿命の延長と急速な高齢者社会を迎え, 脳神経変性疾患, 脳血管障害などに伴う経口不能, 嚥下障害者が多く見られるようになり, これらに対応するため, PEGの関心が高くなった。

このような状況をふまえて, 1995年(平成7年)5月第1団関西PEG研究会が発足された(巻末の研究会の歩み参照)。回を重ねるにつれて試行錯誤していたPEG手技と管理法の発表内容が年々充実し, 興味ある知見も見られることから当時の本研究会実務委員の発案で, 平成13年7月「PEG実戦マニュアル一造設手技から在宅まで-」と題する小冊子が発刊された。研究会のこれまでの実績がまとめられたもので研究会が編集したPEGの手引書としては珍しいものであった。その副題にもあるようにPEGの手技とその管理に重点を置いたもので, 誰もが安全容易に行われるためのコンセンサスが凝縮したものと思っている。

その後, 21世紀になってから医療界では在宅医療への関心とともに, PEGの社会的ニーズが高まり, 同時に長期のPEG施行例が多くなり, その管理にPEGを用いた経腸栄養の重要性が議論されるようになった。このようなことから2004年(平成16年)6月第10回研究会では, 経腸栄養剤の注入管理ならびにその合併症予防などに焦点をしぼった討議が行われた。PEGの長期管理の実際に携わる看護師, 薬剤師, 栄養士ほかのコメディカルの方の関心が高いことから, 平成16年7月「PEG (胃痩)栄養一適切な栄養管理のために一」と題する姉妹書が発刊された。同書ではPEGを用いた栄養全般の詳細が記述されたものと思っている。「PEG栄養」なる造語は正しい表現かどうかわからないが, その内容は在宅医療に生かされ, 単に栄養状態の改善だけでなく, 免疫能の克進, 感染症合併の予防, 祷痛治療の促進など, QOLの改善に寄与するものと考えられる。したがって, 今後ますますPEGが注目され, 在宅医療の質の向上に貢献するものと期待される。

このようなところから, 今回の改訂版が編集された。今回の改訂では前版に記述された項目の単なるリニューアルだけではなく, PEG手技における新しいダイレクト法の安全性,PEGチューブ交換時の偶発症対策のほか, しばしば遭遇する嚥下障害者に対する半固形化栄養剤, ならびに嚥下補助食, 増粘剤の用い方, さらには緩和医療へのPEGの役割など「PEG医療」への進化の方向を示唆するものであると思っている。

また, 今回の発刊には, 永年関西PEG研究会でご尽力いただいている永井祐吾先生を加えて, 井上善文先生, 西口幸雄先生の3名の編集によるものとなった。紙面を借りて厚く御礼申し上げる。また, この機会に現在までの本研究会の歩みの図表を付記した。

最後になりましたが, 発刊にあたり多忙の中ご執筆いただいた関西PEG研究会の世話人ならび にこの分野で豊富な経験と見識をお持ちの先生方に厚く御礼申し上げます。また, 今回の発刊に多くのご援助, ご助言いただきましたフジメデイカル出版の宮定久男氏に満腔の謝辞を申し上げる。本書が将来の「PEG医療」につながる手引書となって, 少しでも日常臨床の場で, また在宅医療の向上に役立つことを期待したい。


平成21年6月

曽和融生

目次

発刊に際して

1. 栄養管理におけるPEGの位置付け

1)栄養管理における経腸栄養の意義

2)経腸栄養法におけるPEGの位置付け

2. PEGに関する基礎知識

1)PEGの適応,禁忌

2)PEGの手技

①PEGの基本手技

②ダイレクト法

③応用(PTEG,PEJなど)

④カテーテル交換

⑤小児のPEG

3)胃瘻の構造

3. PEGからの経腸栄養の実際と注意点

1)栄養剤の種類と選択

2)チューブの選択と投与方法

3)注入開始時の注意点

4)注入中および終了時の注意点

5)併用薬剤の種類と注入時の注意点

6)経腸栄養剤固形化の実際

7)半固形化剤

4. PEGの長期管理におけるピットフォールと解決法

1)瘻孔周囲炎

2)下痢と便秘

3)チューブの閉塞

4)栄養剤の漏れ

5)胃食道逆流

6)チューブ周囲のスキンケアとドレッシング

7)交換時の偶発症と対策

5. 嚥下障害に対する取り組み

1)嚥下障害の診断

2)嚥下訓練の実際

3)嚥下補助食・増粘剤

4)間欠的経管栄養法

6. 褥瘡における栄養管理

7. がん患者へのPEGの応用(緩和ケアも含めて)

8. 在宅ケアのポイント

1)在宅ケアのポイント

2)病診連携

9. 関西地区におけるPEGの現況

PEGから離脱できた症例

食思不振

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

頭頸部悪性腫瘍

おわりに

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書籍情報

  • ISBN:9784862700247
  • ページ数:192頁
  • 書籍発行日:2009年7月
  • 電子版発売日:2018年12月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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