高齢者における糖尿病治療薬の使い方

  • ページ数 : 192頁
  • 書籍発行日 : 2017年5月
  • 電子版発売日 : 2019年4月10日
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内容

高齢者の特徴を踏まえた適切な血糖コントロール目標値の設定と、そのための糖尿病薬物治療のコツを専門医が簡明に解説。

高齢者における糖尿病治療薬の使い方について,高齢者糖尿病の特徴と注意点,血糖管理目標値とその考え方,各種経口糖尿病薬やインスリン薬の使い方,などを中心に,高齢者糖尿病の治療向上のための合同委員会のメンバーをはじめ,高齢者糖尿病の分野におけるわが国の第一人者の先生方に,ご執筆をお願いした。

序文

糖尿病治療の究極の目標は,健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)を維持し,健康な人と変わらない寿命を確保することであるが,最近では,年齢,罹病期間,臓器障害,低血糖の危険性,サポート体制などを考慮した患者中心の医療(patient-centeredapproach)が求められるようになり,そのような視点に基づき,平成25年の第56回日本糖尿病学会年次学術集会における熊本宣言により,合併症予防のためのHbA1c7%未満を中心とした現在の血糖コントロール目標が示された。

一方で,わが国の高齢化は年々進み,平成25年には高齢者の比率が25%を超え,未曾有の超高齢社会に突入しつつある。そして,平成26年の国民健康・栄養調査に基づけば,「糖尿病が強く疑われる人」のうち65歳以上の高齢者が71.5%,75歳以上の後期高齢者が30.6%と予想され,実に糖尿病患者の7割が高齢者ということになる。

また,わが国における糖尿病治療薬は,平成21年以降のインクレチン関連薬の登場に引き続き,平成26年以降にはSGLT2阻害薬も登場するなど,その種類はさらに増加し,それらの薬剤の使い方が複雑化している。さらに,高齢者糖尿病の治療においては,高齢者糖尿病の病態や特徴をよく理解したうえで,糖尿病治療薬を用いることが求められる。

このような背景のもと,平成27年に日本糖尿病学会と日本老年医学会は高齢者糖尿病の治療向上のための合同委員会を立ち上げ,平成28年5月に京都で開催された第59回日本糖尿病学会年次学術集会において,高齢者糖尿病の血糖コントロール目標が提示された。その内容は,患者の年齢,認知機能,身体機能(基本的ADLや手段的ADL),併発疾患,重症低血糖のリスク,余命などを考慮して個別に設定し,重症低血糖が危惧される場合は,目標下限値を設定し,より安全な治療を行う,といったものである。

本書では,高齢者における糖尿病治療薬の使い方について,高齢者糖尿病の特徴と注意点,血糖管理目標値とその考え方,各種経口糖尿病薬やインスリン薬の使い方,などを中心に,高齢者糖尿病の治療向上のための合同委員会のメンバーをはじめ,高齢者糖尿病の分野におけるわが国の第一人者の先生方に,ご執筆をお願いした。明日からの診療に役立つことを願う。


平成29年4月

京都大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・栄養内科学教授

稲垣暢也

目次

1.高齢者糖尿病の特徴と注意点:基本知識

1)高齢者の糖尿病の特徴

2)糖尿病治療におけるフレイルの意義を考える

3)サルコペニア

4)認知機能

5)ポリファーマシー

6)高齢者の低血糖

2.高齢者糖尿病の新たな管理目標値とその考え方

高齢者糖尿病の新たな管理目標値とその考え方

3.高齢者糖尿病における経口糖尿病薬の使い方

1)インスリン分泌促進系

SU薬

グリニド薬

DPP-4阻害薬

2)インスリン抵抗性改善系

ビグアナイド薬

チアゾリジン薬

3)糖吸収・排泄調節系

α-グルコシダーゼ阻害薬

SGLT2阻害薬

4)GLP-1受容体作動薬

5)高齢者における併用療法

DPP-4阻害薬 + メトホルミン

DPP-4阻害薬 + SU薬orグリニド薬

SGLT2阻害薬を用いた併用

4.高齢者糖尿病におけるインスリン薬の使い方-課題と対策―

1)1型糖尿病

2)2型糖尿病

5.合併症を有する高齢者糖尿病における糖尿病薬治療

1)糖尿病性腎症

2)認知症

6.トピックス

1)糖尿病とがん

2)糖尿病と認知症

3)糖尿病と骨折

4)心血管イベントに関する糖尿病治療薬の最新のエビデンス

5)「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」のインパクト

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書籍情報

  • ISBN:9784862701626
  • ページ数:192頁
  • 書籍発行日:2017年5月
  • 電子版発売日:2019年4月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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