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- 査読者が教える 看護研究論文の採用されるコツ30
商品情報
内容
論文が採用されるには何が必要か?査読者はどんなところを見ているのか?採用されるための30のコツを紹介!多くの研究者層を想定し、具体的な研究事例を引用しながら分かりやすく解説することを心がけました。論文クリティークチェックリスト付き!
序文
まえがき
この本を手にとったみなさんは,何らかの形で「看護研究」に取り組んでいる方でしょう.院内での看護研究に取り組む方ですか?卒業論文をまとめなければならない大学生ですか?これから2年か3年かけて修士論文に取り組む大学院生ですか?学会発表まではできるような看護研究をしてきたけれども論文投稿をしたいと考えている方ですか?忙しいなかで学会発表まではなんとかできたけれども,論文投稿となるとはハードルが高いと感じる方は多いと思います.または,なかなか論文が採択されなくて,辛い思いをされている方もいらっしゃるかもしれません.本書は,長らく編集委員や査読委員、倫理委員会委員や臨床ナースのみなさんや学部生,大学院生と研究をしてきた経験から,そのような方々の論文投稿を応援するために記述しました.
論文が採択されるためには,結局のところ,リサーチクエスチョンの絞り込みから始まり,目的に応じた方法を選択した研究計画に基づいた研究が実施されていることが必須です.研究を料理に例えると,美味しい料理を食べるためには美味しい料理のためのレシピが必要です.臨床看護研究指導を行っていてとても残念なチームは,「すでにデータをとったのですが何とかならないでしょうか?」というパターンです.レシピなしに「患者さんの苦痛を軽減したい」と熱意と勢いで取り組んだ研究には限界があります.少しやり方がわかるだけでも,論文投稿には必須の倫理委員会も通りやすいですし,安心してデータ収集し,ワクワクしながらデータ分析をして論文としてまとめることができます.
本書は多くの研究者層を想定しています.具体的な研究事例を引用しながらわかりやすく解説することを心がけました.これから研究をしたい方はChapter1の,臨床でジレンマに感じたことからどのように研究疑問として研究計画書にたどり着くかという『論文を書くための準備の必要性』から読んでみてください.研究が終了して論文を執筆したい方は,Chapter2は実際に『論文を書く』ときの書き方のコツを集めましたので参考にしてみてください.そして投稿するときには,Chapter3の「論文を投稿し査読を受ける』を,遠回りでも論文クリティークをして自分の研究能力をつけたい方や査読で何が評価されているのかを知ることで論文作成の参考にしたい方はChapter4の『査読者の目線で論文を推敲(クリティーク)してみよう』が参考になると思います.
看護研究が対象とする現象は,細胞レベルから心理的現象,個人から集団そして地域までと,実に多様で複雑です.看護は支援を必要としている人に自分の身をもって即応していく実践であり,主体の意図が問われます.何が効果的で意図的な応答であるのか,悩みながら日々かかわり続けている自分を含めた看護職や学生はたくさんいます.エビデンスに基づいた看護実践を支える看護研究に取り組み,その成果を広く論文化する意欲に少しでも貢献できれば幸いに思います.
この企画は総合医学社の看護研究の看護セミナーがベースになっています.学会で声をかけてくださった渡辺嘉之社長とご支援くださった編集部の石塚享志さんに心からお礼申し上げます.
2017年1月
高島尚美
目次
Chapter1 論文を書くための準備の必要性
コツ① 自分が研究論文を書く意義とテーマを明確にする
コツ② 文献を探す
コツ③ 書くことを意識しながら論文を批判的に読む
コツ④ 計画を立てる
コツ⑤ 研究計画のときから研究論文を書きはじめている意識をもつ
Chapter2 論文を書く
●はじめに(緒言・Introduction)の書き方
コツ⑥ 研究背景を客観的に述べる
コツ⑦ リサーチクエスチョンの独自性,意義を先行研究の文献レビューから確認する
コツ⑧ 研究目的に向かって論理展開する
●目的の書き方
コツ⑨ 目的を簡潔に具体的に書く
●方法の書き方
コツ⑩ 再現性を意識して方法をわかりやすく説明する
コツ⑪ 研究デザイン,曝露や介入,対象選定・除外基準を明記する
コツ⑫ 従属変数あるいは概念の定義とそれらを明らかにした方法を明記する
コツ⑬ 統計学的解析方法を明記する
コツ⑭ 質的分析方法を明記する
コツ⑮ 倫理的配慮を必ず記載する
●結果の書き方
コツ⑯ まず目的に向かって導かれた結果の表や図を考えてみる
コツ⑰ 一切の主観を排除して事実を客観的に,簡潔明瞭に書く
コツ⑱ 図表をみただけで説明がつくようにする
●考察の書き方
コツ⑲ 考察全体を通じた論理一貫性を意識する
コツ⑳ 結果の事実のみに基づいて議論する
コツ㉑ 冗長さ,曖昧さを排除する
●結論の書き方
コツ㉒ わかった事実をまとめる
コツ㉓ 研究限界を丁寧に示す
●謝辞の書き方
コツ㉔ 謝辞と著者資格(Authership)の書き方
●要約の書き方
コツ㉕ 目的に対して重要な結果を必ず示す
●テーマの書き方
コツ㉖ 簡潔で必要にして十分な情報を示す
●文献の書き方
コツ㉗ 文献の示し方
Chapter3 論文を投稿し査読を受ける
●投稿から掲載まで
コツ㉘ 投稿規定に応じて完璧に体裁を整える
コツ㉙ 査読は論文の質をよくするためと心得てレスポンスする
コツ㉚ リジェクトされても落ち込まない
Chapter4 査読者の目線で論文を推敲(クリティーク)してみよう
索引
コラム
数量研究対質的研究
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書籍情報
- ISBN:9784883788934
- ページ数:104頁
- 書籍発行日:2017年1月
- 電子版発売日:2017年12月28日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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