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  • 急性・重症患者ケア(2巻3号)すばやく異常に気づく!重症患者の循環管理ー病態を的確に把握し、次の一手がわかる!ー

急性・重症患者ケア(2巻3号)すばやく異常に気づく!重症患者の循環管理ー病態を的確に把握し、次の一手がわかる!ー

  • ページ数 : 231頁
  • 書籍発行日 : 2013年8月
  • 電子版発売日 : 2013年10月11日
¥3,740(税込)
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商品情報

内容

クリティカルケア従事者のための総合誌『急性・重症患者ケア』が電子書籍となりました。
2巻3号のテーマは「重症患者の循環管理」です。本書では循環管理における基礎的な知識から、基礎疾患の違いによる循環管理の実際、患者の病態変化をいかにモニタリングし解釈していけばよいのか、さらに循環サポート機器までを含めた項目を網羅し、第一線で活躍している先生方に解説していただきました。

序文

急性・重症患者では,呼吸・循環・代謝系を中心とした機能低下が急速に起こり,生命維持を困難にする危険性を常にはらんでいます.特に呼吸・循環系の障害は,様々な身体機能の障害をひき起こす元凶となりうることから,迅速かつ適正な管理が要求されます.

急性・重症患者の治療戦略においては,酸素運搬をいかにして維持するかが重要な目標となります.そのため各臓器,細胞に酸素を十分に供給できるよう,種々因子をcontrolすることが循環管理の基本であり,呼吸管理と対になって様々な検討がなされてきました.

急性循環障害の最たるものはショックですが,その考え方も時代とともに変化してきています.私が看護師になった当初は,血圧がある基準以下に低下した状態がショックであり,とにかく収縮期血圧を上昇させることが循環管理の基本であったように思います.それが今では様々な研究成果に基づき,ショックの血行動態や病態が徐々に解明され,その定義や分類も変化してきています.

現在では,ショックとは「代謝基質(特に酸素)の不十分な補給あるいは不十分な消費により,乳酸アシドーシスと組織損傷を生ずる病態」というのが一般的な考え方になってきています.またショックの分類も,病図的分類から循環動態を重視した病態的分類に変遷してきました.

さらに,近年における循環管理に関連するものとしては,重症敗血症・敗血症性ショックに対する治療で,EGDT(Early Goal-Directed Therapy)という治療概念がSSCG(surviving sepsis campaign guidelines)により提唱され,わが国をはじめとし世界各国で行われてきています.しかしこれらは,重症敗血症・敗血症性ショックの初期の治療法を示しているにすぎません.急性・重症患者における病態は,時間経過や基礎疾患によりその様相が異なり,刻々と変化していきます.そのため,急性・重症患者における循環管理を考えていく前提には,患者一人ひとりの生体恒常性を紐解き,治療・ケアにあたることが大切であると考えます.

そして急性・重症患者管理に携わるメディカルスタッフは,自分たちが行う治療・ケアが患者の転機を大きく左右するということを理解し,患者管理を行っていくことが必要なのではないでしょうか.

本特集では,循環管理における基礎的な知識から,基礎疾患の違いによる循環管理の実際,患者の病態変化をいかにしてモニタリングし解釈していけばよいのか.さらに循環サポート機器までを含めた項目を網羅し,第一線でご活躍されている先生方に解説していただきました.

本特集が急性・重症患者管理に携わる方々の,治療・ケアを考えるうえでの一助になれば幸いです.


杏林大学医学部付属病院
集中ケア認定看護師教育課程
(主任教員/集中ケア認定看護師)
尾野 敏明

目次

I.循環管理に必要な基本的知識

循環管理に必要な胸部X線画像の知識 ~画像所見は循環動態を雄弁に語る~

循環管理に必要な検査データの理解~循環動態をイメージしながら,検査項目の連動に注目しよう!~

II.疾患別循環管理

重症心不全患者の循環管理 ~急性心不全をもっと理解するために~

急性心筋梗塞患者の循環管理 ~様々な顔をみせる心筋梗塞に立ち向かえ!~

大血管術後患者の循環管理~心臓と臓器をつなぐパイプライン,流れを維持して臓器を守る!~

弁膜症術後患者の循環管理 ~確認しておこう!弁は一緒でも管理は違う~

ARDSの循環管理 ~傷んだ肺との付き合い方~

敗血症患者の循環管理 ~ただドパミン使っていればいいってモンじゃない!~

重症頭部外傷患者の循環管理 ~脳血管障害と重症頭部外傷とは,管理が別物です~

III.循環モニタリング

心電図モニタリング ~病態から考えた心電図変化を理解する~

動脈圧モニタリング ~より効率的で安全な管理のために~

中心静脈圧モニタリング ~カテーテルの構造と圧波形の特徴を理解し,安全に管理する~

肺動脈カテーテルモニタリング~肺動脈カテーテルは患者さんの循環動態を教えてくれる情報の宝庫です!~

IV.循環サポート機器

IABP~重装備でとっつきにくいIABP,しくみを整理してケアも一歩前進~

PCPS~循環を維持する代わりに生じる合併症を回避して,弱った心臓を助けよう~

VAD ~重症心不全治療の新しいデバイス,知っておきたい管理の実際~

ペースメーカー ~もう迷わない.基礎からわかる一時的ペースメーカー~

V.薬物療法

抗不整脈薬 ~嫌いな抗不整脈薬のここだけはおさえておこう!~

カテコラミン ~基本の薬剤を理解するコツ~

血管拡張薬 ~作用機序の理解は,心収縮力・前負荷・後負荷の3つがポイント~

VI.文献レビュー

循環管理における文献レビュー ~看護に必須!! 循環モニタリングを中心としたエビデンス~

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書籍情報

  • ISBN:9784883789030
  • ページ数:231頁
  • 書籍発行日:2013年8月
  • 電子版発売日:2013年10月11日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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