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- 重症患者ケア(第6巻1号)エキスパートナースが実践している 人工呼吸療法中のケアの勘どころ
商品情報
内容
人工呼吸療法を安全に提供すべく,それに必要な優先されるエッセンスを取り上げ, 基本から応用まで,さらにはショート事例も加えて最新の知識を編纂。苦痛を最小限にとどめるための看護ケアの実践に役立ちます。
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序文
特集編集にあたって
呼吸活動は生命を維持するために欠くことができない営みです.その営みを正常に維持できない状態に陥った人々は,時として人工呼吸器に依存しなければならない場合があります.その際の時間制限は,個々の人々の疾病や呼吸・全身状態によって異なります.
現在,臨床で用いられている人工呼吸器は,数多くの研究の基に改良が重ねられ,生体の換気活動に追従・適応するべく進化を遂げてきています.また,機種の数も増え,ICU などのクリティカルケアの場から在宅まで実に多くの場で活躍しています.臨床で人工呼吸管理・ケアに携わる多くの医療者にとっても,以前に比べれば格段に使い勝手の良いものになりました.
近年,ICU における人工呼吸器からの離脱行為は,医師のみならず,人工呼吸療法に関して訓練された呼吸療法士(RT)や看護師らによって安全に実施することができたという報告も散見されます.わが国のクリティカルケア領域では,日本集中治療医学会,日本呼吸療法医学会,日本クリティカルケア看護学会の3学会合同による『人工呼吸器離脱プロトコル』が発信されました.これは言い過ぎかもしれませんが,今や人工呼吸からの離脱は,特殊なケース以外においては,一部のプロによる職人技ではなくなってきています.
人工呼吸器の期待される役割,めざす目的は,呼吸機能が低下した人々の換気量を維持し,また,酸素化の改善,さらには,呼吸仕事量の軽減を図ることにあります.人工呼吸療法・ケアに携わる人々が,この役割と目的を踏まえて人工呼吸器の限界を含めた能力と機能とを理解し,人工呼吸療法を受ける人々の刻々と変化する呼吸状態を正しく評価し,その呼吸活動に相応した使い方をすれば,安全・安楽な人工呼吸療法を実現することができると考えます.
しかし,人工呼吸療法を受ける人々には,原疾患はもとより気管チューブ,気管吸引などをはじめとしたさまざまなストレスとなる因子が付帯していることも事実です.その真なる苦痛は,いくら医療者が専門的な視点で理解しようとしても,残念ながら永久に推し量ることはできないのでしょう.故に人工呼吸療法を受ける人々のケアの基本は,その人々の苦痛をいかに最小限にとどめるための看護ケアの実践を安全かつ安心できるかたちで提供することにあります.そして,めざすべき最大のアウトカムは,不要な人工呼吸器の装着を避け,装着したら可能な限り早期離脱を実現することにあることは言うまでもありません.
人工呼吸療法を受ける人々の看護ケアを実践するにあたっては,人工呼吸器の原理や操作方法を正しく理解することはもちろんのことです.さらに,呼吸ケアに関連する幅広い専門的知識と技術,それらを前提とした実践時のルールを遵守し,人工呼吸療法を受ける人々の立場に立った適切な判断が必要です.人工呼吸療法とケアの実践は,使い手とそれを受ける人々のハーモニーが成り立つか否かが成否を分けます.
本特集は人工呼吸療法を安全に提供すべく,それに必要な優先されるエッセンスを取り上げ,基本から応用まで,さらにはショート事例も加えて最新の知識を編纂しました.本特集が日々くり広げられる人工呼吸療法の質向上にお役に立てることを願っています.
杏林大学医学部付属病院看護部 部長
道又 元裕
目次
Ⅰ.人工呼吸療法の適応と人工呼吸器の管理
・人工呼吸療法の適応患者と病態
・人工呼吸器が生体へ及ぼす影響
・人工呼吸器の種類とモード,システム(自動ウィニングシステム含む)
・グラフィックモニタ
・安全管理
・人工呼吸器からの離脱
Ⅱ.人工呼吸療法中の患者ケア
・人工呼吸療法中に必要なケア
①加温加湿は必要でしょうか? やり方は?
②気管吸引の方法と注意点について教えてください
③カフ圧調整の方法は?
④口腔ケアの具体的な方法は?
⑤鎮痛・鎮静の考え方について教えてください
⑥せん妄にはどう対処したらいいの?
⑦体位管理はどうしたらよい? リハビリはいつ,どのように始める?
⑧ショート事例
・人工呼吸療法と栄養管理
・患者アセスメント
①フィジカルアセスメントと血液ガス
②モニタリングと画像読影
・人工呼吸療法に関連した緊急事態症例その1
・人工呼吸療法に関連した緊急事態症例その2
Ⅲ.人工呼吸をめぐる最新トピックス
・搬送用人工呼吸器のピットフォール
・RST最前線
①北里大学病院
②地方独立行政法人 那覇市立病院
・呼吸ケアで知っておきたい注目キーワード
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書籍情報
- ISBN:9784883789177
- ページ数:203頁
- 書籍発行日:2017年3月
- 電子版発売日:2017年6月2日
- 判:B5変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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