小児内科2013年45巻増刊号 予防接種Q&A 改訂第3版

  • ページ数 : 688頁
  • 書籍発行日 : 2013年11月
  • 電子版発売日 : 2017年2月17日
¥8,800(税込)
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商品情報

内容

診察室の机の上に『予防接種Q&A』増刊号を一冊!

本増刊号の特色は,①概論で大枠の理解ができるようにし,具体的な項目はすべてQ&Aにして解説を行っている. ②回答要旨を冒頭に載せポイントを理解しやすくした. ③患者さんや保護者の方からの質問に返答するための模擬回答が最後についている,などである。

序文

2000年そして2007年に小児内科増大号として『予防接種Q&A』が発刊されてからはや6年が経った。この間にわが国の予防接種にもさまざまな変化があった。そこで今回大幅な増補改訂版を増刊号として発刊することになった。第3版は原則前回の執筆者と異なる方にお願いして新たな視点も加えている。本増刊号の特色は,①概論で大枠の理解ができるようにし,具体的な項目はすべてQ&Aにして解説を行っている,②回答要旨を冒頭に載せポイントを理解しやすくした,③患者さんや保護者の方からの質問に返答するための模擬回答が最後についている,などである。

新たな予防接種の導入により,ワクチンの意義,副作用などについて医師は以前よりはるかに多くの情報を整理しておかなければならなくなっている。乳児期には複数のワクチンの同時接種も必要となりスケジュールも複雑になっている。忙しい臨床の現場で患者さんやご家族に対して的確な返答を迫られる機会も増えてきた。ところが実際には,複数の教科書や雑誌をみてもすぐに必要なものが見つからないこともしばしばあるのではないだろうか。このようなときに,「この1冊」があれば大変重宝すると思う。

ワクチンには個人防衛と集団防衛の意味があるが,まだまだその意味は一般社会には理解されていないことが多いと感じる。また,ある種のワクチンは感染後の重症化を防ぐことを目的としているが,ワクチン接種によりすべての疾患の発症が防げると勘違いをしている保護者の方も少なくない。われわれ医療者は十分な説明ができていないのだと思う。予防接種は現在も改良が続けられている。これは裏返せば現行のワクチンにはまだまだ有効性や副作用に問題があるということでもある。私たちは患者さんに有効性と副作用も含めて最新の情報を,できる限りわかりやすく伝える責任があり,本特集はそのお役に立つと確信している。ぜひとも,診察室の机の上に『予防接種Q&A』増刊号を置いて活用していただきたく思う。


2013年 11月

『小児内科』『小児外科』編集委員会
下条 直樹

目次

Ⅰ.予防接種概論

1.予防接種の歴史

2.予防接種の効果と副反応

3.生ワクチンと不活化ワクチン

4.ワクチン開発の過程

5.日本ではまだ流通していない開発済みのワクチン―日本で許可されていない理由と許可の見通し

6.予防接種の累積接種率

7.アメリカの予防接種を決める仕組み―Advisory Committee on Immunization Practicesについて

8.輸入ワクチン導入の問題点

9.ワクチンの接種間隔はどのように決められているのか

10.なぜワクチンを嫌う医師がいるのか

11.筋肉注射の安全性と効果

12.アナフィラキシーの分類

13.アジュバント

14.これから期待される新しいワクチン―新世代ワクチン

15.ワクチンと免疫誘導

Ⅱ.予防接種Q&A

(A)予防接種全般

① 予防接種の意義と啓発

16.予防接種の意義と啓発

② 予診の取り方

17.予防接種の理解

18.保護者:両親以外

19.保護者:中学生が一人で来院

20.母子健康手帳:紛失

21.母子健康手帳:持参し忘れ

22.ケータイ母子手帳

23.診察

③ ワクチンの製造・保管

24.投与量

25.添加物

26.保存方法:理想的な保存方法

27.保存方法:冷蔵庫の電源が1日以上切れた

28.使用期限

④ ワクチンの接種部位,接種時期,接種順位

29.接種部位

30.接種時期:法律上の接種時期

31.接種時期:夏期

32.優先順位

33.成人への接種

⑤ 同時接種

34.必要性

35.組み合わせ

36.接種部位

37.副反応

⑥ 要注意者への接種

38.軽症感染症時の接種

39.感染症後の接種

40.発熱の定義

41.同胞の感染症

42.母親の妊娠

43.けいれん性疾患:熱性けいれん,てんかん児

44.けいれん性疾患:抗てんかん薬服用中でBCGとポリオを1回しか受けていない

45.卵アレルギー

46.アレルギー疾患

47.ステロイド治療後・ステロイド少量投与時

48.大量ガンマグロブリン療法後

49.成長ホルモン

50.生物学的製剤

51.移植前

52.先天性心疾患

53.先天代謝異常

54.免疫不全

55.全身麻酔

⑦ 早産児・低出生体重児への接種

56.接種時期

57.投与量

58.長期入院中の予防接種

59.シナジス

⑧ 海外渡航前後の接種

60.外国で接種経験のある児への対応

61.各国の予防接種情報

62.海外留学と接種間隔

63.米国への留学

64.海外の製品

65.英文証明書

⑨ 医療従事者へのワクチン接種

66.医学生・看護学生

67.医師以外の病院職員

⑩ 接種後の一般的な注意

68.注射部の処置

69.接種後の入浴や運動

70.接種後の観察

⑪ 接種後の抗体獲得

71.接種後の発熱

72.接種後の感染

73.抗体の確認

74.抗体獲得率

⑫ 副反応

75.接種後の発熱・局所反応

76.接種後の脳炎

77.副反応報告:届出

78.副反応報告:情報の入手方法

79.健康被害の救済

80.アナフィラキシーへの対応

81.院内感染の予防

82.ワクチンの種類と副反応の関連性

⑬ その他

83.接種記録

84.予防接種事業の他地域との相互乗り入れ

85.打ち間違え防止策

86.誤接種への対応

(B)BCG

87.わが国の結核の歴史とBCG接種の歩み

88.わが国の結核の現状と問題点

89.効果

90.接種時期

91.湿疹とBCG

92.免疫不全

93.ステロイドとBCG

94.接種部位

95.副反応:接種部位の強い反応

96.副反応:骨炎

97.コッホ現象

98.副反応:リンパ節の腫脹

99.接種痕と効果

100.ツ反

101.結核予防ワクチン(DNAワクチン)

(C)ポリオ

102.わが国のポリオ流行とポリオワクチンの歴史

103.わが国と世界のポリオの現状と問題点

104.抗体保有期限

105.副反応

106.生ワクチンの存続

107.追加接種

108.親への接種

109.5回目接種の必要性

110.5回以上接種した場合

111.1975~1977年生まれ

112.追加接種

113.製造メーカーの変更

(D)DPT・DT

114.わが国のジフテリアの現状と問題点,ワクチンの歴史

115.わが国の百日咳の現状と問題点,ワクチンの歴史

116.わが国の破傷風の現状と問題点,ワクチンの歴史

117.同時接種時の注意点

118.副反応:DPT接種後の腫れと痛み

119.副反応:1回目DPT接種1週間後の腫れ

120.副反応:DPT接種後のしこり

121.副反応:1回目,2回目とも腫れた場合の3回目

122.副反応:脳炎・脳症

123.百日咳の罹患と接種

124.効果

125.定期接種対象年齢をこえた接種

126.接種間隔の乱れ:Ⅰ期の接種間隔が乱れた場合

127.接種間隔の乱れ:Ⅰ期の接種間隔が乱れた場合のⅡ期の接種方法

128.接種間隔の乱れ:DTの受け忘れ

129.破傷風トキソイドの投与歴

130.効果:DPT接種完了後の百日咳罹患

131.効果:二種混合接種後の追加接種

132.Cocoon Strategy

(E)4価ワクチン(DPT+不活化ポリオ)

133.導入先進国の現状

134.副反応

135.DPT+生ポリオワクチンとの有効性の差

136.関連ワクチン既接種者のスケジュール

137.接種部位

138.互換性

(F)麻疹

139.わが国の麻疹の現状と問題点

140.ワクチンの必要性

141.接種時期

142.卵アレルギー

143.副反応

144.効果の持続

145.麻疹予防接種とガンマグロブリン筋注の使い分け

146.ワクチン接種前に麻疹に罹患

(G)風疹

147.わが国の風疹の現状と問題点

148.効果の持続

149.男子への接種

150.風疹罹患の既往が不明

151.母親の妊娠

152.授乳中の母親への接種

153.妊娠可能年齢女性への接種

154.成人で抗体価が低い場合

155.副反応

156.効果

(H)麻疹・風疹(MR)混合ワクチン

157.2006年4月以前に麻疹の接種が終わっている場合

158.追加接種の必要性

159.効果

160.副反応

161.MMRワクチン

162.単独ワクチンが必要な場合

163.3期,4期対象の成果

(I)日本脳炎

164.わが国の日本脳炎と日本脳炎ワクチンの歴史

165.わが国と世界の日本脳炎の現状と問題点

166.必要性:患者の減少,北海道在住

167.必要性:不顕性感染率とワクチン一時中止の影響

168.製造

169.接種開始時期

170.接種時期

171.接種間隔

172.接種間隔の乱れ

173.追加接種:2期後

174.追加接種:流行地への渡航

175.副反応

176.勧奨中止による未接種者への対応

(J)水痘

177.わが国の水痘ワクチンの歴史

178.わが国の疫学状況―患者数,経年変化,地域分布など

179.定期接種化の必要性

180.接種回数

181.水痘罹患歴不明者への接種

182.要注意者への接種

183.帯状疱疹への予防効果

184.副反応

185.緊急接種:幼稚園で水痘が発生

186.緊急接種:家族が帯状疱疹を発症

187.ワクチン接種後の水痘罹患

188.定期接種化への活動

189.世界の状況

190.易感染性患者への感染防御戦略

(K)ムンプス

191.ムンプスとムンプスワクチンの歴史

192.ムンプスの現状と問題点

193.接種時期

194.既往の確認と接種

195.家族内発生直後のワクチン接種

196.副反応:髄膜炎の発生頻度

197.副反応:髄膜炎と接種年齢

(L)インフルエンザ

198.わが国のインフルエンザとインフルエンザワクチンの歴史

199.インフルエンザの現状と問題点

200.ワクチン株の選定

201.免疫の持続

202.対象:年齢層と職業

203.対象:1歳未満

204.効果

205.接種間隔と効果

206.接種回数と効果

207.実際の予防効果

208.卵アレルギー

209.副反応

210.新型インフルエンザ

211.費用便益効果

212.生ワクチン

213.経鼻ワクチン

214.接種量の変更

(M)B型肝炎

215.近年のわが国におけるB型肝炎とB型肝炎ワクチンの歴史

216.わが国におけるB型肝炎の現状と現在の予防法の問題点

217.世界のB型肝炎ワクチン接種状況

218.定期接種化の遅れ

219.対象

220.無反応例

221.ワクチン接種後の罹患

222.母子感染予防失敗例

223.家族内キャリア

224.抗体検査

225.効果持続期間

226.水平感染・性感染予防

227.多価混合ワクチン導入の必要性

(N)A型肝炎

228.緊急接種法

229.効果持続期間

230.注意事項

(O)肺炎球菌

231.接種時期のずれ

232.効果持続期間

233.接種間隔

234.追加接種の遅れ

235.早すぎる追加接種

236.ニューモバックス®接種済み者への対応

237.接種回数と副反応

238.反復接種と抗体価

239.抗体価と予防効果

240.急性中耳炎・反復性中耳炎への予防効果

241.鼻咽腔の保菌状態改善

242.遺伝子型と交差反応

243.PCV7・10既接種者への対応

(P)Hib

244.Hib感染症の実態

245.効果,接種時期,副反応

246.追加接種

247.Hibワクチン以外の菌のワクチン開発

(Q)ロタウイルス

248.ロタウイルス感染症の現状と課題

249.接種回数の違いと効果

250.接種回数の途中変更

251.下痢・嘔吐の評価基準

252.接種直後の嘔吐

253.腸重積症発症の危険率

254.重症複合型免疫不全児

(R)ヒトパピローマウイルス

255.ヒトパピローマウイルス感染症の現状と課題

256.導入先進国の有病率の変化と日本でのワクチン

257.2種類のワクチンの選択基準

258.副反応

259.接種部位

260.男子への接種

(S)その他

261.狂犬病:日本で犬に咬まれた

262.狂犬病:副反応

263.コレラ,黄熱,ワイル病・秋やみ,デング熱


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書籍情報

  • ISBN:9784885630016
  • ページ数:688頁
  • 書籍発行日:2013年11月
  • 電子版発売日:2017年2月17日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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