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商品情報
内容
序文
厚生労働省の国民健康調査において痛みを伴う疾患の中で，肩こりと腰痛が1位と2位になり，運動器疾患が国民の生活あるいはQOLを低下させていることが浮き彫りになっている．運動器疾患は，単純X線，MRI，CTなどの画像で判断できる骨折，変形，椎間板ヘルニアなどの器質的変化と，器質的変化に随伴する痛み，炎症，しびれなどや，筋・筋膜あるいは結合組織などの軟部組織の機能的低下による痛み，運動制限，さらには慢性化するほど精神的問題，アロディニアなどの神経系の可塑的問題などを含んでいる．
本書はベッドサイド，自宅あるいはスポーツ現場で行う個々の筋（individual muscle）のストレッチング法を提示している．このことから本書を「アクティブIDストレッチング」と名づけた．筋を代表とする軟部組織は一時的に伸張性や柔軟性が向上しても，姿勢，運動負荷，ストレスなどにより，容易に機能低下を引き起こす．したがって，筋緊張低下や痛みの軽減を目的としたIDストレッチングの治療対象となった筋は，その場かぎりでなく，時間の許す限り自分自身でアクティブIDストレッチングすることが軟部組織の機能を維持するうえで重要と考える．スポーツ分野では，運動後のみならず運動前でも，特に筋緊 張が亢進している筋に対して施行し，ケガの予防策として応用することができる．
本書では，1つの筋でもいくつかの肢位でストレッチングが可能であるため，なるべく多くの方法を示した．指導時には，その中から選んでいただきたい．筋膜あるいは腱などの結合組織が問題となる場合においても，関係する筋のストレッチング法を利用するとよい．
本書が軟部組織の痛みや筋緊張亢進，それに伴う運動制限，パフォーマンス低下，QOL低下の改善に少しでもお役に立つことができれば望外の喜びである．
最後に，本書出版に多大なご理解とご協力をいただいた三輪書店・青山 智氏，濱田亮宏氏，カメラマン・酒井和彦氏，モデル・三宅順子さん，快く撮影現場を提供していただいたユマニテク医療専門学校，そして，いつも陰ながら応援してくれている家族に感謝いたします．
2007年 4月
鈴木 重行
目次
第1章 アクティブIDストレッチングの概論
アクティブIDストレッチングの基本事項
1.器質的変化と機能的変化
2.関節可動域とストレッチング
3.等尺性収縮と筋緊張
4.筋緊張と痛み
5.Ib活動とストレッチング
6.ストレッチングの方向
7.筋触診と筋走行の熟知
8.ストレッチングの時間
9.ストレッチングの強度
10.禁忌
第2章 アクティブIDストレッチングの実際
体幹・上肢
1.腸肋筋
2.最長筋
3.前鋸筋
4.僧帽筋上部
5.僧帽筋中部
6.僧帽筋下部
7.頭半棘筋
8.頭板状筋
9.肩甲挙筋
10.胸鎖乳突筋
11.前斜角筋
12.中斜角筋
13.後斜角筋
14.大菱形筋
15.小菱形筋
16.大胸筋鎖骨部
17.大胸筋胸肋部
18.大胸筋腹部
19.小胸筋
20.三角筋鎖骨部
21.三角筋肩峰部
22.三角筋肩甲棘部
23.棘上筋
24.棘下筋
25.小円筋
26.大円筋
27.広背筋
28.上腕三頭筋
29.上腕二頭筋
30.烏口腕筋
31.腕橈骨筋
32.長橈側手根伸筋
33.短橈側手根伸筋
34.尺側手根伸筋
35.総指伸筋
36.長母指伸筋
37.短母指伸筋
38.長母指外転筋
39.示指伸筋
40.小指伸筋
41.橈側手根屈筋
42.長掌筋
43.尺側手根屈筋
44.浅指屈筋
45.深指屈筋
46.長母指屈筋
下肢
47.腸骨筋
48.大腰筋
49.大殿筋
50.中殿筋
51.大腿筋膜張筋
52.縫工筋
53.恥骨筋
54.短内転筋
55.長内転筋
56.大内転筋
57.薄筋
58.梨状筋
59.外閉鎖筋
60.内閉鎖筋
61.上双子筋
62.下双子筋
63.大腿方形筋
64.大腿直筋
65.内側広筋
66.外側広筋
67.半腱様筋
68.半膜様筋
69.大腿二頭筋
70.腓腹筋外側頭
71.腓腹筋内側頭
72.ヒラメ筋
73.前脛骨筋
74.長指伸筋
75.長母指伸筋
76.長腓骨筋
77.短腓骨筋
78.長指屈筋
79.長母指屈筋
80.後脛骨筋
81.短指伸筋
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書籍情報
- ISBN：9784895902700
- ページ数：220頁
- 書籍発行日：Invalid date
- 電子版発売日：2011年5月31日
- 判：A4判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
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