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ビジュアル基本手技シリーズ 必ずうまくいく!気管挿管 改訂版

  • ページ数 : 205頁
  • 書籍発行日 : 2012年3月
  • 電子版発売日 : 2013年3月16日
¥4,950(税込)
ポイント : 90 pt (2%)
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商品情報

内容

カラー写真・イラストが豊富で手技の様子が一目でわかる「ビジュアル基本手技シリーズ」の"気管挿管"が電子版となりました。

改訂版では話題のエアウェイスコープ、ラリンジアルマスク、ラリンゲルチューブの他、役立つ介助の項を追加。手技の様子を収録した動画DVDもついてよりわかりやすくなりました。

初心者はもちろん指導医にも最適の一冊。

序文

改訂版の序

2004年初夏に本書初版を刊行して,早5年が経過しました.本書は研修医,若手医師,医学生,看護師,救急救命士の方々など,気管挿管を初めて学ぶ人のために,初歩の初歩から解説したわかりやすい本を目指しました.そのために通常よりかなり多くの写真,イラスト,表を掲載し,ビジュアルブックの形ができあがりました.これらはまた,気管挿管を指導する立場の先生方に,指導の補助として利用いただければ,と考えました.

この5年間,幸いにも多くの方々から御支持をいただいたことにお礼を申し上げます.

また,指導医の先生方からも,指導に際してご利用いただいているとの声が寄せられたことや,本書のコンセプトがビジュアル基本手技シリーズとして定着したことは,著者としてうれしい限りです.しかしこの間にも医学の進歩は著しく,それは気道管理の分野においても例外ではありません.これに対応すべく,このたび,版を改訂することとなりました.

改訂に際し,気管挿管,気道管理のための新しい器具として,エアウェイスコープ,ラリンゲルチューブ,さまざまな種類のラリンジアルマスクを取り上げました.さらに要望が多かった,気管挿管のための麻酔,挿管の介助について書き加えました.また曖昧だったところ,誤解を受けやすかったところを訂正し,説明を加えました.

そして今回は,新たに動画をDVDに収録しました.これには,気管挿管時のものはもちろんのこと,気道確保全般に関連する多くの動画を盛り込みました.これらには,実際の臨床の現場が数多く収められているため,見るだけで,自分自身の経験を深めるのに役立つのではないかと思います.また静止画の写真のみでは伝わりにくかったニュアンスが,動画ではわかりやすくなり,皆さんの理解に役立つことと思います.

改訂にあたり,やはりまず,写真,動画の撮影ならびに掲載に関して,ご理解と同意をいただいた患者様には,心より感謝を申し上げます.また,撮影に協力してくださった新日鐵八幡記念病院麻酔科,手術室スタッフの皆様,そして私にこれまで多くのことを教示してくれた先輩の先生方に感謝します.図表を上手にまとめてくださった羊土社の中川由香さん,杉田真以子さん,動画を見栄えよく編集してくださった嶋田達哉さんの辛抱強いご尽力に感謝します.

本書が引き続き,気管挿管を学ぶ人,指導する人の手助けとなることを切望しております.


2009年 5月

青山和義



初版の序

本書の目的は,気管挿管を初めて学ぶ人に,その基礎,器具の準備,手技の実践的手順とポイントを理解してもらうことです.『とにかくわかりやすく』を心がけ,多くの実際のカラー写真,イラストを用いました.卒後研修で気管挿管を初めて学ぶ研修医の先生はもちろん,若手医師,医学生,そして看護師,救急救命士等パラメディカルの方々も,気管挿管を学びたいと考えている人すべてを対象にしています.

気道管理のゴールドスタンダードである気管挿管は,すべての医師が習得すべき手技です.

私もこれまで多くの若い先生方を指導してきましたが,時間的制約が大きく,なかなか満足のいく成果が得られず,もっと効率よく学べる方法はないかと模索してきました.また,彼(彼女)らにいつも,『気管挿管の本』はありませんかと尋ねられます.多くの優れた気道管理の教科書はすでにありますが,それらは分量も多く,高価で,専門的な教科書です.そして,気管挿管そのものに関しては,わずか数頁に簡単にまとめられています.そこで,気管挿管について基礎の基礎からわかりやすく解説した,気軽に読める手引き書を作ろうと,本書の製作を思い立ちました.

今年度(2004年度)は,新医師臨床研修制度が始まる年でもあります.医師として必要な基本的臨床能力の習得,経験が求められ,これにはもちろん気管挿管も含まれています.これまでは数ヵ月から年単位で,麻酔科に専従,ローテーションして,気管挿管を学んでいましたが,これからはわずか2~3ヵ月というきわめて短い間に学ばなければなりません.ただし,気管挿管は安易に学べるものではありません.あらゆる手技がそうであるように,『気管挿管を何例か成功したことがある』のと,『本当に理解し,できること』とは全く別だからです.本当に気管挿管ができる人は,気管挿管の限界と,困難な時の対策を理解しています.短期間で気管挿管を教えることに反対される麻酔科の先生もいます.中途半端な知識と技術による不適切な気道管理は,瞬時にして患者さんの生命を危険に陥れるからです.しかし,多くの緊急の現場で気道管理が患者管理の第一歩である以上,我々は気管挿管の難しさ,恐ろしさも含めて,教育すべきなのでしょう.ただこのように短期間での教育は,学ぶ研修医の先生方にも,教える指導医の先生方にも大変大きな負担となります.

本書は,忙しくて時間がない人でも,どこからでもすぐに読めるように,各項目の解説を1~3頁ぐらいにコンパクトにまとめ,項目の終わりには最低限覚えてほしいポイント,注意をまとめてあります.各解説は,気管挿管の現場を初めて見る人でもわかりやすいように,カラー写真,イラストを中心にしました.これらの図は,実際の臨床の現場の雰囲気が伝わり,見るだけで自分自身の経験とすることができると思います.またそれらは,私自身が指導する際に,こんな写真があれば,こんなイラストがあれば,と考えてきたものです.それらは学ぶ側,指導する側,双方の負担を軽減するのに役立つのではないかと思います.

本書の製作にあたり,まず最初に,手術前という大変不安と緊張の強い中にもかかわらず,本書の主旨を理解し,気管挿管時の写真撮影および本への掲載を快く同意してくださった,患者様に心から感謝申し上げます.また,同僚の麻酔科医である安永悦子先生の献身的な協力に,門司労災病院手術室の皆さんの多くのご助力に,そして新日鐵八幡記念病院麻酔科の竹中伊知郎,門屋辰男両先生のご指導に,心から感謝致します.最後に,相当な数の写真を美しくまとめてくださった羊土社の久本容子さん,杉田真以子さん,他スタッフの皆様に感謝します.


本書が,気管挿管を学ぶ方,また指導される方々のお役に,少しでも立てれば幸いに思います.

2004年 5月

青山和義

目次

■ DVDのメニューと内容

■ 本書の内容早わかりMAP

■ 挿管時のチェックポイントリスト

■ 本書で用いられている用語

PARTⅠ 基礎・準備編

§1 気管挿管のための基礎知識

1-1 気管挿管って何? なぜ気管挿管が必要なのか

1-2 気管挿管の目的気管挿管は何のために?

1-3 気管挿管の適応どんなときに気管挿管をするの?

1-4 気管挿管の分類気管挿管にはどんな種類があるの?

1-5 気道の解剖めんどうだけど解剖用語を覚えよう

§2 気管挿管に必要な器具準備と使用方法

2-1 気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な器具挿管前には確認しよう

2-2 a 喉頭鏡喉頭鏡の構造を知っておこう

2-2 b 喉頭鏡の持ち方スタンダードグリップ,フィンガーグリップ,パームグリップ

2-3 a 気管チューブ気管チューブってどんなチューブ?

2-3 b 気管チューブの準備清潔に操作しよう

2-3 c スタイレット緊急挿管時は必ずスタイレットを使用

2-3 d スタイレットの準備スタイレットをチューブにセットしよう

2-3 e 気管チューブの持ち方チューブを正しく持とう

2-4 経口挿管に必要なその他の器具

2-5 気管挿管前の気道管理に必要な器具

2-6 気管挿管後の処置に必要な器具

§3 酸素投与開始から気管挿管まで上気道閉塞の管理とバッグマスク法の実際

3-1 酸素投与開始とにもかくにも,まず酸素

3-2 上気道閉塞の病態舌根沈下って本当?

3-3 自発呼吸患者の上気道閉塞の管理用手的気道確保とエアウェイ挿入

3-4 気管挿管適応患者のバッグマスク法の実際

§4 気管挿管のための前処置と麻酔モニタリング,気道の評価,鎮静と局所・全身麻酔

4-1 気管挿管のための前処置緊急度を判断し,できるだけの前処置を

4-2 気管挿管時のモニタリングと静脈確保

4-3 患者評価Ⅰ 気道の評価~気管挿管難易度の予測

4-4 患者評価Ⅱ 特殊状況下の気管挿管

4-5 気管挿管時の麻酔方法の種類とその選択

4-6 鎮静と局所麻酔を用いた意識下気管挿管

4-7 全身麻酔下での気管挿管

4-8 迅速導入(RSI)による気管挿管

PARTⅡ 実践編

§5 経口気管挿管の実際

5-1 経口気管挿管の手順流れを頭にたたき込もう!

5-2 気管挿管時の患者頭位スニッフィング・ポジションが最適

5-3 前酸素化(preoxygenation) 挿管前にバッグマスク法で酸素化を

5-4 開口クロスフィンガー法で口を大きく開け,有効なスペースをつくろう!

5-5 喉頭鏡の口腔内挿入から喉頭展開まで

5-6 喉頭鏡の回転運動(ポジション1~5) 喉頭鏡は回転しながら口腔内を進む

5-7 a 喉頭鏡の口腔内挿入の準備傍正中挿入法と斜め挿入法の準備.喉頭鏡はポジション1

5-7 b 喉頭鏡の口腔内挿入:ポジション2へさあ,ブレードを挿入しよう

5-7 c ブレードの口腔内進行:ポジション3へ舌をしっかり圧排しよう

5-7 d ブレードを舌根部・喉頭蓋谷へ:ポジション4喉頭蓋は超重要な目印!! 必ず観察しよう

5-8 a 喉頭展開・喉頭の露出1:ポジション5へ舌根・喉頭蓋を持ち上げよう

5-8 b 喉頭展開・喉頭の露出2 コールマックとレハインの分類を覚えよう

5-8 c 喉頭展開・喉頭の露出3 外部喉頭圧迫をしよう

5-9 a 気管チューブを進める前にチューブを誘導する目標と進行の目安

5-9 b 気管チューブを口腔内へ

5-9 c 気管チューブを口腔内から咽頭,喉頭へ

5-9 d 気管チューブの声門通過とスタイレット抜去ついにたどり着いた門

5-9 e 気管チューブ挿管直後チューブとバッグの接続とカフ注入

5-10 気管挿管の確認(身体診察による確認方法)そのチューブ,本当に気管に入ってる?

5-11 気管挿管の器具を使用した確認方法特に食道挿管との鑑別!!

5-12 チューブの固定位置が動かないようにしっかり固定しよう

5-13 1回目の挿管操作に失敗したら考慮すべきこと.まず安全確保

§6 気管挿管完了直後の処置

6-1 挿管後は胃管を挿入

6-2 気管内吸引低酸素にならないように素早く行おう

6-3 バッグ換気から人工呼吸器へ

6-4 胸部X線撮影

§7 経鼻気管挿管の実際

7-1 経鼻気管挿管とは適応と禁忌

7-2 経鼻気管挿管の準備経口挿管に加えて必要な器具

7-3 経鼻気管挿管の実際

§8 抜管:気管チューブの抜去

8-1 抜管とは気管チューブの抜去.つまり病状の改善

8-2 抜管の手順

PARTⅢ 応用編

§9 気管挿管に伴う合併症

9-1 気管挿管の合併症とその管理について知っておこう

§10 気管挿管困難対策 その他の気管挿管法と挿管以外の気道管理

10-1 どうしても通常の喉頭鏡では挿管できない場合酸素供給だけは絶やさない!!

10-2 エアウェイスコープを用いた気管挿管

10-3 マッコイ喉頭鏡ぜひ一度,お試しを

10-4 ラリンジアルマスク気管挿管以外の気道管理方法①

10-5 ラリンゲルチューブとコンビチューブ気管挿管以外の気道管理方法②

§11 小児の気管挿管

11-1 小児の気管挿管のための基礎成人との解剖学的,呼吸生理学的差異を理解しよう

11-2 小児における気管挿管の準備

11-3 小児における気管挿管の実際

§12 気管挿管の介助

12-1 気管挿管の介助挿管操作に合わせた介助手順を知っておこう


■ 文献とお勧め本

■ 初心者によくある典型的誤り

■ 挿管症例記入表

■ 索 引

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    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:253.5MB以上(インストール時:551.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:1014.0MB以上

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    ダウンロード時に必要なメモリ:1.2GB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784897063478
  • ページ数:205頁
  • 書籍発行日:2012年3月
  • 電子版発売日:2013年3月16日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。